情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

「土匪(どひ)」「鮮人」「満人」、差別語オンパレードの判決を書いた加藤謙一裁判長の評価

2007-03-08 21:21:05 | そのほか情報流通(ほかにこんな問題が)
現代人文社が発行している「裁判官Who's Who」という書籍に、今回、読売新聞も取り上げた差別語多用加藤謙一裁判官(東京地裁裁判長)の評価が掲載されている。

いわく、「◎判決も実務もかなり雑」。
いわく、「◎併合審理の決定の手続きをしないで判決を出したことがある」。

司法修習30期で、前橋地裁、仙台地家裁、東京地裁、徳島地裁などを経ているようだが、肝心な「主な担当事件」欄は「情報なし」だ。ちょっと珍しい。

判例検索してみると、 NHKに対する訂正放送等請求控訴事件(平成13年7月18日判決)などに関わっているようだ。

しかし、雑だからといって…。

ほかの裁判官は止めなかったのか…。

というか、こういう裁判官に裁かれたのでは裁判の公正さに疑義があると言われても仕方ない…。

■■読売新聞引用開始■■

永住帰国した中国残留孤児が国に損害賠償を求めた「中国残留孤児集団訴訟」の第1次東京訴訟で、東京地裁(加藤謙一裁判長)が1月に言い渡した判決文を巡り、孤児側が「差別的な表現が多く含まれている」と抗議し、加藤裁判長の下で審理が続いている第2次~第5次訴訟の審理が、5か月以上にわたって休止される事態になっていることが分かった。
 第1次訴訟の判決は1月30日に言い渡され、孤児側が敗訴した。この判決文には、朝鮮人を指す「鮮人」といった差別表現や、終戦時の混乱で中国東北部(旧満州)に取り残され、地元の男性と結婚した日本人女性を「満人の妻」などとする表現が含まれていた。
 原告側は先月23日に行われた2次~5次訴訟の進行協議で加藤裁判長に抗議し、裁判長の交代を求めた。このトラブルの結果、今月20日に予定されていた口頭弁論期日が取り消され、進行協議自体も8月末まで開かれないことになったという。

■■引用終了■■


■■東京新聞引用開始■■

中国残留孤児が国に損害賠償を求めて敗訴した一月三十日の東京地裁判決で、判決文に「土匪(どひ)」「鮮人」「満人」といった用語が頻出したことに、孤児側弁護団が加藤謙一裁判長(57)に「差別的だ」と抗議、今月二十日に予定されていた同裁判長が担当する第二陣の孤児訴訟の口頭弁論期日が取り消されていたことが分かった。
 同訴訟の次回の期日を決めるための進行協議は八月末まで延期され、審理は今秋以降にずれ込むことが確実となった。弁護団は裁判長の交代を求めており「人格的に信頼できない裁判長に審理されることで、これ以上原告らを傷つけるわけにはいかない」と話している。
 問題となった表現は、判決の日ソ開戦当時や終戦前後の残留日本人の避難状況などについての事実認定で、十カ所以上で使われた。
 「土匪」は、「殺人や略奪をする土着の盗賊団」の意味だが、判決文では「土匪(反日武装集団)のために全滅的な打撃を受け」などと記述された。弁護団は「そもそも現代では使わない不適切な表現の上、日本の支配に対抗して武装蜂起した農民らも含まれ、中国人を蔑視(べっし)する表現」と反発。旧満州(中国東北部)からの日本人の避難状況について述べたくだりでも、日本人女性について「満人の妻になる者が多く子どもを満人に託す者も」「満人、鮮人の協力が得られた」などの表現が続出した。
 「中国人養父母に恩義を感じている原告も多く、差別的表現に傷ついている」と安原幸彦弁護士は話す。こうした表現は、国側が証拠として提出した一九五九年の厚生省(当時)の「満州・北鮮・樺太・千島における日本人の日ソ開戦以後の概況」と題された内部資料の記述と酷似しているという。
 第二陣の訴訟は二次から五次まで千十二人が提訴。四十人が提訴した第一次訴訟で先行して判決が出され、原告側が東京高裁に控訴している。五次提訴まではすべて加藤裁判長が審理している。

■時代錯誤ぶり露呈
 田中宏龍谷大教授(日本アジア関係史)の話 当時の文書を引き写したのだろうが、今では公文書では決して使われない「鮮人」「満人」「土匪」という不適切な言葉が判決文には頻繁に使われている。引き写すこと自体問題だが、裁判官の歴史認識なり言語感覚の時代錯誤ぶりが露呈していて恥ずかしい限りだ。

■■引用終了■■





★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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【佐世ちゃん速報】憲法改正国民投票法案、強行採決~乱闘必至!→本日は回避

2007-03-08 12:01:33 | 憲法改正国民投票法案そのほか
■憲法審議ってば、今どうなってるの?国会速報 No.4(07/03/08)
                     ~ 弁護士 猿田佐世 ~ ■

