お天気は思わしくなかったのですが、一つ仕事を片付けてしまいたいと思い、解きを始めました。
あの「大津絵の振袖」です。元の着物はこんなのでした。
解くのにまぁ、時間のかかったことかかったこと…。終ったところがトップ写真です。一山…。
ざっとたたむ前はこの状態…。この時点で「だぁぁぁ、お茶にするぅ」と、倒れました。
振袖という大きさだけでなく、まず黒糸で縫い、表に出やすいところは水色で、紅絹のところは赤で、
さらにぐし縫いや中の細かいところは白糸で…。
それがまた同じところを何度も縫っていたりしますので、縫い目の細かさはもう驚愕するくらいなのですが、
ウマイんだかヘタなんだか…切っても切ってもまだ縫ってある?引っ張れば元の生地がやぶれそうだし。
ひたすら一目ずつ鋏でチョキチョキ…ものすごい時間かけて、途中からはもう意地になって解いてました。
とりあえず、無事バラしましたが、まだ糸の始末が残っています。
いつもはひとつはずすと先に糸の始末をするのですが、
これはもう共八掛もつながってるわ、途中でふき綿がでてくるわで、とにかくバラすのが先!
糸の始末は明日にします。もうイヤ…。
ちょうどいい見本なので…先日お話ししました「訪問着など仮仕立てのものは、柄が全部描いてない」こと。
こちらです。これは「槍持ち奴」の部分ですが、前身ごろとおくみがつながっている状態…
おくみをはずして持ち上げてみると…
これですね。これが仮絵羽の図柄の描き方です。ちゃんときっちりつながることがわかっているので、
少しの重なり分しか描いていないわけです。左の「「的矢」の武者の左側もそうですね。
縫い代に入るところは描いていません。
さて、この振袖は、裾ふきだけでなく、袖口から袖の丸みまでも、ずっと綿が入っていました。
贅沢なつくりですね。
共八掛は全部身頃とつながっていて、裾ふき部分はつまんだ形に縫ってありました。
裾とふきの状態、
解いて広げましたらこんな感じ…。
一番上の三角柄のしたが「裾」だったところ。解いても解いてもつながってる~~でした。
とりあおず糸の始末をしたら、ここからはプロに任せます。
これはじゅばんにします。
この前、呉服屋さんの奥さんがきたときに、この着物をたいへん珍しがって
私が「じゅばんにするつもり」といいましたら、私も見たいから早く解いてねぇと…。
呉服屋さんにそういわれる私って…。
というわけで、あちこち色あせも汚れもあるのですが、じゅばんに作り替えてもらいます。
洗ったら少しはさっぱりするでしょうし。
それにしても…こんなごっそり山になる解きは、したくないですー。
実はまだ袖口が残ってるんです。小さなハギレなので、もういっかーと思っているのですが、
せっかくここまできましたから、今夜テレビでも見ながら、ラスト・スパートします。はぁぁぁ鋏の切れ味落ちたぁ。
古い着物の解きは糸が抜けなくてたいへんですよね。私も仕事含みで解きますが、古いものは新しいものの3倍ぐらい時間がかかります。そして生地も弱くて扱いが難しい・・・。
でもこんな風に再生してもらえるなんて、いいところにもらわれてきてよかった。長襦袢ができあがったらぜひアップしてください。たのしみにしてます!
襦袢 早く出来上がりが見たいものです。
身につけて 是非アップして下さい
こうして見せていただいて、絵羽の柄付けがよくわかりました。
それにしても、この奴さんのお顔、本当に素敵ーーー!
お襦袢にされるとのこと、楽しみですねぇ。
これは大変だったでしょうねえ。
最近は解くのもずいぶんと少なくなりましたが(まずあるものから使おうと決心しているので)、綿の入っているものを解くのは決心がいります(笑い)。
以前に丹前をかなり頂いたのですが1枚解いて懲りて残りは欲しいと言う方に進呈してしまいました。
こちらは素晴らしい絵ですね。
襦袢の出来上がりが楽しみです~~~
早く見たーい。。。と私も思います!
ほんとに眼と指先が疲れますね。
きしむ音というかあのキュッというのが苦手なんです。
それでも糸取りはしないと…で、本日「毛抜き」の出番です。
安い着物や加工用などは、粘着テープでペタペタしちゃうんですが、
これはもう、また一本ずつですー。
長襦袢にしたらお披露目しますね。
来週アタリ持っていって…の予定ですが、へそくりの状態確認して、ですね。
着てお披露目…いや、恥ずかしいですわ。
あっ着物を着てチラリとみえるところですね。
すんませんっ!
いやもう、きしんできしんで…今も苦労しております。
いい柄ですよねぇ。じゅばんに早くしたいと、きがせいています。
綿入れを解くときは、マスクに姉さんかぶり。
あれはたいへんですよ。真綿は問題なくてもその中のほこりがねぇ…。
木綿綿だったひにゃ、目も当てられません。お疲れ様でした。
早く見たいと皆様に行っていただいて、私もすんごく気がせいています。
早くみたいですよね。