![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/47/0e99b8e150a4889543fff2f326fc45c7.jpg)
以前のHPでは、正絹ものばかり扱っていたので、
木綿はあまり持っていません。それでも母からもらったもの、
旅先でみつけたもの、オークションで手に入れたものなど、
行李に3杯くらいはあります。会津などの縞や格子、
久留米、伊予などの絣、中でも貴重なのはこういった「藍木綿」。
なにしろ高いのです!筒描きの掻巻などは、気を失いそうになりますー。
というわけで、大きいのはとても買えないので、ちまちま集めたハギレです。
こういうものでもパッチワークをなさる方には人気ですから、
ハギレといえどもお高くなります。ちりめんとかわりゃしない・・。
こちらは比較的新しいものに、古いものをのせてみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/36/87d31b699da298e00b0dea31eec2daf6.jpg)
一番下になっているちょっと紅が入っているのが新しめのもの、
まだ紺地が濃くて、裏表でそーんなに差はありません。
これは何かを作った残りのようで、まだ使われていません。
上にのった2枚は、もうかな~り使い込まれたもの、言わずもがなですね。
どちらも縫い代がわかるように置いてみたのですが、
元の色と「褪せ」加減が、よくお分かりと思います。
こんなになっていても「売り物」・・・。むしろ古いほど人気がありますから、
こちらのほうが新モノよりセンチあたりの価格も高くなります。
絹の着物と違って、こういうものはとにかくボロボロになるまで
使われてしまいましたから、残っている量も少ないんですね。
木綿の渡来については、過去に書いておりますので、
大雑把に説明致しますと、かなり古い時代から入ってはいたものの、
綿織物での輸入で、たいへん貴重品でした。
800年くらいに、異国の漂流者が木綿の種子を持ち込んで栽培したのですが、
このときは気候風土が合わず、広まるところまではいきませんでした。
その後、1500年代に日本の気候に合う品種改良などが進んだことと、
戦国時代であったことで、戦に関わる衣料や道具として、
木綿のものが多く必要とされ、栽培や織染め、そのあとの販売ルートなど、
いわゆる産業として発展しました。戦国時代がおわってからは、
そのまま産業として定着し、一般にも広く木綿が流通するようになったわけです。
ただし、生活水準も今よりずっと低く、庶民にとって貴重品であることには
かわりありませんでした。今年は何反買おう・・などという贅沢は
裕福でなければできませんでしたから、庶民は切れても褪せても穴があいても、
まだまだ・・と使い切ったわけです。
こちらは、その苦心のあと、ツギアテとその裏側です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/ea/ee1d921a767c41d51474b5ac1ec77440.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/d8/3b8e4cbbe4a77b6ca5e794808b9ca3ef.jpg)
木綿の着物は、長く庶民の普段着として着られてきましたが、
着物の価値観もかわり、世情もかわり、今はあまり着られなくなりました。
それでも普段着物、ちょっとしたお出かけ着には気楽に着られていいものです。
今でこそ「単」としてしか使われておりませんが、
本来一年中着られていたものですから、裏をつけて袷として着るのもいいもの。
ただし絹を着慣れた方には、それでなくとも木綿は重さがあります。
年をとって袷にすると重たくて着られない・・と、私の母なども言ってました。
これも以前に書いたことですが、春先から夏は単で、秋口は袷で、
真冬は更に「綿」を入れて着ていた・・・、昔の人って体力勝負だった??
今裏をつけるなら、すべりのいいものを。モコモコがイヤなら、
腰から下だけつけておけば、足元あたたかく、すべりよく着られます。
木綿は丈夫であるがゆえに、けばだっても薄くなってもなかなか切れません。
繰り回しで裾や袖口の痛みをひどくならないうちにメンテして、
長く楽しみたいものですね。
こちらは現代の「会津木綿」(黄色)と「昔のふとん側」(茶色)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/f9/80ba1aa71b14eb836c4bbf5e1999cedb.jpg)
ちょっと色が飛んでいます。黄色はもう少し濃く、
茶色はもう少しくすんでいます。
現代の会津木綿(会津に限りませんが)は、当然国内産の木綿ではありませんし、
染料も化学染料が多く使われるようになってしまいました。
昔のような「経年の色変わり」をするものかどうか、わかりません。
とりあえず、この会津木綿は着物以外のものにする予定で購入しました。
青がいやな青に写ってます。もう少し「濃紺」です。
茶色のほうも、それほど古いものではなく、戦後くらいでしょうか。
裏はかなり補修跡があり、薄くなってはいますが、
糊っ気をとると、やわらかくて肌に馴染みそうです。
いいとこ取りでも、シャツくらいはできそうです。
さて、本日息子が夏カゼでお休みしております。
もう少し、木綿のお話しもしたかったのですが、またの機会に・・。
もんぺ、そして一反風呂敷を持ってきました。
絣のひっぱりやもんぺは処分しましたが
一反風呂敷はどこかにあるはず・・・
ところで息子様お風邪を召されたようで
心配ですね。冬と違ってこう暑いと
暖かくして寝る訳にもいかないから
大変です。
どうぞ、お大事になさってくださいね。
というものではなくなりましたね。
先日「プリンター」を修理に出すのに使いましたよ!
