「花車」と呼ばれる柄です。
大体は御所車の人が乗る部分がなくて花が乗っているか、
ここに花瓶とかカゴが置いてあって、そこに花がはいっているか、です。
さて、これはたまに立ちよる、着物リサイクルショップの、
アンティークものコーナーでみつけて購入したもので、お値段2000円。
実際の色がでませんで、色辞典で見るともう少し甘さのある「銀煤竹」。
じっと見ていると店員さんが「取りましょうか」と、上からおろしてくれました。
こういう帯にありがちな「そのまま締めるとお太鼓に柄がこない」タイプ?
と思い「引き抜き柄?」と思わず言うと、それは知っていたようで、
えっ?そうですかねぇ…あっ大丈夫お太鼓に柄、きますよ…と。
確かに一番上の写真のように、普通にお太鼓で置いてみると、
とりあえずおたいこに柄は出ます。
「合わないね」「はい?」「いや界切り線から下が切ってあるから、
お太鼓とタレ先の柄がね」「あっああそうですねぇ」
このへんからハナシが怪しくなってきました。
なんやかやと会話しながら私はしっかりお太鼓のてっぺんに来る部分の
でっかいしみを見つけておりました。
写真ではちっと見えにくいのですが、実際には右側のシミは
もっとはっきりしていますし、この上、お太鼓にしたらちょうど帯枕が入って
でっぱるところですね、そこにも目立つ汚れがあります。
それなら反対側は締められるかといったら、柄が出ないんです。
アンティークもののシミや汚れは、そりゃもぉある種の「お約束」です。
でもね、やっぱり限度ってあるとおもうんですよ。
確かにそれは人によって違いますから、
コレくらいなら締めちゃう、というひともいるかもしれません。
でもね、売る側からそういう説明ナシってのは、現物前にしてどうかなと、
私は思ったんです。だってだから2000円なんでしょ。
これで全くシミも汚れもない、ただのアンティーク作り直し帯なら、
0が一つ多くつきます。
シミがあるのでお安いのですよ、少しずらして工夫すれば…くらいは
言ってほしかったですね。
もちろん、イジワルとんぼさんは、んなこと気がついてても言いません!
じゃなぜ買ったのか…これ、実は裏の方がずっといい帯でした。
こちら側、
どうしても色がちゃんとでてくれません。
色辞典でいうと、しっぶーいこの色、色の濃いところはこちらのもっと濃い色、
白っぽいところは沈んだ金です。そりゃまぁ全体的に「渋め」ですが、
金がこまかくあるので、写真ほどババくさくはないんです。
裏はダメージナシを、ばばっと確認しました。
柄が一方付けですから、きれいに界切り線の残っているほうを
お太鼓にすることはできませんが、どっちみちアンティークです。
それを思えばOKOK。
で、この柄のどこがいいかってぇと、まずちょっと伸ばして…
すみません色の調整がものすごく面倒なので、色はかえてません。
ちょっと見ると、間にスぺースを置いて、柄が三段あるように見えます。
一番下はちょっと半欠けですが。
実はこの柄、スペースの上と下で「ひと柄」、なんです。
こちらです。
つまり「富士山のてっぺんのすぐ上から、次の富士山まで」。
なぜかといいますとね、これを見つけたんですよ、ひょろひょろの松の根方に。
読めるでしょうか、右から左へ「みほの松原」です。
三保の松原は、飛び出した半島にありまして、
富士山は半島全体から見れば、海をはさんで向う側の位置関係、
実際には松原に立つと、海をはさんでいるというよりは右半分が海、ですが。
つまり、このまんなかのスペースは「アキ」ではなく、
松原から富士山までの海をはさんだ距離感なんですね。
この帯、私が店主なら、デカいシミありの表より、
こっちを出して売りたいです。もっとも買う人は私みたいなヒネクレかもですが。
こちらの思惑知ってか知らずか、買いますといってお財布を出しながら、
長さが足りるかな、とふと漏らしましたら、
店員さんここまできてやめられたらと思ったのでしょうか、
「大丈夫ですよ、4メートルはありますから」
おねぇさん、アンティークで、この状態で、4メートル以上というのは
まんずありまへん。第一アナタがあれこれ広げているときの私の目測では
あって350ですがな…(実際は340でした)。
私は結ぶのに面倒だったら、角だしができるタイプの作り帯だな、
と思って「足りるかな」とつぶやいたのですけどね。
ちょっとなぁ…と思いながらお店をあとにしましたが、
アンティークとリサイクル、両方売るには、どちらの知識もないと、
こなせないと思いました。
もっともこちらのこんな街中のお店では、
私みたいにイジワルなお客はそうそういないかもしれませんが、
4メートルあるといわれて持ち帰った人が
短いじゃないか、締められないじゃないか、と言ったらどうするんでしょ。
だったらとんぼ、教えてあげりゃいいのに…だよねぇ。
あっ「こんじょワル」がバレちゃった…。
大体は御所車の人が乗る部分がなくて花が乗っているか、
ここに花瓶とかカゴが置いてあって、そこに花がはいっているか、です。
さて、これはたまに立ちよる、着物リサイクルショップの、
アンティークものコーナーでみつけて購入したもので、お値段2000円。
実際の色がでませんで、色辞典で見るともう少し甘さのある「銀煤竹」。
じっと見ていると店員さんが「取りましょうか」と、上からおろしてくれました。
こういう帯にありがちな「そのまま締めるとお太鼓に柄がこない」タイプ?
