アケビ、もうとっくに終わっちゃいましたが、
今日は「実」ではなくツルの方のお話し・・。このアケビは実家の玄関先に
毎年大きな実をつけます。実は私は「実」より「ツル」の方が欲しいのですが、
父は「いっぱいはダメ」と、3年にいっぺんくらい、
リース1個分くらいのツルをくれます。なかなか丈夫なものです。
日本は農耕民族で、国には四季があります。いろいろな植物に恵まれ
それを生活にいろいろ利用してきました。ツル状に伸びるものは、
それをたわめたり割いたりしてカゴやザルを作りました。
ツルを使った四国祖谷渓の「かずら橋」は有名ですね。
私も一度だけ行きましたが、あんなに太いものをどうやって編むのだろうと
不思議に思うと同時に感心しました。
ツルから「繊維」ということで、糸や布の方へとオハナシを移します。
フジヅルなどは、道具として使われるほかに衣服のための繊維もとりました。
あとは「麻」が主流でそのほかには「葛」とか「こうぞ」「みつまた」
あれっ?これって和紙の原料?はい、和紙の原料ですが、「和紙」も着ました。
「紙子(かみこ)」といいます。柿渋を塗ったものは「レインコート」でした。
今でも和紙入りの着物とか帯があります。帯芯も和紙を使うとやわらかいです。
絹や木綿は、かなり古くから渡来していましたが、とにかく「高級品」!
一部の身分の高いヒトしか着られませんでした。木綿は国内での積極的な栽培は
けっこう遅いです。戦国時代に需要が多くなって木綿栽培が少しずつ
ひろがったのですが、なぜかというと「兵衣」、つまり兵隊さんへの支給品、
それに陣を張るときの幕、あとは信長さんが戦に持ち込んだ銃の「火縄」・・
そういうものに使われるようになったためです。いわば「軍需産業?」。
必要だから作られる、というわけですが、一般的に使われるようになるためには
栽培だけでなく、それを精製する、布にする、そしてなにより染めたり織ったり
そういう「庶民の生活に使う商品」として流通するシステムができないと、
産業としては成り立ちません。戦国時代の「戦のための道具」が、
「これいいよね」になって、それじゃきものとか、そういうのに商品化しようよ、
というプロジェクトが出来始めたのは、戦国時代がおわって、
世の中落ち着いてから。というわけで、木綿が一般的に出回るようになったのは
江戸時代にはいってからです。
ところで「狩猟民族」と呼ばれるお国では、トナカイとかシカとか、
足の長い動物の「腱」を干して細く裂いて「糸」として使ったそうです。
羊など、毛の取れる動物を飼う「牧畜」をなりわいとする民族は、
その動物の毛から糸を紡ぎましたし・・。必要は発明の母といいます。
ニンゲンの知恵というのは、本当にすごいと思うのですが、
今は使わなくてもいいところに知恵が使われてることも・・。
「ウィルスメール」作るのなんかヤメテッ!
人柄って、作品に表れるんだなぁ、ってしみじみ思いました。
すごく欲しかったのですが、その時の私にはとても買えませんでした。
今や、木綿よりもはるかに高い品物ですね・・・。
でも、雨に濡れたらどうなるんだろう?
汚れても京洗いにも出せないのでは?
やっぱりあれは、私にとっては贅沢な逸品だったのかな・・・。
これをもんでしなしなにして使ったんですね。
つけたしますと、紙子は大昔は「お坊さん」関係の衣料や儀式に使われ、庶民には手の届かないものでした。これが江戸時代にくだってやっと庶民のものになってきたのですが、あれこれ工夫しても、どうしても布の強さにはかないませんし、木綿など便利で丈夫な布が、一般的に使われるようになってきていました。そこで今度は逆に「紙子」を着るのは「裕福でない」というイメージで、芝居のせりふに使われたり、役の貧富の差をあらわすのに使われたりもしました。妙なもんですね。
本文の方で庶民は「麻が主流」と書きましたが、麻はたしかに丈夫で、細いもので織ればシャキっとして涼しく、厚手に織ればコーヒーの袋のように丈夫なものとして使われました。欠点は、どうやっても通気性が良すぎて冬は「寒い」。そこでこんにゃくのりで張り合わせたり、柿渋を塗ったりした和紙は風を通さなかったので「防寒着」として重宝だったわけです。
したがって、雨に濡れたら帯が破れる・・なんてことはありません。ただ素材的に「濡れない」方がケンメイです。クリーニングについては・・・どーなんでしょ、そこまで考えたことありませんでした。まぁ帯は基本的に「洗わないもの」ではありますが、最近は「京洗い」だすヒトもいますよね。またフシギがふえちゃった!
前にもどなたかが心配なさっていましたが、とんぼのすけさん、ちゃんとお休みになってます?
素晴らしいブログとお仕事ぶりを拝見するたび、お身体が気になります。
私なんか、あぁ、今日も下の娘を昼寝させようとして、いつのまにか私まで寝てしまいました・・・。
上の息子の破れたズボンを直そうと思いながら、もう10日くらい、ミシンが出っぱなしで使われていない・・・。
反省・・・。
心配していただいて、本当にありがとうございます。
ちゃんと寝ていますし、時には「何もしない日ぃ」と
ほったらかしてる日もあります。
武者子さんは、まだお子様がちいさいのですね。いま
のところはまず「おかあさん」してください。ズボンを直すのも母親の優しさ・愛情です。でも、やらなきゃって追い詰めることはないと思います。一番大切なのは「そばにいること」だと思いますよ。
私の息子は障害がありますから、養護学校に行ってい
たころは、毎日送り迎え、午後2時半には学校へいか
なきゃならない、細切れの時間しか取れなかったんで
す。12年、そういう暮らしのなかでやりたいことを
考えて、絞っていって、おととし卒業して「通所施設」に通うようになってくれたので、帰宅は5時近く。しかも送迎つきでドアからドア!これで時間ができたんです。
子供っていつかは大きくなって、そばにいてっていっても離れていくものだし、またそうでなきゃ困ります。「いて欲しい」と思われている間は、その幸せをしっかり感じて下さい。あっでも時には「息抜き」必要ですよ。