いきなり、履き古したバッチイ草履の写真ですみません。
先日、これまたミクシのほうで、草履をしまうことについてのお話がありました。
こちらのほうで書いてみようと思いまして…。
最近はいろんな材質のものがありますが、今回は皮製の普通の草履…でお話します。
靴の保管は、使用頻度に違いはあっても、礼装用でもなければ、下足いれに並べて保管…だと思います。
草履も実はそれが一番です。つまり「箱に入れない」こと。
草履の箱は、紙製です。これが湿気を呼びます。
カビが生えやすいのと、草履は縫い合わせるより接着剤で張り合わせる部分が広いので、
この接着剤がやられるんですね。だから久しぶりに履いたら、どこかパカッとはがれたりするわけです。
草履は箱から出して保管したほうがいいのは靴と同じです。
草履に限らず、道具というものはフシギなもので、使わないと「使わないための劣化」をします。
人の体温とか湿気や通気、それを使うことで圧力がかかったり、曲がったりこすったり…。
それで「傷む」のとは別に、道具もずっと生きている…という感じでしょうか。
靴なども長く箱に入れたままだと、硬くなったり、変色したりしますね。
本当は草履も毎日はいてあげたほうがいいんですよね。(ムリムリ)
それではまずお手入れ…履いたあとは、台や横の部分つま先、鼻緒などの汚れをふき取ります。
エナメル用のクリームもありますが、ツヤが出ると同時にすべりもよくなっちゃいますのでご注意。
ドロはねがあるときは、着物と同じで乾いてから柔らかいブラシで。まあ靴と似たようなものですね。
ここからが大事です。草履は靴のように、足の裏が当たるところと底の部分の厚みが薄くありません。
畳表などは別として、だいたい中身はコルク、そして皮で包んで、上下を貼ります。底は平らです。
底皮は一枚皮ですから、ここから湿気をとらねばなりません。
最低でも履いた次の日くらいまで(専門家は3日干せといいます)、立てかけるようにして乾かします。
やたら壁などに立てかけると、横に倒れたりして台のかかとをこすったりしてしまいますから、気をつけてください。
一番いいのは魚の焼き網みたいなものを片側に何か置いて斜めにして、その上に乗せる…。
何か「枕」になるようなものを作ってナナメに乗せ掛ける…例えばラップの芯を新聞紙でくるんだりなど、
要するに草履の底に空気があたるように置くわけです。
母方の身内の女性ですが、草履を履いたあと鼻緒に紐を通して、干し柿のようにつるす…と聞きました。
我が家はそこまではしていませんでしたが…カクジツに乾きますわねぇ。
で、ここからが保管収納ということになりますが、入れる場所があれば、靴と同じで箱から出して並べるのが、
一番いいのですけれど、下足入れは家族分の靴で占領されている…なんてことが多いですよね。
そこで草履は箱も小さくて薄いですから、つい箱積みするのですが、箱は紙ですから湿気を呼びます。
どうしてものときは、箱の短いほうの一辺を切り取ってしまいます。
山ほど積まない限り、一枚なくてもフタが支えてくれます。中もよく見えます。
日本は高温多湿の国ですが、地域によっては冬場乾燥しますし、雨や雪が多いの風が強いのと、
いろいろな環境に取り巻かれる状況にあります。
この状況では、衣服や靴の収納は「桐」が一番、つまり入れ物自体が呼吸してくれるものがいいのですが、
そうそう桐箱並べるわけにもいきません。
プラ素材は、通気性ということではよくありません。
着物もプラケースでの長期保管はやめたほうが無難、といわれるのもそれです。
でも、世話をこまめにやれば、プラ素材はホコリよけや機密性の点では、アリです。
ただ靴用の箱というのは大きいのでちょっとかさばります。
湿気とりは、例えば海苔などの中の乾燥剤で、天日で干すとまた使えるもの、
あれを古いストッキングのつま先部分、足首くらいのところでカットしたものに入れて口を結び、
前坪のあたりに押し込んでおくと、鼻緒もつぶれません。時々乾燥剤を干し直すか、お取替えします。
ちなみに我が家は、乾燥する時期には、下足入れの扉も開けっぱなしておきます。(人の来ないときをねらって)
さて、箱に入れなきゃ置く場所がない、でも割と履くからあまりしまいこみたくはない…
