ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

これ、わかるひとっ!

2007-02-01 10:18:20 | 本・マンガ・絵

これをみつけたときは、えぇーっ!と思いました。
こんなのがまだ残ってたんですねぇ。
と言いつつ、実は「遊びの名前」を思い出せない…。
「なんとか合わせ」とかって言いませんでしたっけ。
三枚一組、一枚ずつは電車の切符をちょっと長くしたくらいです。

オークションで入手したのですが、届いてあけてみてから、
そうそう、こうやって遊んだっけ…と少しずつ思い出しました。
全部混ぜて、トランプのように配って、順番に
「○子ちゃん、○○のあたまをください」って言うんでしたよね。
あると出さなきゃならない、なければありませーん…。
そうやって、アタマ・からだ・あし、と3枚揃うと出して並べる。
カードの点数で勝ち負けを決める…だったと思うんですが…。

これはいわずとしれた「サザエさん一家」。
絵もオールド・スタイルです。
この絵を見ると、当時の服装とか生活まで見えてきますね。
大手スーパーなんてありませんで、みんな個人商店、
だから主婦は毎日「買い物カゴ」をもって買い物にいきました。
こういうエプロンしたまんまだったり、割烹着だったり。
そしてカゴはみんなこんな感じの、ほんとに「カゴ」!
上は洋服なんだけど、足元は「タビにゲタ」というの、かすかに覚えてます。
サザエさんのむかって左後ろ、電柱に街灯、そうそうこういうのでした。
だいたい電柱って「木」でしたものねぇ。
このタラちゃん、今のマンガのタラちゃんよりずっと「赤ちゃんぽい」ですね。
持ってるおもちゃも「紙風船」、今なら「ナントカマン」の人形かなぁ。

こちらが、お父さんたち、残念なことに「お父さんのあし」だけないんです。
ラクダのシャツに丹前、火鉢に手をかざして…たぶんざぶとんにすわってて、
横にはネコのたまがいるんじゃなかろうかと…。


          


おかあさん、今のマンガよりずっと若いですね。
考えてみれば、結婚も今より早くて、22くらいでサザエさん生んで、
そのサザエさんが22で結婚してタラちゃん生んで…って考えたら、
まだ50前のはずですよね。今のマンガのって60過ぎに見えるんですけど。
おとーさんは…かわりませんね。おかあさんは、さすがに「和裁」中。

さてこちらは「近所の人」、


          


「ねんねこ」、これ2年くらい前の冬でしたか、近所の商店街の通りで
これで赤ちゃん背負っている人がいたのです。
思わず立ち止まって見送ってしまいました。
ねんねこはそれこそ昨日の「銘仙」が多かったんですよね。
もちろん「着物の繰り回し」も多かったと思います。
知っている人も減ってきて、これがオークションにでることがあるのですが
「銘仙の羽織」とか「レース衿のついたはんてん」とか「袖口の広い羽織」とか。
なんかほんとに「昭和は遠くなりにけり」…です。

私の父(今のジサマではなく、亡くなった実父のほう)は、
私をオブってねんねこで買い物行ったり、表であやしたりしたそうです。
なんか記憶の中にも、近所のおじさんがねんねこで子供背負って、
更に上の子二人の手を引いて…なんてのがあります。
あのころは父親も平気でねんねこ着てましたね。
このおばあちゃん、まだ髪を結っている風です。近所にもわずかに残ってました。
日本髪とまではいかないけれど、束髪とか、ちっこいまげに、
べっこう、ありゃベークライトかな?…の簪をちょいとさして、
着物に前垂れ、別珍のたび(これがまたみごとに繕ってあるヤツ)にゲタ。
10歳くらいまでは、近所にそういうおばあちゃんが何人かいました。

八百屋さんも酒屋さんも「御用聞き」してくれました。
辛うじて記憶にあるのが「木の冷蔵庫用」の氷を届けてくれる人。
車じゃなくて「リヤカー」でしたよ。氷にはむしろをかけてあって、
それを広げると、大きな氷が横たわってる。
それをこれまた大きなのこぎりでシャーコシャーコと規定寸法?に切って、
やっとこの大きいのみたいなはさみではさんで、まいどぉっと台所に持ってくる。
おじさんいない間に氷をさわろうとしても、台所からひょいとカオ出して、
「さわっちゃダミだっつってんだろ」とかなんとか、ちゃんと見てる!!
確か小2くらいで電気の冷蔵庫(とーぜんワンドア!)に替わりましたが、
あの木製冷蔵庫、しばらくウラで道具入れになってたっけ。とっときゃよかった。

