ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

とんぼの突然旅日記・最終へ~ん

2006-10-29 18:07:14 | 着物・古布

いとこを待つ間に写した京都駅前の空、きれいでした。
雲は秋の雲なんですけどね、実際は前日より暑かった気がします。
それでも、私が立っていた木陰は桜の樹で、
葉っぱは少し赤く色づいていました。

さて、旅の最終日、いとこが車できてくれるので
「好きなトコ連れて行くよ」といわれていました。
最初は、10月の「河内山山荘」・・とも思ったのですが、
それでなくとも紅葉はまだまだ・・・それに、次はいつこられるか・・と思うと
やはり「オシゴト優先」(とか何とか言っちゃって「私物」買うんだよ・・また)
今回は「やゝ」さんへ行こう!ブログで知ったのですが、
前回陽花さんをお連れした「四君子屋」さんが「やゝ四君子店」となったそうで。
同系列だったんだー・・それとも吸収合併??
そういうぎょーかいの裏事情は、ようわかりまへん。
きれーなべべがあったらそれでよろし・・というわけで、
目標、三条手前、古門通り、「やゝ」さんに決定!
いつもの京都駅八条口を出て、道路を渡った向こう側で待合わせしました。

少し早かったので道行く人を眺めておりますと、
中年の女性が二人、いかにもいっぱい歩くぞ!といった旅姿でやってきて、
「京都」という駅名を入れてお互いに写真を撮りっこし始めました。
とても仲が良いお友達・・という感じです。
せっかくだから・・と思い「お二人ご一緒に撮りましょか」と声をかけました。
このとき、私は直前にイトコと電話で話していたのでつい京都弁に・・。
おまけに最近は実家に行くと、すっかり京都弁に戻った母と話しているので、
たまに京都弁でモノを考えているときもあります。
バイリンガルの人ってこんなやろなぁ・・と思ってみたり・・。
イントネーションまるっきり関西やんか・・・。
で、くだんのお二人さんは、「あらっ、いいですかーすみませーん!」と、
私にカメラを渡して、ペタッとくっつくとニコニコ最高の笑顔です。
「京都駅の字ぃ、入れたほうがよろしおすなぁ」ほれ、また・・。
「はーい、いれてくださーい」カシャッ・・。
「ありがとございましたー」「どーいたしまして、ええ旅をー」
去っていく二人の話し声が聞こえました。
「よかったねー、京都の人ってやさしーねぇ」
ごめんよぉ、私、ちゃきちゃきのハマっこだよぉ、だます気はなかったんだよぉ。
でも、京都の人がやさしーのはほんとだよぉ。
うしろめた~いキモチで立っていると、いとこがきました。
「遅なってしもてぇ・・かんにんえぇ、道混んでてーん」
「かまへんてぇ、こっちがお世話になるんやしぃ」
だからとんぼ、おまえはハマっこだってばよっ!

円山公園の地下駐車場に車を入れて、八坂さんの脇までおります。
ここから右へ・・。一応地図は持ってきたのですが、
ガイドブックの地図なので、おおざっぱな通り名しか書いてありません。
だいたいわかる・・と思い、しゃべりながら歩いていたら、
目標の通り名の信号が・・「なんか行きすぎそう、あの信号より手前やろ」
ちょっと立ち止まって「地図みるわ」とモタモタしていたら、
いとこが「あったで」・・カオをあげてみたら、そのお店の真前に立ってました。
「ここやん!」というわけで、無事到着しました。

「やゝ」さんは古い建物をそのまま使った小さなお店、
でも奥行きはさすが京都、お店の表側には子供の着物がありました。
奥には着物・羽織り、そして帯のヤマ・・。日本にはまだまだ古い着物があるんだ!
ここは「着られる着物」が前提、したがってきれいですがお高いですー。
それでも資料用にでも、綺麗なものレンタルくらいできるもの・・と探しました。
結局羽織2枚と帯一本をゲット。うち、大島の羽織りは私用・・やっぱりね。
実は表の柄が気に入って「これ男物だけどこのまま着るわ」・・と
袖を通してみようとしたら、なんとステキな「羽裏」が!!
羽織としても十分いけるし、裏もステキ。
どっちでだしてもオークションならかなりの価格になりそうでしたが、
これは予想価格の三割安!みーっけ!こんな羽裏です。