と思い「引き抜き柄?」と思わず言うと、それは知っていたようで、
えっ?そうですかねぇ…あっ大丈夫お太鼓に柄、きますよ…と。
確かに一番上の写真のように、普通にお太鼓で置いてみると、
とりあえずおたいこに柄は出ます。
「合わないね」「はい?」「いや界切り線から下が切ってあるから、
お太鼓とタレ先の柄がね」「あっああそうですねぇ」
このへんからハナシが怪しくなってきました。
なんやかやと会話しながら私はしっかりお太鼓のてっぺんに来る部分の
でっかいしみを見つけておりました。
写真ではちっと見えにくいのですが、実際には右側のシミは
もっとはっきりしていますし、この上、お太鼓にしたらちょうど帯枕が入って
でっぱるところですね、そこにも目立つ汚れがあります。
それなら反対側は締められるかといったら、柄が出ないんです。
アンティークもののシミや汚れは、そりゃもぉある種の「お約束」です。
でもね、やっぱり限度ってあるとおもうんですよ。
確かにそれは人によって違いますから、
コレくらいなら締めちゃう、というひともいるかもしれません。
でもね、売る側からそういう説明ナシってのは、現物前にしてどうかなと、
私は思ったんです。だってだから2000円なんでしょ。
これで全くシミも汚れもない、ただのアンティーク作り直し帯なら、
0が一つ多くつきます。
シミがあるのでお安いのですよ、少しずらして工夫すれば…くらいは
言ってほしかったですね。
もちろん、イジワルとんぼさんは、んなこと気がついてても言いません!
じゃなぜ買ったのか…これ、実は裏の方がずっといい帯でした。
こちら側、
どうしても色がちゃんとでてくれません。
色辞典でいうと、しっぶーいこの色、色の濃いところはこちらのもっと濃い色、
白っぽいところは沈んだ金です。そりゃまぁ全体的に「渋め」ですが、
金がこまかくあるので、写真ほどババくさくはないんです。
裏はダメージナシを、ばばっと確認しました。
柄が一方付けですから、きれいに界切り線の残っているほうを
お太鼓にすることはできませんが、どっちみちアンティークです。
それを思えばOKOK。
で、この柄のどこがいいかってぇと、まずちょっと伸ばして…
すみません色の調整がものすごく面倒なので、色はかえてません。
ちょっと見ると、間にスぺースを置いて、柄が三段あるように見えます。
一番下はちょっと半欠けですが。
実はこの柄、スペースの上と下で「ひと柄」、なんです。
こちらです。
つまり「富士山のてっぺんのすぐ上から、次の富士山まで」。
なぜかといいますとね、これを見つけたんですよ、ひょろひょろの松の根方に。
読めるでしょうか、右から左へ「みほの松原」です。
三保の松原は、飛び出した半島にありまして、
富士山は半島全体から見れば、海をはさんで向う側の位置関係、
実際には松原に立つと、海をはさんでいるというよりは右半分が海、ですが。
つまり、このまんなかのスペースは「アキ」ではなく、
松原から富士山までの海をはさんだ距離感なんですね。
この帯、私が店主なら、デカいシミありの表より、
こっちを出して売りたいです。もっとも買う人は私みたいなヒネクレかもですが。
こちらの思惑知ってか知らずか、買いますといってお財布を出しながら、
長さが足りるかな、とふと漏らしましたら、
店員さんここまできてやめられたらと思ったのでしょうか、
「大丈夫ですよ、4メートルはありますから」
おねぇさん、アンティークで、この状態で、4メートル以上というのは
まんずありまへん。第一アナタがあれこれ広げているときの私の目測では
あって350ですがな…(実際は340でした)。
私は結ぶのに面倒だったら、角だしができるタイプの作り帯だな、
と思って「足りるかな」とつぶやいたのですけどね。
