特に若い女性の方に…。
ずっと前、どこかでこの本を見たのです。
途中までしか読んでいなくて気になって、ずいぶん時間がたってしまいましたが入手しました。
アマゾンではこちら。
美輪明宏のおしゃれ大図鑑 | |
クリエーター情報なし | |
集英社 |
「おしゃれ大図鑑」というタイトルを見ると、なんとなくおしゃれに関する商品の紹介とか、
お化粧の仕方とか…そんな風にイメージしますが、実は違います。
あけるとまず「美しいモノに囲まれていれば、人は自然に美しくなります」とあります。
この「美しいモノ」、は、イロイロなものが含まれます。
ファッションはモチロンのこと、香り、部屋のしつらえ、そして「言葉」…。
本当に美しい女性、というより一人の人間として、きちんと生きていくための知恵…でしょうか。
美輪さん特有の言葉で、スコンと言ってのけていて、私は思わずカッサイ!
私は今のファッションといいますか、その傾向といいますか、あまりスキではありません。
そんなことを言えば「年齢」のせいにされてしまうのでしょうし、
私がこういうのいいよなぁ、と思うものは「古臭い」「ダサイ」といわれてしまうのでしょう。
でも、私はそれで「どうせあたしはおばさんよ」なんて思いません。
私もかつて若いころ、母の嫌がるのを尻目に、ミニスカートで闊歩しました。
母は苦虫を噛み潰した顔でしたっけ。母のそういう気持ちも今ならわかります。
ファッションの流行を敏感に感じ取ることは、悪いことではないと思います。
でも、それはひとつの情報です。
私は、ミニも、とにかく短ければいい…とは思っていなかったし、自分に合う「丈」も考えたし、
誰もが来ているような着方はイヤだったし…で、自分流を探しました。
今の人は、余りにも情報が多いために、その中からチョイスする…ラクですよね。
だから選んでいるつもりが、なんとなくみんな横並びになっている…。
だからと言って、人と違うことをするには不安がある…それはやっぱり「若さ」だと思います。
そこを乗り切るために…なんておおげさですが、
それにはやはり「知識」を蓄えること、感覚を磨くということが大事なのだと思います。
美輪さんは「歴史を知りなさい」とおっしゃってます。
なぜ、こういう形になったか、なんでこういう色なのか…。
私も着物を思うとき、いつもそれも思います。着物の歴史を勉強しなさいとはいいませんが、
今、目の前にあるものは、いろいろな積み重ねから出来上がっているものです。
洋装のファッションは、斬新とか、今までにないとか、個性的とか、新しい感覚とか、
そんな言葉で「今年のナントカ」が出てきますが、それとても「過去」があるから、
その積み重ねから学んだり、抽出したり、否定したり、裏から見たり、横から見たりして、
新しいものを生み出しているわけです。
今までに見たこともない…というのは、見たものがあるから、それ以外のもの、ということです。
その時代その時代に「若いとき」を迎える人は、それより過去をしりません。
今、当たり前のようにミニを着ている若い人は、それが日本に入ってきたときの、
私たちのあの衝撃も、受け入れる勇気もドリョクも、親たちの顔が青ざめるようなショックも…
何も知らないわけです。その時代に生まれていないことは、それは仕方のないことですが、
だからこそ「今あるもの」を、ただ見るのではなく、それをどう自分のものにするか…を
考えてほしいものだと思っています。はやっているから着る…のでは、能がない話です。
この本に「言葉」という項があります。
「ひとりの女性として幸せになりたかったら、美しい言葉をお使いなさい」と書いています。
私は下町生まれの下町育ち、しかもジャンジャン言葉の横浜ッコ。
言葉遣いがきれいなわけがありません。気楽な友人としゃべるときは「そんでさ」「そだよぉ」…です。
ハリセンボンとかいう女性のお笑いコンビの太めさんの方が、よく「そうじゃねーわ」「言ってねーよ」と
ギャグで言いますが、ははは、アタシとおんなじだ…と思っています。
それでも「使うべきとき、使う言葉」は、ちゃんと持っています。
完全ではなくても、敬語も使うし、普通に話すときは「そうでしょう?」「こう思うのよ」「こうですよね」と
ちゃんと使い分けはしています。
訪問着で「そうじゃねーよ」だの「んだからさぁ、そーじゃん」はないですよね。
中身について、細かく書くのは控えますが、この本を読むと「自分の自信の持ち方」みたいなもの、
