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ネクタイ帯もまだ「蝸牛の歩み」なのですが、欲だけはとても深いゆえに…
あれこれやりかけ、いえ、やりかけてもいないものも、一緒に箱に入っています。
ずーっと帯にしたいと悩んでいるハギレがあります。かなーり前から、入れたり出したり…。
トップ写真のものなのですが、とにかくあまりに古いので、いろいろダメージあるのです。
まず布力も、そうそうはありません。薄いですが、そのあたりは接着芯でなんとかなるかと思っています。
まぁ帯なら芯も入りますし。
あとは「シミ、汚れ、ヒケ、縫い穴、ヤケ」…もうダメージのデパートです。
こんな引きちぎれたようなところも。コゲたようないろしているんです。
しかも1メートル80くらいしかありません。それでも柄が…柄が気に入ってるんですっ。
どうしたら帯になるかと、何度も出しては広げ、広げてはたたみ…とやっています。
柄は「曽我兄弟の仇討図柄」と思われます。
これについては、昔々に記事を書いています。
その時は「たぶん」…の気持ちでしたが、どうやら間違いなさそうです。
古い記事を探すのに、(これも何度も書いてますが)ここのブログ内検索はアテにならない…。
ので、覚えていることを書きますと…、
「曽我兄弟の仇討」は、日本三大仇討のひとつ。
鎌倉時代、伊豆半島東を治めていた伊東祐親と、甥の工藤祐経の同族の領地争いが発端。
工藤祐経が、狩りに紛れて祐親暗殺を企てますが、殺されたのは祐親の長男でした。
この長男の奥さんが、息子二人を連れて再婚します。この二人が「五郎と十郎」。
艱難辛苦を乗り越えて、17年後に親の仇「工藤祐経」を討ち果たす…というお話です。
仇討は、当時祐経が仕えていた「源頼朝」主催の狩りの夜に決行されます。
泥酔した祐経を襲って本懐を遂げたわけですが、たちまち取り囲まれ、
兄十郎は仁田忠常という武士に捕えられ、弟五郎は、御所五郎丸という者に捕えられます。
五郎丸は、このとき女装して「五郎」の目をくらまして捕まえた…とされています。
で…この左側の着物をかぶって潜んでいるのが「御所五郎丸」だと思うわけです。
曽我兄弟って、歌舞伎の演目でもよく出ますし、確かに仇討を秘めているのですから、
あんまりヤサ男の兄弟では、ちょっとねぇ…だから美男でも勇壮…でいいとは思いますが…。
この五郎さん…山賊みたいです。
かといってこっちの「御所」さんのほうは、もうこの一枚のみ、ほぼ無傷。ここしかないのです。
左のナミナミは伸子張りの跡、怖かったですよ、この伸子張りは。
他はこんな感じに、顔のあたり重点的に汚れてます。腕のところを見るとわかります。
ちりめんのでこぼこに合わせて汚れてるのが見えますでしょ。あぁぁぁ。
さて、このどうにも傷だらけのハギレをなんとか帯にするとしたら、当然ですがいいとこどりで、
なにか別布を使うことになると思います。
その「いいとこ」がまたねぇ…どうやってとろうか…なんです。反端に近いところは危ないし、
かといってカオが欠けちゃなんにもならないし、はたまたかといって「山賊メイン」にする気には…。
たーいへん悩ましいのですが、とりあえず、合わせる別布の色だけは、この「青」でどうだろうかと。
源氏紋所「笹竜胆」ですね。
なにかはめ込みで使うときは、黒とか白とか、シンプルな色がいいのですが、
これはこの笹竜胆の青を地色にしたら、とてもいいんじゃないかと思っています。
ではその青い生地は?…そこから探さねばならんのです。
どうせカットして使うなら、帯に限らず、例えば無地の着物にいいとこをカットして、
柄を散らしてもいいかなぁとか…。
形になることがあるのでしょーか…、という、はかない夢のお話…いやいや、夢でおわらせたくないっ。
と言いつつ、ため息つきながら、しまい込んだのであります。
曽我兄弟仇討密談中、滝の音が止んだという音止めの滝が近くにあり興味深く読ませて頂きました。ブログ私の好きな分野が多くて楽しみにしてます(=^ェ^=)
コメントありがとうございます。
なにかお役にたつとか、お楽しみいただけることがあれば、
私もうれしいです。
「音止めの滝」がお近くなのですね。
緑いっぱいのよいところですねぇ。
昔一度だけ一度だけ行ったことがあります。
着物のことがなかなかかけずにいますが、
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
ありがとうございましたm(__)m
着物の事色々勉強になります。
これからもよろしくお願いします。
まあ重ねてのご来訪、コメント、
ありがとうございます。
以前よりも着物記事が書けずにおりますが、
ポツリポツリでも続けますので、
よろしくお願いしますね。
前帯とお太鼓の分すらない時の
新手のアイデアですね!
その方がまるっと使うよりさらに本格的な帯らしくていいですね。
完成が楽しみです(と背中ドン)
将来そんな布に出会ったときのために、
出来上がりを参考にさせていただきたく思っています。
そうなんです。
ほんとにギリギリ…しかも、小さく細切れには…
なんてときは着物もいいかな…と。
無地なら紬でもいいかとか思って、
また着物さがしです。
完成…しますかねぇ…。
背中ドーンがきましたからねぇ…ガンバル…。