いつのまにか咲いていた我が家の「ハナニラ」、えっと「イフェイオン」?
外壁塗装のために、自転車など別のところに移動させたので、
隠れていてみえませんでした。どけたらいっぱい咲いててびっくり!春だぁ!
昨日アップした「指輪帯留め」テクニック、
うまこ様が早速チャレンジしてくださいました。
ブックマーク「うまこの天袋」でご覧ください。
和服を縫うのに最初にすることは「採寸」です。
肌襦袢そのものは、そんなにアチコチの採寸はいらないのですが、
「和裁の場合の自分のサイズ」というのは、覚えておいたほうが、
何かと便利ですから、この際ついでに全部測って、メモしておきましょう。
というわけで、本日は「採寸とサイズ」のお話。
その前に…、と、とんぼ講座はこれが多いのですが、ちょっとお話。
サイズといえば「単位」、日本では今「メートル法」です。
この「メートル法」というのは、18世紀末にフランスが世界に先駆けて、
世界中の計測単位を統一したほうがいいんでないの?とはじめたもので、
結局「パリ万博」をきっかけに、その必要性が認められ、
「メートル条約」というものができて、各国が参加したわけです。
日本では、1891年度量衡法が制定されましたが、
そうそう簡単に定着はせず、全国的に完全実施されたのは、
1966年(昭和41年)、ずいぶんかかったものです。
この条約に参加していない国では、今でも「各国の単位」が使われています。
そういうことが法律できまってしまうと、公的なものはすべて
メートル表記になります。つまり「一升」は1.8リットル、
「一坪」は3.3平米…でも、実際の暮らしの中ではまだまだ使われています。
炊飯器だって「何合炊き」というし、カーテンは「何間用」といいますね。
和裁の本でも、「センチ表記」になってしまいましたが、
実際にはまだまだ「尺・寸」が使われている場合があります。
特に呉服屋さんなどは多いですね。
またこの「尺・寸」というのがややこしくて「曲尺(かねじゃく)」と
「鯨尺(くじらじゃく)」というのがあり、曲尺は主に大工さん、
そして呉服屋さんは「鯨」のほうです、というより「呉服のための尺」です。
簡単に言うと、鯨の1尺は曲の1.25倍あります。
つまり、1尺は30センチちょっとなんですが、鯨だと38センチ近くあります。
ややこしいですね。昔の「サザエさん」のマンガ で、
サザエさんが和裁をしているところへマスオさんがものさしを借りにくる。
「曲の一尺が鯨の八寸で…」と説明を始めると、マスオさんは
それで背中をかいていた…というオチでした。
私はこの「尺・寸」を考えるとアタマをかきます。もーややっこしい!
さて、こんなにややこしい寸法ではありますが、
現在和裁ではセンチ表示、ですから自分の寸法もセンチで覚えてください。
更に余裕があれば、それは尺・寸でいうとどれくらいか…と覚えてください。
町場の呉服屋さんではいまでもたいがい「尺・寸」です。
わからなかったら、尺はわからないので、といえばいいし、
必要なことは向こうのほうがわかっていますから、お任せすればいいのです。
そんなわけで、肌じゅばんも「センチ」で作ります。
そこで、自分のサイズなのですが肌じゅばんの場合は究極「長さ」だけ、
なんですが、最初にも書きましたように、この機会に「着物のマイ・サイズ」を
測って記録しておきましょう。ただし、このサイズは自分ひとりでは測れません。
そういう時は、自分の体に一番あった着物のサイズを測ればいいのですが、
できれば一度は実測するのがいいですね。
とりあえず、採寸する場所の絵を…。
できれば普通の寸法、つまりバストとかヒップも測ってください。
着物の採寸の特徴は「幅と丈を割り出すために採寸する」、ということ。
たとえば「腰まわり」といえば、洋服はウエストですが、
着物は胴体の一番太いところ、もしヒップが大きいとか、
太ももの横が張っている、というようなときはそちらを測ります。
着物にした場合に身に合うサイズを「ここから割り出す」からです。
着物の縦のサイズは、実際に着たとき、首のうしろから裾までの長さと、
これにおはしょりが入ります。これが「幅と丈」です。
この「幅と丈」がそれぞれの場所でどのくらいになるのか、
