一見、「お被布」のように見えるのですが、らしく作ってある、ものです。
柄のアップ、渋い色目です。柄はまたまた伸びたゼンマイ?
シダのような、細くて形のいい葉っぱです。
ところどころについた梅だけが、かわいらしさを添えてます。
被布は、元々男の人の上着でした。袖もありました。
主に粋人とか風流人と呼ばれるような俳人や茶人、ご隠居さんなどが着ました。
後年女性も着るようになりましたが、袖はまだありましたし、
わりと身分の高い女性の上着として着られました。
今の時代、袖のない形で、小さな女の子の上着として残っていますね。
被布はいわゆる「盤領(あげくび)」、形は今の道行きのようなスクエアネック、
その両脇にしたまで衿が付いているのが被布、
これは布が足りなかったのでしょうね、衿が途中までしかありません。
また、被布の場合は、そのスクエアネックの飾りは江戸打ち紐の組紐による飾り、
これは、ちりめんの細い紐を結ぶようになっています。
ところがですねぇ、こんなところにこんな輪っかが…。(右のピンクのもの)
なんだろなー…実はこれ、赤い紐を引っ掛けるためのもの…でした。
つまり、この赤い紐をそのまま結ぶと…、
こんなふうに、下の部分がスクエアネックのラインの上に飛び出しちゃいます。
そこでこの紐を輪の中に通すと、その分紐がひっぱられて、
結ぶとこんなふうにちゃんとまっすぐになるんですね。
組紐の飾りなら、飾りだけ外に縫い付けて中はスナップでも中紐でも
表に響きませんが、こんな紐だと表側に紐一本だけ縫い付けたのでは、
蝶々結びの飾りをつけられないわけで…。
苦肉の策ってところでしようか。
元々子供のものにしては、ちょっと地味な色目ですし、
こんないい鬼シボちりめんに、裏は木綿です。
きっとあるだけのものの中で、できるだけの工夫をしたのでしょう。
こういうものを見ると、親の思いというものが感じられます。
ちゃんと何度も着られたのでしょう、紐の結び目近くは
もうこんなに擦り切れています。
母も私のために、自分の古い着物や染め直しで、半天だとか着物だとか、
縫ってくれました。ジミな色合いのものには真っ赤な木綿の紐をつけたりして。
それを着ているときは、ただうれしいだけでしたけれど、
今にして思えば、親の思いってありがたいものだなぁと…。
さて、動画を喜んでいただいて、がんばったカイがありました。
まだまだビギナーの、やっとこさの作品…、
今度は動くのを作りたいと思っています。
帯の締め方とか何かの作り方とか、そういうのはやっぱりムービーですよねぇ。
でもねぇ、やってみて初めて「助手」がほしいと思いました。
パソコンの操作については、先生がもうバッチリフォローしてくださいますが、
撮影を全部自分でってのは、なかなかむずかしいものがあります。
オット?…いーえ、じぇったい頼みまへん。
以前息子の卒業式にカメラを持たせたら、20枚近く撮った写真がゼンメツ…。
みんなアタマちょん切れてたり、ピンボケだったり、なぜか斜めってたり、
ダレを写したのかわからなかったり…。
一枚だけ、私の着物姿を撮ってもらったんですが、
アタマのうえはものすごーくあいてるのに、着物はヒザから下が写ってない…。
おまけに私が「おとーさん、頭ちょんぎれないようにね、
下のほうは…」とまだしゃべっているうちにパチリ…、
私の顔は「ひょっとこ」になってまして…。
以来、ゼッタイあてにしていないのです。
柄のアップ、渋い色目です。柄はまたまた伸びたゼンマイ?
シダのような、細くて形のいい葉っぱです。
ところどころについた梅だけが、かわいらしさを添えてます。
被布は、元々男の人の上着でした。袖もありました。
主に粋人とか風流人と呼ばれるような俳人や茶人、ご隠居さんなどが着ました。
後年女性も着るようになりましたが、袖はまだありましたし、
わりと身分の高い女性の上着として着られました。
今の時代、袖のない形で、小さな女の子の上着として残っていますね。
被布はいわゆる「盤領(あげくび)」、形は今の道行きのようなスクエアネック、
その両脇にしたまで衿が付いているのが被布、
これは布が足りなかったのでしょうね、衿が途中までしかありません。
また、被布の場合は、そのスクエアネックの飾りは江戸打ち紐の組紐による飾り、
これは、ちりめんの細い紐を結ぶようになっています。
ところがですねぇ、こんなところにこんな輪っかが…。(右のピンクのもの)
なんだろなー…実はこれ、赤い紐を引っ掛けるためのもの…でした。
つまり、この赤い紐をそのまま結ぶと…、
こんなふうに、下の部分がスクエアネックのラインの上に飛び出しちゃいます。
そこでこの紐を輪の中に通すと、その分紐がひっぱられて、
結ぶとこんなふうにちゃんとまっすぐになるんですね。
組紐の飾りなら、飾りだけ外に縫い付けて中はスナップでも中紐でも
表に響きませんが、こんな紐だと表側に紐一本だけ縫い付けたのでは、
蝶々結びの飾りをつけられないわけで…。
苦肉の策ってところでしようか。
元々子供のものにしては、ちょっと地味な色目ですし、
こんないい鬼シボちりめんに、裏は木綿です。
きっとあるだけのものの中で、できるだけの工夫をしたのでしょう。
こういうものを見ると、親の思いというものが感じられます。
