ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

昨日は暑苦しかったので・・

2006-06-30 14:30:43 | 着物・古布

本日は涼しげに・・・と・ん・ぼ・・すいすいと・・。
同じ「とんぼ」でも、書いてる方の「とんぼ」は最近体が「重たくて」
とんでもほばーりんぐしても、ずずずーっと落ちていきそうですが・・。

夏ちりめん、ごく薄くて軽くて飛べそう(こだわっとる・・)です。
おとといの「青」よりやや濃いめですが、少し明るみがあります。
別々に離してみると同じように見えるのですが、並べてみるとびみょーに違う。
色と言うものはフシギなものです。

訪問着、背中に縫い取り紋がひとつ、なので、裾にぐるりと柄があります。
裾は一回り白く残してあり、そこに緑の濃淡であっさりと線だけの草の葉、
群れ飛ぶとんぼは赤いのと白いのと・・。
このとんぼ、そばで見るとけっこうリアル。
こんな感じです。下は「休憩とんぼ」







慎重にじっくり描いた・・というより、筆に絵の具をつけて
スケッチするようにさささっと描いてある感じなんですが、
ほんとに飛んでいきそうです。
普通、訪問着だと裾がこれだけグルリと描いてあれば、
あとは肩先とか袖に、柄をちょっと飛ばすくらいだと思うのですが、
実は、こんなに飛んでます。下は「前」です。







まぁ飛んでるわ飛んでるわ・・まるで秋の野原にいるようです。
では裾もひとまわり・・





思わず数えたかた、お疲れ様です、正解は23匹です。
青が少し薄く写っていまして、もう少し濃い青です。
訪問着・・ということでしたが、少し特殊な気がします。
ただ、昔は祝い着は結構ハデ目でしたから、アリかなーとも思うのですが、
粋な感じもしますし・・ちょっと悩むところです。
下の白いところ、実際には真っ白ではなくベージュがかっています。
元々真っ白ではなく、少しクリームがかった色だったようですが、
更に経年のくすみで、残念ながらちょっと薄汚れて見えてしまいます。
わずかですがシミよごれもあります。
一度洗いに出したら、サッパリするのではと思っています。
これは「とんぼ」としては着たいところですが、着マケしそうです。

とんぼは古来より「秋津」と呼ばれて親しまれてきました。
「秋津」と言うのは「日本」を指す言葉でもありました。
神話の時代までさかのぼりますが、神武天皇が、
日本のことを「秋津のようだ」といったことが始まりだそうですが、
今の日本地図を広げてみても・・とんぼにゃ見えないんですけどねぇ。
とにかく、日本には昔からいた昆虫でしたから、親しまれたわけです。
また、とんぼと言うのは飛びながらエサをとります。
足は歩くのには適していないようで、どこかにとまってエサのくるのを待っている
なんていう悠長なことはしないようです。攻撃的なんですね。
そんなふうに攻撃的でしかも「後退」しない、前へ前へと突き進み、
害虫(獲物)を襲って捕える、というところから武士に好まれ
「勝ち虫」とも言われました。兜や鎧の飾りなどにも多く使われたそうです。
とんぼ玉と言うのは、さまざまな色ガラスの玉を
とんぼの「複眼」に見立てて名づけたのだそうです。
昆虫は複眼が多いのですが、とんぼは特に目が大きく絵になる素材?
かの仮面ライダーの中にも、とんぼが元になっているものがありますね。
とんぼの複眼は10000個以上、エサをとる、或いは交尾の相手を探すのに、
特に視覚を重要とするものが複眼が多いのだそうです。
仮面ライダーがコンタクトレンズを作るとしたら、たいへんだろうなぁ・・
装着してるうちにやられちゃうだろうし・・・。(アホ・・)

今日で6月も終わり、梅雨も終盤戦にはいるわけで、
大雨がこちらにもくるかもしれません。
夏はもうすぐそこ。とんぼの飛ぶ姿もめっきり見なくなりましたが、
今年はどこかで出会いたいものです。
この着物を着て歩いたら、仲間だと思って寄ってきてくれるかも??





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7 コメント

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Unknown (百福)
2006-06-30 15:49:07
大胆ですね~。夕暮れの空、なのかしら。とんぼが白く描かれているのは。これ着て歩いたら、勝ち虫の前線が全隊引き連れてくるかも~(笑)。
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Unknown (陽花)
2006-06-30 17:33:27
とんぼ様



この着物、裾の柄だけだったらいいのに・・・

なんて思いながら見ていました。

涼しげでいい色なのに、せめて上の方は

小さなとんぼを2~3匹位が、なんて勝手な

こと思ってしまいました。やはり人の好みは

様々ですものね。

返信する
おぉーっ、と (ぶり)
2006-06-30 22:26:04
クレヨンしんちゃんの声を上げましたが、

ステキですね♪



白地の帯を締めれば、背や上前の白いトンボが

それほど、うるさくないのでは~と思いました♪
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涼しげ。。。。 (蜆子)
2006-06-30 22:50:27
夏の着物って、涼しげ、・・・げで、きっと涼しくないんですよね。

夏の着物、人をして涼しくさせる、着ている人はやせ我慢、

こうなりゃ徹底的に涼しげ路線で、

帯は白がいいのですね。白の絽つづれ、帯締め、帯揚げは絽目もしっかりと、絽縮緬の風呂敷の中は、水菓子、扇子はなんの柄がいいでしょう。

日傘はくっきりと黒のレース?白?

草履はパナマ、

頑張って耐えてみますか?

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Unknown (とんぼ)
2006-07-01 00:12:20
百福様

どーっとよってこられた、ちとこわいですねぇ。

とんぼは好きですが、ちょっとでいいですー。



陽花様

実際着てみると、後姿、すごいです。

もしかしたら「踊り」に使われたかなと・・

だって近くで見るとこわいですー。



ぶりねぇ様

白地に黒の献上を「柳」に結んで・・って、

どうしても芸者さん系に走ってしまいます。

発想の貧困?



蜆子様

扇子は私の手持ちの中で合うのは「とんぼ」?!

今日はものすごく蒸し暑かったので、

ふと「着物」と思って思わず身震いしました。

見る方々には涼しさをご提供して、

本人はのぼせてぶっ倒れます・・。

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Unknown (百福)
2006-07-01 11:20:22
超かっこいいですよう。

白の絽綴、絽綴れの上に色を挿したん、きりりと紗献上、濃い目の色にすっきりした柄の紗、羅に唐織などなどいろいろ楽しめそうですねえ。ゴージャスう(溜息~)。
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モンダイは・・ (とんぼ)
2006-07-01 23:22:48
百福様

「着る人」がねぇ・・ちびでぶとんほでは・・

着物がかわいそーで・・。

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