採寸した数字を使って、今度は「式」にあてはめて、
やっとその必要な寸法が出てきます。
たとえば「前幅」はまず「おくみ」が15cmとこれは決まりごと、
ある本を書き写しますと「腰周り÷2から8cmひいて、更におくみを引く」、
なんて具合です。本によって、また時代によってこの式が微妙に違うのですが、
結局出てくる寸法はだいたい同じ、○○cmから○○cmの間、で収まります。
たとえば「後ろ幅」は28~30くらい。やせた人は27、普通は28、
豊かサイズは29~30…これも「くらい」です。これでいわばS・M・L、
という感じなんですが、なんかいいかげんですねぇ。
でもこれで大丈夫なんですね。つまり着物は洋服と違って、
体のこまごましたサイズに合わせて作るのではなく、許容範囲の広い、
ゆったりしたものを作って、体の凹凸に合わせてまきつけるわけですから。
私の場合でいうなら、一番着物を作ってもらったのは20代後半、
そのときから比べますと、体重も10、ウエストも10と…(ゆっちゃったよぉ)
数値があがっています。でも、当時の着物はそのまま着られます。
もう少し太ももの横が張り出すと、ちょっとアブナイ…後ろ幅をださなきゃ。
とまぁこんな具合に、着物は許容範囲の広いものです。
補正をするとか着方を工夫するとかで、そのまま使えるのです。
だからこそ、はじめの採寸が大切なんですね。
肌じゅばんのお話からちょっとはなれていますが、
「採寸」のお話をしたかったのです。
この先も、肌じゅばんの作り方にのって、
ほかのほうへも枝分かれしてお話します。
とりうえず、本日これまで。
外壁塗装のために、自転車など別のところに移動させたので、
隠れていてみえませんでした。どけたらいっぱい咲いててびっくり!春だぁ!
昨日アップした「指輪帯留め」テクニック、
うまこ様が早速チャレンジしてくださいました。
ブックマーク「うまこの天袋」でご覧ください。
和服を縫うのに最初にすることは「採寸」です。
肌襦袢そのものは、そんなにアチコチの採寸はいらないのですが、
「和裁の場合の自分のサイズ」というのは、覚えておいたほうが、
何かと便利ですから、この際ついでに全部測って、メモしておきましょう。
というわけで、本日は「採寸とサイズ」のお話。
その前に…、と、とんぼ講座はこれが多いのですが、ちょっとお話。
サイズといえば「単位」、日本では今「メートル法」です。
この「メートル法」というのは、18世紀末にフランスが世界に先駆けて、
世界中の計測単位を統一したほうがいいんでないの?とはじめたもので、
結局「パリ万博」をきっかけに、その必要性が認められ、
「メートル条約」というものができて、各国が参加したわけです。
日本では、1891年度量衡法が制定されましたが、
そうそう簡単に定着はせず、全国的に完全実施されたのは、
1966年(昭和41年)、ずいぶんかかったものです。
この条約に参加していない国では、今でも「各国の単位」が使われています。
そういうことが法律できまってしまうと、公的なものはすべて
メートル表記になります。つまり「一升」は1.8リットル、
「一坪」は3.3平米…でも、実際の暮らしの中ではまだまだ使われています。
炊飯器だって「何合炊き」というし、カーテンは「何間用」といいますね。
和裁の本でも、「センチ表記」になってしまいましたが、
実際にはまだまだ「尺・寸」が使われている場合があります。
特に呉服屋さんなどは多いですね。
またこの「尺・寸」というのがややこしくて「曲尺(かねじゃく)」と
「鯨尺(くじらじゃく)」というのがあり、曲尺は主に大工さん、
そして呉服屋さんは「鯨」のほうです、というより「呉服のための尺」です。
簡単に言うと、鯨の1尺は曲の1.25倍あります。
つまり、1尺は30センチちょっとなんですが、鯨だと38センチ近くあります。
ややこしいですね。昔の「サザエさん」のマンガ で、
サザエさんが和裁をしているところへマスオさんがものさしを借りにくる。
「曲の一尺が鯨の八寸で…」と説明を始めると、マスオさんは
それで背中をかいていた…というオチでした。
私はこの「尺・寸」を考えるとアタマをかきます。もーややっこしい!