ちゃんと何度も着られたのでしょう、紐の結び目近くは
もうこんなに擦り切れています。
母も私のために、自分の古い着物や染め直しで、半天だとか着物だとか、
縫ってくれました。ジミな色合いのものには真っ赤な木綿の紐をつけたりして。
それを着ているときは、ただうれしいだけでしたけれど、
今にして思えば、親の思いってありがたいものだなぁと…。
さて、動画を喜んでいただいて、がんばったカイがありました。
まだまだビギナーの、やっとこさの作品…、
今度は動くのを作りたいと思っています。
帯の締め方とか何かの作り方とか、そういうのはやっぱりムービーですよねぇ。
でもねぇ、やってみて初めて「助手」がほしいと思いました。
パソコンの操作については、先生がもうバッチリフォローしてくださいますが、
撮影を全部自分でってのは、なかなかむずかしいものがあります。
オット?…いーえ、じぇったい頼みまへん。
以前息子の卒業式にカメラを持たせたら、20枚近く撮った写真がゼンメツ…。
みんなアタマちょん切れてたり、ピンボケだったり、なぜか斜めってたり、
ダレを写したのかわからなかったり…。
一枚だけ、私の着物姿を撮ってもらったんですが、
アタマのうえはものすごーくあいてるのに、着物はヒザから下が写ってない…。
おまけに私が「おとーさん、頭ちょんぎれないようにね、
下のほうは…」とまだしゃべっているうちにパチリ…、
私の顔は「ひょっとこ」になってまして…。
以来、ゼッタイあてにしていないのです。
今の人は「おさがり」とかないみたいで、
ポリの安いので一回こっきりみたいですね。
私に「テ」があったら、作ってみたいです。
小さい子のは、ちょっとでできますものねぇ。
zizi様
今の方は「お裁縫」を敬遠なさるようで、
着られなくなったらポイ?
寂しいですよね、手をかければ、
おなじものが何回も役に立つ…、
これってエコですよね!
otyukun様
昔の柄は、こんなものが…と思うようなものが
図案に使われていますね。
着物でだめでも、羽織とか帯とかで、
着てみたいと思います。
ブログがお役に立ってなによりです。
読んでくださっているんですねぇ。
ありがたいことです。
動画…がっがんばりまっす!
珍しい柄です。
その形も良く出来ていて図としての質が高いのがわかります。
地味な時色に派手な柄は所謂大正ロマンとして復活、見直されました。
最早そのブームは過ぎ去ったかの様ですが、一つの定番として残って欲しい物です。
昨日、ほばーりんぐ・ととのファンの方が工房に来られました。
篤姫道中の付下を誉めて頂きました。
有難い事です。
動画ファンも増えた様です。
無理の無い程度にご活躍を。
母がワタシに縫ってくれたバブル時代の外国製の生地のワンピースなど、もぅ可愛すぎて着られないものは、姪が小さいうちに、すべて姪のサイズのワンピースに縫い直しました。ブラウスとスカートもくっつけてワンピースにしましたよ。
そのときにフリル付けて可愛くしたりしましたけど、昔も今もコドモを思う気持ちは同じなんですね♪(ってワタシも昔のニンゲン????TT滝汗)
同じようなものばかりですが、こういう
柄の被布って珍しいですね。
それに昔の人は本当に工夫していますね。
いろんな理由があると思いますが、
まず、大正から戦前くらいまで、
化学染料など外国からのもののおかけで、
かなりハデになりました。
明治のころなんてものすごーくジミですから。
それともうひとつは、昔は着物を作り替えた
ということもあるかと思います。
自身が姉のお下がり、なんてことも
あるでしょうし、新しく仕立てるとしても
四つ身本裁ちの着物なら、
7歳から大人まで着られます。
まっかっかで子供柄では
番茶も出花の年頃にはかわいそーですよね。
だから「子供子供していない色でハデ柄」に
したんじゃないでしょうか。
それと、昔は子供の振袖は「小紋柄」が
多かったんです。
絵羽柄じゃ縫いなおせませんから。
ほんととは子供の小紋柄の振袖って
とてもかわいいんですよ。
あとはやっぱり「洋服感覚」なんでしょうね。
紺地の絵羽じゃジミですから、
どうしてもかわいらしいピンクなんかに
なってしまう。紺地や茶色地なんかに、
かわいい手まりとか扇子とか花とか、
いっぱい飛んでる方が、私は子供らしさの中に
オシャマな感じがあって好きですけどねぇ。
もし私が女の子産んでたら、
小豆色の鮫小紋とか、そんな振袖にして、
じゅばんや帯を思いっきりはでにかわいくして
ちゃんと日本髪っぽく結わせて、
ぽっくり履かせて…にしたかったなぁ。
羽織でこんなのがあったら欲しくなっちゃいそうです。
私は被布を着たことが無いんですけど、小さい子が被布を着た姿って本当に可愛くて大好きです。
親の物を子どもにって、そういうのいいですよねぇ。
ものすごく憧れます。
ところで、昔の子どもの柄って地味っぽい色でドッカンな友禅とか多かったですよねぇ?
母のお祝いの着物のハギレが残っているんですが、ちょっと沈んだ青地に花だの鞠だのがドッカンドッカン描かれてます。
今だったら絶対に女の子の着物の地色には使わない色なんです。
地味目の地色もステキなのに・・・・
なんで女の子は赤、ピンク、オレンジになってしまったんでしょう?