このカードはケースがありませんので、何か作ろうと思います。
このほかに「郵便やさん(ゲートル巻いてます)」「おまわりさん」
「お友達のアキオくん」「さっちゃん」「ちんどん屋さん」
「おサルさん(猿回しの)」「横綱」と、これだけあります。
全部で16組、もしかしたら「学校の先生」とか「ノリスケさん」とかで、
20組だったんじゃないでしょうか。
サザエさん一家も、話の初めのころはサザエさん独身だったり、
ノリスケさんが磯野家のいそうろうだったりしてましたから、
このカードが描かれたころには「イクラちゃん」はいないかも…?

ひとつひとつ並べてみながら、思わず昭和30年代に、
タイムスリップしていました。
お若い方、今日の記事はちーっともわからなかったかもしれませんね。
つい50年前の日本は、いまよりずっとモノがなかったけれど、
今よりずっとモダンじゃなかったけれど、
今よりずっとみんな貧しかったけれど、
思い出すのは楽しいことばかりです。
今の時代を生きるお若いかたも、いつか私たちの年代になったとき
「昔はパソコンって、いちいちキーボードで一字ずつ打ち込んだもんだ」
なんて、そんな世の中になるのかもしれません。
思い出が楽しく、そしてたくさん残りますように。







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12 コメント

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ねんねこ (空朱)
2007-02-01 10:35:32
子育てのころはすでにママ・コートになっておりました。
亀の甲プラスマントのセットのようなものでしたが
いまは、おんぶすること自体がなくなって、見かけることもなくなりましたね。

こどもをくくりつけて両手が使えるので、助かるのですが、人気がないらしいです。
あのころでも、おぶいひもを探すのがたいへんでした。

雨用の現物から型紙を起こして、夏用を自作しました。
なぜかというと、背中の後ろで手や肢をだして、引っかからないように、ということでとても便利だったからです。
よけいないたずらもできないように!
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Unknown (陽花)
2007-02-01 11:06:32
あいにくこのカードは全く知りませんが
ねんねこは懐かしいですね。
うちは年子だからどちらかの子をおぶって
いました。あのおぶい紐も慣れるまで一人で
背負うのが大変だった記憶があります。
懐かしい思い出の多い昭和も遠くになりにけり
ですね。
返信する
懐かしいねえ! (萬屋千兵衛)
2007-02-01 11:50:30
この手の話題にコメントすると、いかにも年寄りっぽくて(笑)
あまり、相づち打ちたくないんだけど(笑)このゲームやりました!
絵柄は忘れちゃったけど、サザエさんでは無かったな!

先日、磯野波平さんの事を調べていたら、彼の仮定年齢が
なんと54才ということが判って驚きました!
だって、誰かさんよりも若いんだもん!(爆)

赤ちゃんをおぶってるねんねこの黒繻子のところは、
赤ちゃんのヨダレでテカテカしてましたね。
ねんねこで子守りしながら歩いてると、近所のおばさんが
勝手に赤ちゃんの口へお菓子を入れたり、自分で噛んでる煎餅を
食べさせたりして、猫を手なずけてるんじゃないやい!
なんて思ったりしたよね?

って、私、誰の想い出話を語ってるんだろう?(爆)
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Unknown (とんぼ)
2007-02-01 15:08:48
空朱様
私もすでにママコートでしたね。
ウチは病気があって小さいころはおんぶはダメ、
だったので、前抱っこの帯を縫いました。
両手は使えましたが「前が見えない」…。
前抱っこでもファスナーの付け替えで使える、
というママコートもありましたが、
ああいうものって高くて買う気になれず、
前抱っこの息子を包む「前かめのこ」作りました。
なんとかしちゃうもんですね。

陽花様
子供背負うのってコツがいりますよね。
うんと小さいときは、ひょいとできるんだけど、
大きくなってくると重くて…。
そうやってみんな大きくなったんですよね。

千兵衛様
誰より若いって!!
しかしあの風情で54ってのは…
でも、うちのとーちゃんも、私より年下だけど
オツムが「滅び行く草原」「砂漠化すすむ大地」
老けて見えますわ、あっ、とーちゃん、
バラしてごめん!

