なんだかようやく暖かい日差し…を感じた日でした。
肌寒ければ、桜も持つかと思ったら、すぐに花散らしの雨ですと…。
今年はなんだか来るのは思わせぶり、来たら忙しい春です。
というわけで、ギリギリ「桜柄」…。
実は「いつも作るといっても、ちっとも実行しない」ので、せめてちっとずつでも、したくだけでも…と、
あの「ふろしき帯」に使う「帯芯」を出してました。新品のの三河芯から、不織布のしかも細切れまで…。
作り帯なら、細切れでもいいわけですから、長さはどうか厚みはどうかと、出したり入れたり…。
これが長いのですよ…そのうち、その脇に置いてあった「ハギレの丸めたの」に目が行き…ほらほらまた脱線。
でも、昨日の「元着物のじゅばん」っていいなぁ…から、これもじゅばんにどーだろかと、脱線転覆??
なんでこう「ひとつこと」に集中できないかなぁ。母によく言われてました「はっちょみとこ」。
以前書きましたっけね。
「八ちょうに、三ところ」、つまり「八町」と言う長さ(実際には八丁なのかも)の中の三箇所に、
用事を置いて、あっちこっちやる…早い話が効率悪くて、どれも片付かない。
いい意味では、それくらい忙しいのにちゃんと仕事を終らせる働き者…というのもあるらしいし、
ハナシがあちこち飛ぶ…というような使い方もあるそうです。
母は、なかなか仕事が片付かない私に「なんでそうはっちょみとこにコトするねん。どれもかたづかへんやろ」と。
えぇそりゃあもういつも言われておりましたので…いまだにかわりまへん。
というわけで、よくよく見れば「破れ立涌i桜の花びらが散っているもの」「桜の地紙柄」を見つけまして…。
グレーっぽいほうは中年向きのものでしょうね、着物でした。しなしなの錦紗です。
かなり着込まれていて、一応伸子張りしたのですが薄くて、向こうが見えそう。
桜の花びら散った柄ですが、夏ちりめんみたいな薄さになってます。
これでうそつき作ったら、ちょっと暑さを感じる日なんかいいでしょうねぇ。
桜満開の方は、若い娘さんの羽織。柄が一方付けなので、前身ごろは柄がさかさまになっちゃうんです。
ピンピンにハリのある紋綸子。遠目にはきれいに見えるのですが、肩先に色褪せと汚れでしみがあり、
ほかもよく見ると、褪せがはっきりしているところなどあって着用はムリ…と解いたまま早や幾星霜…コレコレ。
うそつきにしたら…と思ったんですが、帯でもかわいいですよね。
ホラホラまた妄想がキリなく広がるってば…。
それにしても、これ、羽織だったときすごく鮮やかでステキでした。
これまた今はもう、こういうタイプの羽織柄はみかけませんねぇ。
もちろん、これだけの大柄の羽織を着るとなれば、着物も帯も選ぶのに苦労しそうですが…。
何十年か前の春爛漫の今頃、この羽織の持ち主は、桜の下を誰と歩いたのでしょうか。
お弁当は持っていったのでしょうか。お天気はよかったのでしょうか…。
せっかくふわふわと、遠い昔のお花見に思いをはせていたのに…、
「花見で急性アル中、救急搬送続出」のニュース…なんて無粋な…。
さて、どれをどうするか…「花びら柄」をまずは…だからその前にふろしき帯だっつの。
強く心で思わないとまったく進みません。
結局私の場合は迷いがあるからなんですが・・
どちらも素敵な柄ですね。
やっぱり一番いい物にしたいと迷ったり
考えたりしますよね。
でも、そんな風に「これはあれに・・・」「これはこうして・・・」と考えるのも着物好きのお楽しみの一つなのかも知れませんねぇ。
そこからあちこちに飛ぶもまた楽しからずや~♪
どちらの布も柄はもちろん、地色が良いですねぇ。
いやいや迷いもありますが、根気もすりへってきてます。
母がよく「何かやるなら一年でも早くないと、
もうやる気がおきなくなる」と
根気のなくなりようを言ってました。
なんというか、準備段階で疲れちゃうんですよね。
ついでのことに私の場合は「眼」です。
夜ともなれば、黒い糸で黒いものなど縫えません。
年を理由にしたくないですけどねぇ。
キモチを奮い立たせましょう!
そう、それは楽しみでもあります。
迷って迷って…結局どこにも着陸しないんですが、
それでも並べて見ているだけで、嬉しいものですね。
こういう明るい青の地色って、今見ませんねぇ。