なんて方には「発想の転換」です。靴や草履を入れるものでなくたっていいじゃない…です。
私が最近、階段近くに置こう…と思って探したのがこちらのレターケース、です。A4サイズ。
ちなみに私の草履はMサイズです。
この引き出しは、側面の一番奥にストッパーのでっぱりがあるので、そのままだと引き出しが抜けません。
勢いよくひっぱって落とすことがない…実に「私向き」ではあります。
プラなので、ストッパー部分を押し込めば、カンタンに全部引き出せます。
実際に入れてみると、向かって左は一番手前まで、右は一番奥まで入れた感じ。余裕があります。
せめてマシなほうの草履、入れてみるとこんなです。
余裕があるので、除湿材も入れられます。
残念ながら、引き出しの深さがちと足りず、ゲタは鼻緒の上が少し突っかかります。
ゲタの形状にもよりますが、履きこんで、鼻緒もやわやわ、みたいなのならOK。
これはコピー用紙を入れましたが、湿気取りには古新聞を敷いています。もちろん時々交換します。
これは「レターケース」という名前で売られています。
ハギレの収納に、左のものを使っているのですが(すみません、一番下の引き出し、ただいま使用中です)、
この一番下の引き出しは高さがあるので、若い方のカカトの高い草履やゲタも入りますね。
上に段は右側とほぼ同じです。並べてみました。
上から見ると大きさはこれだけ違います。でも同じ「A4」というサイズで販売されています。
ためしにA4の紙を置いてみると…
大きいほうは、入れた書類を手の先をつっこんで取り出せる余裕があるわけですね。
巾は変わらないわけです。
こういうものって微妙に大きさが違うので、きっちり寸法を調べて買うようにしないと、
わずかだけどでっぱる…なんてことになります。
草履というと、つい靴とは別物という意識になってしまいますが、靴とかわりゃしません。
いつも出しっぱなしで、ホコリをよけて、そしてよく履くこと。
とはいってもそうそう毎日履く人は少ないと思います。私もそうです。
なので、せめていつも目に見えるところにおいておくのがいいわけです。
ゲタも草履も、本来左右はありませんので、最初におろしたときから、次に履くときは左右を変える、とやると、
裏の減りも均一になるのですが、どうも私は苦手でして、結局決まってしまいます。
私の場合はゲタをはくとよくわかるのですが、右のほうが早く、しかもナナメに減ります。
草履の裏の左だけ見て、あっまだ大丈夫…なんて思ったら、右はもうカカト磨り減り限界…なんてこともありました。
風を当てるときに裏をよく見て、 カカトの減り具合で早めにカカトのお取替えをしてください。
勝手に「お題」としていただきました。
乾燥、よろしくオネガイシマスねぇ。
この引き出し、なかなかいいですよ。
つい先日 草履や下駄を仕舞う先を探して右往左往したばかり。
買った時の紙箱に 色柄を大きく書いておいたのですが
今回は写真を貼り付けて いちいち開けなくても判る様にしたのですが
そして 靴も 玄関の下駄箱に入っている 完全普段履き以外は
紙箱に箱書きから写真貼り付けに変更したばかり
うーーーん 下駄箱の横に積んだ箱
暫くは 乾燥剤をいれて凌ごう・・・
これもまたいいですねぇ。
クローゼットを使う今のタイプの暮らしなら、
ぶら下げるのが一番ですね。
下が一番しっけますから。
ウチのクローゼットは、巾がなくて、洋服さえも、
ぎーーっちりですー。(着られないものなんとかせぇ…)
「○足」で大丈夫ですよ。
草履って靴と構造が違うから気をつけるって、
意外と忘れるんですよね。
大切に履くと、着物と同じで長持ちします。
些細な知恵ですが、お役に立ったら使ってやってください。
クローゼット内にある程度の高さのハンガーポールが必要ですが、ポリ製ですから草履や下駄を傷めませんし、片側全開ですから、湿気を溜め込むことも無いだろうと思います。
ラック自体も軽くて、一目でどれか判るのも便利です。
何しろ安いのが有難いですよね。
http://www.ikea.com/jp/ja/catalog/products/80193387/
ほかになにも考えておりませんでした(-_-#)
お知恵拝借し、気をつけます!
いつものことですが、ありがとうございました。m(_ _)m