★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
 3月8日午後2時以降に、公聴会開催の強行採決は持ち越しか。
               憲特委員会、午前11時前に、一時休会。
                  ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

(傍聴記)
8日午前9時30分、委員長職権で強行に開催が決定された憲法調査特別委員会の会場は、自民党から普段は全然出席しない議員も含めほぼ全員の委員が顔を並べる。野党は民主党も含め、議場には入らず。

話し合いもしないで、強行採決に踏み切ることでの批判を恐れてか、自民党が午前は強行採決せず、理事懇が開かれ、午前11時少し前に休会。午後2時過ぎに再会の可能性有り。

強行採決の日には、(委員会のメンバーなのに)普段全然顔も見ない議員がたくさん招集される。自民党の席だけが埋まる議場では、開会と強行採決の瞬間を待つ議員たちが談笑し、笑い声も時々上がっていた。
乱闘騒ぎが予想され(というか、予定されというか)、委員以外の多くの議員も与野党ともに議場の周りで待機している。(11:28)



■憲法審議ってば、今どうなってるの?国会速報 No.5(07/03/08)
                     ~ 弁護士 猿田佐世 ~ ■
■■■■■■■■■■■■■■■■
 3月8日午後は憲法調査特別委員会は開かれず
   さらなる対決姿勢で委員会開催阻止に向けて民主党がんばれ!!
              ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
(速報)
3月8日午前に一度閉会となり、午後2時からの再会が危ぶまれた憲法調査特別委員会は、本日(3月8日)は再開されないことと決定。
すなわち、本日は、公聴会の開催も決定されなかった。

もっとも、予断は許されない。
今後の流れは、再度、同委員会の理事懇の招集がなされるか否かによる。

与党に真っ向から立ち向かおうとしている民主党への盛大な支援と、与党のみの強行採決を許させない世論の喚起が急がれます。
また、公明党の議員のみなさまに、現時点でも「慎重審議を求める」と述べている公明党のそのトーンを、もっともっともっともっと大きな声にするように呼びかけて下さい。







★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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映画『Nanking』へのネガティブ・キャンペーン/南京事件否定論に反対する共同声明に署名します

2007-03-08 08:15:08 | メディア(知るための手段のあり方)
南京事件を否定する者は基本的には虐殺された人の人数を問題にするわけだが、100人だって、民間人を虐殺したら、それは十分過ぎるほど問題であって、否定論に立つ方もそのあたりを意識した見解を述べてほしいなぁと思う。以下、ネガティブ・キャンペーンに対する声明を転載します。なお、共同通信の記者がブログの炎上事例被害者あるいはブログをしたんだけどコメントの誹謗中傷が嫌になってブログをやめてしまった方の経験を取材したと言われています。匿名でも可ということですので、もし、ご協力いただける方がいたら、コメント欄(オープンにはしません)に連絡先など残していただければ、記者の方にお伝えします。


【共同声明】映画『Nanking』へのネガティブ・キャンペーンおよび南京事件否定論に反対する日本のネットワーカーの共同声明

映画『Nanking』(テッド・レオンシス、ビル・グッテンタグほか制作、ビル・グッテンタグ、ダン・スターマン監督)のニュースが2006年11月に日本に伝えられた際、産經新聞はこの映画が「反日史観で知られる」中国人作家の著作を原作にしているという根拠のない報道を行ないました。これに続きいくつかのメディアは本作を「反日映画」「ブラック・プロパガンダ」だと決めつけています。この報道が引き金となり、映画関係者(レオンシス氏や出演した日本人俳優)のブログに悪意に満ちたコメントが多数投稿されるというかたちで、南京事件否定論者による攻撃が行なわれています。攻撃の対象となったブログは、南京大虐殺は中国の反日プロパガンダによってでっち上げられたフィクションであると主張するコメントでいっぱいになっています。こうした状況に鑑み、戦争犯罪に関心をもち、あるいは旧日本軍の戦争犯罪を否認する活動を憂慮する私たちは、次のように声明します。

一、南京事件ないし南京大虐殺は否定する余地のない歴史的事実です。私たちは1937年から38年にかけての冬で南京で行なわれた蛮行の詳細については各自の見解を保持する権利を保留しますが、「大虐殺 (atrocity ないし massacre) 」と呼ばれてしかるべきことはたしかに起きた、と考える点でみな一致しています。

二、この映画がまだ日本では公開されていない現段階において、私たちは映画それ自体についての評価は差し控えます。しかしながら、このような論争的なテーマについて映画を制作、公開する自由を私たちは全面的に擁護します。また、南京事件についての研究、議論を深めるきっかけとして、本作が日本公開されることを望みます。私たちは本作に対する、否定論的、人種差別的な動機に基づくネガティヴ・キャンペーンに反対します。

三、南京事件否定論は職業的な歴史研究者によっても日本政府によっても支持されていないことを私たちは知っています。私たちは各自の事情の許す範囲で南京事件否定論に異議を唱えてきましたし、これからもそうするでしょう。







★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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