ちょっとなぁ…と思いながらお店をあとにしましたが、
アンティークとリサイクル、両方売るには、どちらの知識もないと、
こなせないと思いました。
もっともこちらのこんな街中のお店では、
私みたいにイジワルなお客はそうそういないかもしれませんが、
4メートルあるといわれて持ち帰った人が
短いじゃないか、締められないじゃないか、と言ったらどうするんでしょ。
だったらとんぼ、教えてあげりゃいいのに…だよねぇ。
あっ「こんじょワル」がバレちゃった…。
アンティークならではのものですね。
昔の帯は総体に短いですね。
売る方が分からず売っていたら買う方は
気を付けてもっと勉強しなければいけま
せんね。
骨董市なんかでアンティークの帯を見るときは、表に大きなシミがあっても 裏をよーおーく見てみることにします
私もこういう感覚好きです。
実際の色が出ないんですが、
とてもステキです。
昔の帯で、作り直しはたいがい
ダメなところを切りとってつないでますから、
短いんですよね。
買うほうも気をつけないとです。
そうなんですよ。
売る側の感性や感覚もあるんですが、
以外と裏が使えたりする場合もあります。
表がひどいと安かったりするんですよね。
あんちーくバンザイッ?!
昔の物は見立てとか、知られた場所の風景とか
いろいろおもしろい物がありますね。
そんなのを探すのも楽しみの一つです。
昔の人の遊び心ってホントすごいなぁ!!と改めて思いました。
(この柄(花車)ではたとえ状態良くても一ケタ上では買う人はいないんじゃないかと思いますが・・・・)
お店の人が物を知らないというのは、新興の古着屋でしたら有りがちだと思いますが、寸法についていい加減なことを言うのは駄目ですよねぇ。
普通その手の古着屋にはメージャーが置いてあるはずですけど、わざと出してこなかったんでしょうか?
これで4m無かったら、そのお客様は二度とそのお店で買い物をしないどころか、返品も十分考えられますし(常識として古着に返品ってのは無しですけど)、ヘタしたらネットの怖い場所に山盛り文句を書かれることにもなりますのにねぇ。
安い物だからって、その場しのぎの売り方をしていたら結局は自分の首を絞めるってことに思い当たらないのが不思議ですわ。
今の結び方と、違う結び方をしていたからその長さでOKだったのでしょうか?だとしたら「アンティーク帯の結び方」っていうのがありそうですが、あんまりなさそうです。
いつも、どう使ってたんだろう、この人・・・よっぽど細い方だったのか??とか思っていますが全員が全員そうではないですよねぇ・・・
何かご存じだったら教えてください。もし過去記事にありましたら申し訳ありません。
「原松のほみ」、いいでしょう。
このわざとらマン…。
言葉のアヤで0一つ多く、といいましたが、
でもねぇコレで状態いいと、
京都のお店なんかじゃ、ヘタするとしまっせぇ。
寸法は特に大事ですよね。
そこのお店、いくたびに店員さんが違うんです。
「姿勢」ってものが見える気がしますね。
実は私もよくわからない部分があるんです。
ただ、状態のいいものだと、今より長いものも多いですね。これは締め方によるものと思います。
とにかく着物や帯を大切にしましたから、
古くなったものの傷み部分をカットして、
それをつなげたものも多かったと思います。
それと、極端な話ですが、着物だけの時代は
帯を胴にふた巻きしなくてもいい、くらいの
おおらかさもあったんですよ。
今アンティーク帯としてでくるのって、
たいがいは繰り回し、つまり作り替えたものが多いのではないかと思っています。
界切り線が両方きれいに残っている場合って
少ないですから。
正確にお答えできなくてごめんなさいね。
近々作り帯の記事を書こうと思っていますので、
その時にまた帯のお話を書いてみますね。