さて、こんなにややこしい寸法ではありますが、
現在和裁ではセンチ表示、ですから自分の寸法もセンチで覚えてください。
更に余裕があれば、それは尺・寸でいうとどれくらいか…と覚えてください。
町場の呉服屋さんではいまでもたいがい「尺・寸」です。
わからなかったら、尺はわからないので、といえばいいし、
必要なことは向こうのほうがわかっていますから、お任せすればいいのです。
そんなわけで、肌じゅばんも「センチ」で作ります。
そこで、自分のサイズなのですが肌じゅばんの場合は究極「長さ」だけ、
なんですが、最初にも書きましたように、この機会に「着物のマイ・サイズ」を
測って記録しておきましょう。ただし、このサイズは自分ひとりでは測れません。
そういう時は、自分の体に一番あった着物のサイズを測ればいいのですが、
できれば一度は実測するのがいいですね。
とりあえず、採寸する場所の絵を…。
できれば普通の寸法、つまりバストとかヒップも測ってください。
着物の採寸の特徴は「幅と丈を割り出すために採寸する」、ということ。
たとえば「腰まわり」といえば、洋服はウエストですが、
着物は胴体の一番太いところ、もしヒップが大きいとか、
太ももの横が張っている、というようなときはそちらを測ります。
着物にした場合に身に合うサイズを「ここから割り出す」からです。
着物の縦のサイズは、実際に着たとき、首のうしろから裾までの長さと、
これにおはしょりが入ります。これが「幅と丈」です。
この「幅と丈」がそれぞれの場所でどのくらいになるのか、
採寸した数字を使って、今度は「式」にあてはめて、
やっとその必要な寸法が出てきます。
たとえば「前幅」はまず「おくみ」が15cmとこれは決まりごと、
ある本を書き写しますと「腰周り÷2から8cmひいて、更におくみを引く」、
なんて具合です。本によって、また時代によってこの式が微妙に違うのですが、
結局出てくる寸法はだいたい同じ、○○cmから○○cmの間、で収まります。
たとえば「後ろ幅」は28~30くらい。やせた人は27、普通は28、
豊かサイズは29~30…これも「くらい」です。これでいわばS・M・L、
という感じなんですが、なんかいいかげんですねぇ。
でもこれで大丈夫なんですね。つまり着物は洋服と違って、
体のこまごましたサイズに合わせて作るのではなく、許容範囲の広い、
ゆったりしたものを作って、体の凹凸に合わせてまきつけるわけですから。
私の場合でいうなら、一番着物を作ってもらったのは20代後半、
そのときから比べますと、体重も10、ウエストも10と…(ゆっちゃったよぉ)
数値があがっています。でも、当時の着物はそのまま着られます。
もう少し太ももの横が張り出すと、ちょっとアブナイ…後ろ幅をださなきゃ。
とまぁこんな具合に、着物は許容範囲の広いものです。
補正をするとか着方を工夫するとかで、そのまま使えるのです。
だからこそ、はじめの採寸が大切なんですね。
肌じゅばんのお話からちょっとはなれていますが、
「採寸」のお話をしたかったのです。
この先も、肌じゅばんの作り方にのって、
ほかのほうへも枝分かれしてお話します。
とりうえず、本日これまで。
初めて和裁を習ったのは昭和44年だったと
思いますが、やはりまだ、尺、寸で習いました。
この頃は着物もセンチで書いてありますが、ピンと
こなくて鯨とセンチの裏表のメジャーで見ています。
初めの頃、曲と鯨があると言うことがわからなくて、辞書をひくと、1尺は30.3センチとあり、どうも計算があわなくて、頭をひねっておりました。ややこしいですね~。
私も母に習ったときは「尺・寸」でしたので、
ずっとその方がよかったのですが、
息子のじんべやゆかたでセンチを使ったら、
今度は古い記憶があいまいになって、
よけいごっちゃになるんです。
私もやっぱり「両方メジャー」です。
麻の葉様
こんな記事で少しはお役に立てているのだろうかと、
不安なまま書いておりますので、
そういっていただけると、ホントにうれしいです。
内容が内容なので、間違っちゃいけないと、
確認ばかりしておりまして、時間足らずで
毎日アップできなくてすみません。
がんばってポツポツでも続けますので、
読んでやってください。