もう一枚、綺麗な若い人向きの錦紗の羽織りをゲット。
袖裏もきれいなので、ちょっと裏返してみました。
こちらもいずれちゃんと広げて、お目にかけたいと思っています。





それから、とてもいい帯を手に入れたのですが、
この帯一本で、写真が10枚以上になる・・というシロモノ。
この帯については、後日、帯だけで、ブログ一本書きます。お楽しみに。
いろいろ眼正月もさせていただいてお店をあとにしました。
観光シーズンでどこにいっても人が多いので、早めに食事をしよう、
ということになり、どこか近くに・・とみたら目の前におそばやさん。
なんともいいタイミングでした。小さなお店ですが、とてもおいしかったです。

そのあとは、本当は古着・骨董両方置いているとても好きなお店があるのですが、
正直暑さのせいでしょうか、ちょっと疲れを感じてましたので、
ムリせず、どうしても買いたいものがあるお店へ・・。
お香やさんです。八坂神社の前をまっすぐ四条河原町に向かって
少し行った右側、「豊田愛山堂老舗」というお店です。
私のバッグには、いつもお香がひとつ入っています。これがほんとにいい香り。
これが気に入って、お土産などにも買うのですが、
今回はそのいつも使っていたものが、さすがに香りが薄れてきましたので
買い替えです。3年は持ったかなぁ。
ところが、同じタイプのものがありません。店員さんに聞いたら
「そのシリーズはもう作っておりません。同じタイプはこちらです」と・・。
指さされた先には「何のおもしろみもない、ただの四角い香袋」が・・。
写真の左が今までのもの、右が新しいものです。
大きさは左がスリムなマッチくらいです。これは牡丹や菊・桜など、
いろいろな花が描いてあったのです。これは「藤の花」。
こっちの方がいいのになぁ。とりあえず、肝心の「香り」は同じなので、
右側のを買いました。裏はピンクです。





もうひとつ、なんと「とんぼの香皿」をみつけちゃいました。





頼まれ物、お土産用のお香などあわせていくつか買い求め外にでました。
せっかくここまできたのだからもう少し歩こう・・といわれて、
そんなら行くかと歩きました。
とちゅうこんな姿も・・





この通りは京都一の繁華街、たくさんお店があるところなので
けっこう歩いても苦になりません。ふと見ると新しいお店、
ちりめん細工のお見せです。「あれっ?ここってお菓子やさんだったよーな」
お菓子屋さんだったところ、半分以上を改装して8月に開店したんだそうです。
ちりめん細工は京都の名物でもありますが、
ここのはとにかく「小さい」のがウリ・・。
もちろん、ちょっと大きいポーチなどもあるのですが、
ほとんどが小さい花のアクセや髪飾り、ケータイストラップなど・・。
2階もあって、こちらはお菓子や干支のおきものなど・・。
息子に「ねずみ」のキーホルダーを買いました。
女の子やかわいいものが好きな方には、目移りしてたまらないお店でしょう。
さほど興味のないひとでも、けっこう楽しめるお店です。
お店の名前は「きれのはな」といいます。
お買い上げのかたにサービスで・・ともらったかめさん、
大きさはこんなです。真ん中の甲羅は、直径1センチくらいのマメかめさん。





こんなのがびっしり並んだお店です。
この秋京都にいかれるかた、見るだけでもかわいくて楽しいですよ。

さて、帰り道、ちょっと通りを曲がって遠回り・・
ほんとにひとつ通りを入っただけなのに、急に静かになり、
ビルがなくなり、タイムスリップした感じ、ここは祇園です。





写真はここの「メインストリート」から、更に角ひとつ曲がった通り。
よけいに人通りもなくなり、しーんとしています。
それでも簾や格子戸、水を打った玄関、ひょいとおかれたバケツ、
家の中から聞こえるネコの声・・住んだこともないのに懐かしい・・。
写真の電柱と車、ほんとに無粋ですねぇ。
ちょっと真正面の電柱の飛び出てる分とうるさい電線だけでも消してみました。




