東京新聞が6月9日付朝刊特報面で、日弁連主催のシンポジウム「えん罪を生み出す取り調べの実態」を取り上げている。そこで、明らかとなったのは、【机を叩(たた)いて脅し、「おふくろさんが泣いてるぞ」「カツ丼食うか」とたたみかける-刑事ドラマの取り調べ風景は、なんと実在していた】(東京新聞)ことだった。すでに【調べの全面可視化(録画・録音)や弁護士立ち会いが当たり前の各国が腰を抜かす日本式調べ。濡(ぬ)れ衣(ぎぬ)を着せられた冤罪(えんざい)被害者たちの証言で、その実態が白日の下にさらされた】(同上)。
このシンポの圧巻は、服役後、真犯人が明らかとなった「富山事件」の被告人のケースだ。逮捕される前の任意の取り調べが午前9時半から午後11時まで、しかも夕食抜き、これだけで拷問だ。
しかも、強引に虚偽の「自白」をさせられた後、被害者宅の見取り図を描けと言われ、描けないでいたら、「刑事が『肩の力を抜け』と。力を抜いたら、僕の右手の上に刑事の手が乗って、刑事の手で見取り図を描いた」という。
そして、アリバイを証言したバーのママさんの調書を35年間も隠し続けられた布川事件の被告人は、次のようにいう。「なぜ、裁判官は(警察や検察がつくる)自白調書を信用してしまうのでしょうね? 司法試験に通る人たちは、人間の弱さ、ウソの自白をしてしまう弱さを理解できないんじゃないでしょうか」。
そして、記事では、だめ押しするように、先進各国で取り調べの可視化が当たり前となっている状況が紹介されている。日本の状況は、司法に携わる全ての者に責任がある。悪い奴らに人権はない、そういう議論が間違っていることを理解してもらう努力を日弁連はどれだけ行ってきたか?例えば、日弁連のホームページ上で、富山事件の偽りの調書を掲載してビジュアルに訴えるような努力をなぜ、しないのか?
法務省が悪い、政府が悪い、と言う前に、自分達の努力の足りなさとなぜそのような事態に至るのかについての反省をする必要がある。裁判員制度導入を機に、取り調べの全過程の録音、録画を必ず実現するべく、弁護士会が一丸となって努力するべきではないでしょうか!
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。転載、引用大歓迎です。なお、安倍辞任までの間、字数が許す限り、タイトルに安倍辞任要求を盛り込むようにしています(ここ←参照下さい)。
このシンポの圧巻は、服役後、真犯人が明らかとなった「富山事件」の被告人のケースだ。逮捕される前の任意の取り調べが午前9時半から午後11時まで、しかも夕食抜き、これだけで拷問だ。
しかも、強引に虚偽の「自白」をさせられた後、被害者宅の見取り図を描けと言われ、描けないでいたら、「刑事が『肩の力を抜け』と。力を抜いたら、僕の右手の上に刑事の手が乗って、刑事の手で見取り図を描いた」という。
そして、アリバイを証言したバーのママさんの調書を35年間も隠し続けられた布川事件の被告人は、次のようにいう。「なぜ、裁判官は(警察や検察がつくる)自白調書を信用してしまうのでしょうね? 司法試験に通る人たちは、人間の弱さ、ウソの自白をしてしまう弱さを理解できないんじゃないでしょうか」。
そして、記事では、だめ押しするように、先進各国で取り調べの可視化が当たり前となっている状況が紹介されている。日本の状況は、司法に携わる全ての者に責任がある。悪い奴らに人権はない、そういう議論が間違っていることを理解してもらう努力を日弁連はどれだけ行ってきたか?例えば、日弁連のホームページ上で、富山事件の偽りの調書を掲載してビジュアルに訴えるような努力をなぜ、しないのか?
法務省が悪い、政府が悪い、と言う前に、自分達の努力の足りなさとなぜそのような事態に至るのかについての反省をする必要がある。裁判員制度導入を機に、取り調べの全過程の録音、録画を必ず実現するべく、弁護士会が一丸となって努力するべきではないでしょうか!
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。転載、引用大歓迎です。なお、安倍辞任までの間、字数が許す限り、タイトルに安倍辞任要求を盛り込むようにしています(ここ←参照下さい)。