大きいものなので、紙袋なんてないし、
やっぱりこれこれ・・と思って出しました。
一枚あると何かと便利です。
ご心配いただき、ありがとうございます。
息子のカゼはなんとかなりそうです。
このところ蒸し暑かったり、
今日は急に涼しくなったり、
ほんとに落ち着きませんね。
陽花様もお気をつけください。
着物を着始めてまだ1年たっていませんが、当初から木綿の着物が欲しくてしょうがなかった私です。
今年、やっと念願の会津木綿の着物を手に入れましたが、もちろん大量生産の既製品。長年使ってもとんぼさまが↑で紹介しているような「いい味」はでそうにありません。生成りの地に緑や橙の縦縞が入っている着物です。http://blog.goo.ne.jp/azuki-blog/e/cb2d9b3a6ae1c4e239cbfee02aeb247a この写真は色が濃く映ってしまっています。
それでも長く持っていて、いつかハギレにして使いまわしたいです。(ハギレが夢なのか?!)
会津もめん、いいですよね。拝見しました。赤がきいていて、かわいいしましまです。やっぱり縞の着物ってかわいい色でもシブい色でも、いいもんですねぇ。
ハギレになるまで、ぜひぜひ、大事に着てください。下のHPご存知かと思いますが「会津のハイカラさん」というところ、上の黄色いのはここで買いました。ときどき「バーゲン」やるのでねらってるんですが、たいがい売り切れてる・・んですー。
http://www.rakuten.co.jp/aizu/511513/511594/
この絣の、とても素敵ですね。久留米ですか?
この間、都内の民藝の店で、手つむぎ・手織り・藍縞の木綿というのをみました。しなやかでとてもいい感じでした。以前教えていただいた国産の茶綿、手つむぎのがあるんですね。さわってみたいなあ。
久留米だと思います。あまりにも使い込まれていて、持ってもやぶれそうですが、こんなになるまで使ったんだ・・と思うといとおしいですね。イマドキは「国産」もの「手紡ぎ」「手織り」なんていうのは「特記事項」になってしまうくらい、ありませんから貴重ですねぇ。人の手で直接作られたものは、どうしてこうきっぱりとやさしいのかと思います。「思い」がこもるからでしょうかねぇ。
ここまで着込むなんて、今の世の中ではありえないことですね。つくづくありがたいなあと思う次第です。是非々々また木綿のお話を聞かせてくださいませ。
遅くなってすみません。
藍に惹かれるのは、日本人のDNAなんでしょうかねぇ。決して洗練されていなくとも、心惹かれる素朴なデザイン、裾短めにキリッと着てみたいものだと思いつつ、ほんと、今買ったらお高いでしょうねぇ。また木綿のお話し、いたしましょうね。
とあるアンティークショップで、多分男物の「綿薩摩がすり」の反物を見せてもらいました。
お値段なんと38万円!
でも、そりゃあ素晴らしいもので、藍染に蚊がすりと亀甲が段々になっているのですが、それが120マルキどころではない代物で。
よーく目を凝らさないと分からないの!
柔らかい手触りで藍もほどよく落ち着き、ため息が出ました。
私は店の中心で「お金が欲しい-!」を叫びました。
たとえお金があっても怖くて買えない・・・
情けない話しですが、今は絹でも木綿でも麻でも、
「全て国内で・・」と言うものは、
ゼロの数を数えなおすほどお高いですね。
だから安く買える「○○産」の原料で、
海の向こうで作られたもの・・が売れるんですね。
特に藍は「藍」と「インディゴ」の違いを
知らない人も多いですからねぇ。
青きゃいいってもんじゃないんですが・・。
結局「国産」の原料も、作る技術も、
そういう悪循環の元に、後継者が育たず、
廃れてしまうんですよね。