昔っておばあちゃんなんかは、孫とか小さい子に
自分でかみくだいたもの、たべさしてましたよね。
母はそれが嫌いで「今おなかこわしてるんで」
なんて言って、ゼッタイ食べさせなかったと
言ってました。さすがに覚えてないけど。

返信する
追憶は・・・の特権らしい? (maymayman)
2007-02-01 23:33:42
又来ちゃいましたがジェネレーションギャップを・・・
従って・・・でない私は!
全然わかんない・・・

おぶい紐って、兵児帯使わなかった?
・・・祖母に聞いた話です・・・
今の若いお母さんの中に、広幅の布で赤ちゃん抱っこしているのをたまに見ますが、オ~~おぶい紐前バージョンとか思っちゃいます(確かアフリカの習俗ですよね?)
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Unknown (とんぼ)
2007-02-02 00:08:23
maymayman様
なんだーもっと古い話題でないとだめ?(イテッ!)
兵児帯も使いましたね。白いさらしか兵児帯、
ちょっとリッチな人が別珍の「おんぶバンド」。
(聞いたの「祖母」じゃないでしょー(爆)!)

今のママさんたちが使っているのは「スリング」
といいます。カンタンにつくれるのでハヤリですね。
作り方のページもあるくらいです。
おんぶする人、少なくなりましたねぇ。
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Unknown (キャット)
2007-02-02 08:25:36
 懐かしさにつられていますので又出てきました。(笑)

 このサザエさん一家、普段姿の設定でも着ている物が当時にしてはおしゃれなんですよ。
 サザエさんのベスト&スカート、マスオさんのVネックセーター、かつお君のセーターの胸には大きなイニシャル!わかめちゃんのスカートから覗いているズロース(笑)・・・おっしゃれ~♪だったのですよね。

 私たちの時代はこういうのは母親が作ってくれました。
 新しいデザインのものは、人が着ているのを見たり聞いたりして
「私、今度はこういうのがいい」
と頼むと言うとおりに作ってくれました。

 和裁中のお母さんは割烹着の下に長めのちゃんちゃんこでしょうかしら~。
 
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Unknown (とんぼ)
2007-02-02 14:22:08
キャット様
どうぞいつでもおでましください。うれしいです!
コスチューム、そうなんですよね。
サザエさんの独身時代の通勤着は
「黒のベスト&スカート」だそうです。
あのころは「ジャージー」はメリヤスの下着だけで
トレーナーなんてありませんから、
「セーター」が主流でしたね。
母は「模様編み」とか「何色かの編込み模様」など、
イロイロ編んでくれました。
あの時代、親心ももちろんあったでしょうが、
作るよりほかなかった、とか作ったほうが安いとか
そういう切実な理由もあったんですよね。
親のワンピースが、いつの間にか子供のワンピースに
なんてこと、よくありました。
「お母さんの「長めちゃんちやんこ」そうそう!
母も着てましたよ、綿のはいったのとか毛糸のとか。
長谷川町子さんも、描写細かいですね。

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そうそう! (神奈)
2007-02-03 16:29:00
兵児帯でおんぶしてるの、見ました。

私の下は年子の弟だったので、母がしてるところは見ませんでしたが
子供の脇の下に帯を通して、エイヤッって後に放り投げると
それが見事に背中に乗るのですよね

あれは神業でしたねぇ・・・
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Unknown (とんぼ)
2007-02-03 23:24:23
神奈様
ほんと神業ですよ。昔は子だくさんだったから、
おかーさんもなれたもんで、ひょいっとね、
荷物のように扱ってました。兵児帯とかさらしだと、
胸のクロスのところを広げて、
大きな「ミルクタンク」を包めるから、
負ぶい紐のようにくいこまなくて痛くない…と
母が言ってました。理にかなってたんでしょうね。
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