寂しい限りです。
もう少しすると「七五三」の話題が出始めますね。
写真は男の子の着物、羽織つきです。
最近はお宮参りの掛け着は着せるけれど、その後は子供の着物は作ることがほとんどありませんね。
自分の子供のころのことを思い出してみると、まだ「お正月は着物」という風潮が残っていて、
元日の朝、父が国旗を玄関先に立てると、母が私に着物を着せてくれました。
家の事情によりましたけれど、近所の子供たちも絣の木綿着物であれウールであれ、
お正月は着物姿が見られたものです。
最近は洋装であっても「普段着」で、初詣とかになると、ちょっとオシャレする…くらいですかね。
せめてお正月くらいは…って、思うんですけどねぇ。
さて、トップ写真の子供の着物は大きく揚げがとってある一つ身。
揚げをおろしながら何年か着せるつもりだったのでしょう。
柄はいわずと知れた「金太郎さんとそのオトモダチ」。
ヒキで撮っても全体が写らなかったので部分でご紹介。
金太郎さん、マッチョですー。
投げ飛ばされた熊さん。地色が黒なので「白熊さん」になっています。
さかさまでわかりにくいので、かいて~ん…したら「た…たぬき?」
応援のサルさんウサギさんは、けっこういい絵なんですけどねぇ。
これは羽織つきなので、同じ柄…下のほうには鶏さんもいます。
まわしというより、捕縛されてるみたいですけど…。
左が着物、右が羽織。手描きなので、それぞれ微妙な線が違い、柄や色もかえてあります。
前はこんな感じです。金太郎さんのアイテム「斧」ですね。
金太郎は、坂田金時、妖怪退治伝説で名高い「源頼光」に見出されて「金時」を名乗り、京に上って
頼光の四天王の一人といわれました。大江山の酒呑童子の退治に加わったとされています。
金太郎のお伽話ができたのは江戸時代ですから、実在した人物かどうかも疑わしいとされていますが、
たとえば別人で武勇の誉れ高く…というような実在の人物になぞらえるとか、そういうことはあるだろうといわれます。
伝説によれば…ですが、今の静岡出身の女性が京の都に上り、そこで坂田某という武士と出会う…。
故郷に戻って「金太郎」を出産するものの、夫が亡くなったためにそのまま静岡で暮らし、
やがて大きくなって、箱根で源頼光とであって認められ…となっています。
武士になって仕えていたものの、九州の賊を征伐に行く途中、今の岡山美作で病死…だそうです。
まぁコトの真偽はともかく、坂田の金時は「金時豆」に名を残し、息子の坂田金平は「金平ごぼう」に名を残しました。
さてさて、まだお話は飛びまっせ。
「♪鉞(まさかり)かついだ金太郎」の「鉞」は「斧・琴・菊」の、「よき」、これについては先日書きましたこちら。
ちゃんと3本線が入ってますね。「お神酒」の意味だそうです。
軍配は、元々「扇」から出たもの。変じて戦のときの指揮に使われました。
大相撲は、今場所日馬富士の優勝で盛り上がりましたね。
土俵の上の房は、この着物では「赤」と「紫」です。実際には「紫」の房はありません。
東が青、西が白、南が赤、北が黒…の4色。揚巻(あげまき)という小房です。
幕は水引き幕といいますが、これも実際にはこれが「紫」。
着物ですから、色使いを考えてのことでしょうね。
長くブログを書いていると、なんかアレも書いたわコレも書いたわ…でして…。
お相撲については、こんなじゅばんがありまして…ウンチクはこちらです。
きんたろさん着物、はっきり写っていませんが、紋は「抱き茗荷」。
手描きの染め、しかも着物と羽織の揃いですから、やはり裕福な家庭の総領息子さんだったのでしょう。
まあここまで誂えて…とは申しませんが、子供のころから着物に親しむことを伝えてもらえないものかと思います。
今日は、帯結びからちょっと脱線しました。
できれば間を空けずに、切らない作り帯…のお話も描きたいと思っています。
面白い発見ですねぇ。
転がってたらちゃんと熊に見えてるのに~!!
お相撲、昨年からすっかりファンになってます。
この長襦袢も素晴らしい柄ですねぇ・・・うっとり・・・・
これを見て今更のように気がついたんですけど、昨今の柄ってこういう「はみ出しアップでも意味が通る」という素晴らしさが無くなってるんですよね!
型染めの帯なんかでも隠れる部分は色が注されていなかったり・・・・
合理的なんでしょうけれどねぇ・・・・
我が娘達は 諸般の事情により ウールの着物を数年着せただけで終わりました。
それでも 着物は嫌いでは無いようなので
今更ながら ホッとしています。
孫は男の子なので
この様な着物を着せたいとは思いますが・・・
私のウールを仕立て直してみようかと思っています。
ありません、無いんです「子供の普段着物」、寂しいですね。
娘は私の着物姿を見て育ったので「着物」と「浴衣」をキッチリ見分けますが、娘の友達は見分けが付かない様子。
「どうして浴衣着てるの?」と問いかける子に「これは着物!浴衣とは違うの!!」と言っている娘を見て、思わずニンマリしています。
「着物のお母さん」を見て育った子供は、思惑通りに着物好きな子供になってくれました(笑)
なのに無いんです、子供の普段着物。晴れ着じゃなくて普段着がほしいのに・・・残念です。
本当に贅沢なものですね。
妙に可愛くないところがいいなあ~~
子供に着物って本当に可愛いと思い小さい頃に木綿の着物を時々着せましたが、今はさっぱりですね。
マア嫌いではないようですが着る機会となると実際はナカナカないんですよね~
お正月やお盆などは何かとても特別な日、と言う感じが昔はありましたが今はそれもだんだん薄れていますね。残念だなあと思います。
お祝い着があるんだからお正月にでも
着てくれればと思いますが、一式こちらで
預かっていますし、持ち帰ったところで
着付けができなければ・・です。
七五三の一回きりではもったいない話です。
「たぬきさん」は、笑えるでしょう!
お相撲はすっかり日本人力士が押されてますけど、
強いヒトが複数出てくると面白いんですよね。
一人じゃダメ。これから面白くなりそうですね。
今の柄は、こじんまりというか、冒険がありませんね。
別の意味での冒険はありますけど、オイランとか…。
もっと意匠というものに、破天荒であってもいいとおもいますねぇ。
なんでもコストとか、もうけとか、そっちになってしまうのでしょう。
無難というのは、安心だけどつまんないんですよね。
子供って小さいときから着せると、それが当たり前になります。
毎日とはいいませんが、自分の暮らし、生活の中に、
普通に「着物」というカテゴリーを
持たせてあげたらいいのになと思います。
着物イコール晴れ着かゆかた…ですものねぇ。
普段着というと、ウールか木綿でしょうか。
解いて作り直しなら、ショップで子供も着られそうな
真岡木綿の着物とか探せますが
反物だとなかなかですねぇ。
ちりめんとなると、今度は作り直されちゃってたり…。
難しいですね。
そうそう、妙にかわいくないところがいいでしょ。
こういうのはなかなかみません。
お正月は初詣のニュースなんかをテレビで見ても、
振袖とかみんな着てましたけどねぇ。
「晴れ着」という言葉も、なんだか意味を成さなくなってきているみたいで…。
ほんとに残念ですね。
ほんとに、このごろの子供の着物は七五三用、
大人の振袖は成人式用…みたいで、
なんか「晴れ着」という感覚が薄れてますよね。
さみしいですねぇ。