さて、用事は全てすみました。まだ時間はあります。
でも、今回はなんとなく帰りたい気分でした。
いとこが母のためにと、朝から遠くまで行って買ってきてくれた
お土産のお菓子もあります。母の大好物です。
予定通りの列車だと、家に着くのは母が寝たあと・・。
今日中に届けてやりたいし、と結局早めに帰ることにしました。
いとこは、もう母親(私の母の姉)がいません。
私の母を、親のように思ってくれていますし、老人病院に長く勤めていたので
介護のことも、「痴呆」のこともよく知っています。
「せやな、はよ帰ったり、うちも行こかなぁ思うねんけど、
いつもと違うことがあると、またおかしならはるかもしれへん、
電話だけは、しょっちゅうするようにするわ」と言ってくれました。
いつもと違って、バタバタ旅行になりましたが、
私は陽花さんとも会えたし、目的のものは買えたし、
未練残さず、予定より早い新幹線で帰浜しました。
いとこの心づくしの「おみやげ」も届けることができ、
母が喜んだのは言うまでもありません。
明るいうちに帰ったので、まだ明るい浜名湖や、
夕闇に沈む箱根の山々も見ることができました。

相変わらずの「なぜかこーなる珍道中」・・ではありましたが、
リフレッシュできたと同時に、気負わず話せる人に、
いろいろと聞いてもらい、また教えてもらい、キモチが楽になりました。
今回もいい旅になりました。
道中記で書ききれなかったことなどもありますので、
またエピソードをまとめておとどけの予定です。
とりあえず、帰宅後のとんぼはいつもどおり元気です。
息子も元気で帰ってきましたこと、書き添えます。

おつきあい、ありがとうございました。








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6 コメント

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おかえりやす (ゆか)
2006-10-29 19:13:00
すごい充実した旅行でしたね。

陽花さんとも、とても楽しく過ごされたみたいで、お二方とも良かったですね! 

お二人がお話しされてるのってどんな感じかなあ、と想像しながらニコニコして読みました。



それにしても、とんぼさんの掘り出し力ってすごいですね。この羽裏、素敵。

今度後を付いて周って、おこぼれを拾いたいと思います
返信する
Unknown (陽花)
2006-10-29 20:15:36
今回のやっこさんのポーズの写真と

同じくやっこだこの柄の羽裏・・・

偶然でしょうが良い物が見つかって

よかったですね。

この頃日暮れが早くてせわしく思いますが

無事帰路に着かれて、お母様も息子様も

お変わりなく元気とのこと何よりでしたね。
返信する
Unknown (とんぼ)
2006-10-30 01:17:47
ゆか様

おかげさまで楽しかったです。

「掘り出し」は、おこぼれなどとおっしゃらず、

先陣きってくださいまし。

うしろからそっと「攻め方」お教えしますから。

「・・その右の方がいい!・・もちっと値切れ!」

なぁんて・・。(お任せを・・)



陽花様

やっこさんはほんと偶然でした。よかったです。

おかげさまで、みんな元気でした。

秋の陽はつるべ落とし・・ほんとに

陽が短くなりましたね。



返信する
Unknown (zizi)
2006-10-30 08:26:48
楽しませて頂きました。

ありがとうございました。^^;



とんぼ様も関西弁バリバリにできるんですねヽ(^o^)丿私も カンペキだそうですわ。(名古屋生まれ東京育ちハマ在住で英語を教えてますが アハハ)



あー 大島の羽織も帯も早くみたいですぅ。

でも、楽しみはポチポチでね^^;
返信する
Unknown (とんぼ)
2006-10-30 20:10:27
zizi様

日本語もフシギですね。

たまに関西弁でものを考えていて当たり前って

そんなときもあります。

すんだこともないのに、京都は第二のふるさとです。

夏の暑ささえなきゃ老後は京都で暮らしたい??
返信する
Unknown (とんぼ)
2006-11-08 23:49:00
zizi様
すみません、遅くなりました。
gooブログ不調で、メールカウントが入らないんです。それでコメントいただいてたのに、チェックもれてしまいました。すみません。
京都で暮らしたい、といったら、京都生まれの母が
「夏用と冬用の別荘持てるようなら住みよし」と。
あの暑さと寒さを知ってるだけに、
説得力ありましたー!
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