それを考えるきっかけになるのではないか、という気がします。
「美しいもの」ということで、絵画、建築、道具、もちろん着るものも、たくさん写真で載っています。
あぁだから図鑑なのだと思いました。中原淳一、蕗谷虹児、高畠華宵、竹久夢二、内藤ルネ、
映画は洋画も邦画も、音楽もいろいろ、とにかくみているだけで美しい本であり、
その合間に書かれている文章が、ただの絵の紹介ではなく、
これを見て考えて御覧なさい…というメッセージです。
こういうことを若い人に言ってあげたい…もあれば、今の自分にそうだよね、と思えるところもある…。
「それいゆ」などを楽しんだ方は、見ているだけでも楽しい本です。
本日のおまけ画像。
息子は35センチ四方くらいの、いわゆる「ハンドタオル」をよく使います。
常時20枚以上、洗って引き出しに入っています。時々チェックして、ヨレたものは別使いにしています。
で、今回購入したニューフェースの1枚。
たいしておいしいとも思わないのに、懐かしさから時々食べたくなるんですよね。
コレが発売されたころは、大騒ぎだったものです。
美輪明宏さん、20年以上前に舞台を見て、そのころ本も何冊か読んだ覚えが…こういうことについては、真っ当な方ですよね。
なんといっても、三島由紀夫に見いだされた、というのが凄いなあと。
数年前くらいからTVで「ご託宣」みたいなことしていて、どうしちゃったんだろうと思っていたんですが、今もこういう本も出しておられるんですね。
若い方に向けた本のようだし、きっと厳しい愛情のあふれるコメントなんだろうなあと、楽しみになります。
いつもよい本を紹介して下さって、ありがとうございます。
今の時代は着物を着る人は少ないのである程度来歴も知っていて当然、みたいになってますが、洋服でも足が見えるスカート丈になったくらいの時代から知っていたら、新しい流行が出てきてもだいたい何年代くらいの雰囲気だから合わせるものは、って考えられますよね。
この10年くらいはスカート丈とか、みんな一緒でなくてよくなってきたんで、楽ですけど。
老いも若きもあれほど浸透するとは・・
私も父親に叱られながら膝上丈のスカート
穿きました。
今大流行しても穿かないだろうと思いますが。
あらあら、こんな可愛いハンドタオルが
あるんですね。
アマゾンを覗いてきました。
今までアマゾンはあまり利用していなかったのですが、とんぼさんが本をご紹介してくださるので最近はアマゾンを利用するようになりました。
古本もあるのですごく助かります。
古本は嫌、とおっしゃる方もいますが私は気にならない方なので安くて大助かり!
古本までネットで買える時代になったとはなんだか不思議な感じですね。
店の奥で難しい顔をして店番をしていたおじさんのいる古本屋はもうありえないんでしょうねえ~
おっしゃるとおり、厳しく愛情あふれる言葉です。
本当は親がこういうことを、教えるんだろうなぁと思いつつ、
読んでいました。
今のスカート丈は、年齢でもうほぼ固定している感じですね。
私はスカートそのものをはかなくなりましたので、
最近はほとんど気にしていなかったのですが、
母のお通夜でブラックフォーマルを着たとき、
ちょっと長すぎる気がしておちつきませんでした。
フシギなものですね。
あんなに文句言ってた「おばさま」達まで、
ひざ上5センチとか、はいてましたよね。
とても大きな曲がり角のような時期だったと思います。
ハンドタオルは割とかわいい色柄が多いので、
チェックや無地を買うことが多いのですが、
たまにこんなのを見つけると…です。
実際には「使いにくいタイプ」の地なんですが…。
時間がとれたら、神田の古本街を、
一日ゆっくり歩いてみたいと思っています。
アマゾンはほんとに便利で、
朝頼むと夕方着くという早業のものもあって…。
私も本はちゃんと読めればいい、というほうなので、
急ぐときイガイは、ほとんど古本です。
食品なども纏め買いはアマゾンで、
お世話になってるんですー。
この本 見た事がある様な無い様な・・・
先日 読んだ何かの冊子の中に
美輪明宏氏の話だったのか
この本の紹介をしていたような。
ミニスカート
太い脚を出すのは 犯罪になるという事で
我が家ではご法度でした。
なにしろたくさんの本を出されていますからねぇ。
しごく当然のことをお書きになることが多いので、
若い方には、読んでいただきたいと思います。
私はガンガンはきましたよー。
ゴボウのような足で…。