元々羽裏が目的でしたので、表の羽織はあまり気にしていなかったのですが…。
羽裏は1月にご紹介した「にぎやか羽裏」です。
表地はちょっと甘さのある、ピンクがかった薄紫。
前の記事にも書きましたが、ロウケツで唐草っぽい柄。
まぁ言ってはなんですが、裏の面白さに比べて、これといって特徴のない色柄です。
それでも汚れやシミもなく、きれいでしたので、和装ではなく、たとえばマーガレットみたいなものだったら
優しい色合いでいいかなぁとか…そんなことを考えながら解きましたら…表が全面ヤケていました。
まぁ正確には「褪せ」と「ヤケ」と両方だと思うのですが、肩先などはよく見ると薄さが進んでいます。
写真だと、目で見るほどハツキリわからないので、ちょっと調整しました。
ここだとわかりますかしら、真ん中の横線が「肩」です。
右が白っぽいですね。左は中に縫いこまれていた部分。肩山などは特に白っぽくなっていました。
こういうのは洗ってもですからねぇ。
それなら「裏返してみよう」で、裏を見ると、これが「キレイ」…。
ちりめん地ですが、ちょっと表の方が光沢っぽくなってまして、それでよけいに表地の方が白っぽく、
裏は沈んで色が濃く感じられます。
ロウケツは裏表で染料の通り具合の違いから、柄も違ってきます。裏はより白がハッキリでます。
コッチでもいけるなぁと…。上が裏側、下が表側です。ヤケの目立たない袖部分。
マーガレットは、長方形を輪にして、両方を少し綴じ合わせたものです。
私が過去に作ったのは「マーガレットの変形」…です。これは昔母からもらったニット生地で作ったことがあります。
ニットといってもそれほど伸び縮みしないものでしたので、普通の生地で作ってもいけるかなと。
いろいろ洋服地を探したのですが、柄のムキや、どこがとうつながっているか、わかりやすいのを見つけました。
なんとバスタオル…これはバーバリー…ははは、こんなブランド品は「香典返し」か「引き出物」ですわ~。
これはちと小さめで、幅63センチ、長さは117センチです。
つまり横の幅と縦の長さがだいたい2:1前後…です。あくまで「だいたい」ですので。
これはちょっと小さめなので、服地で作るときは120センチ幅か、裄が長い方、狭い布の時は真ん中で継ぎます。
測るとしたら、両手を真横に上げて、手首から肩を通って反対側の手首まで。少し大きめの方がいいです。
まずは全部「端の始末」をしてしまいます。これはバスタオルなのでしていませんが、三つ折でくけるか、
もし裏をつけるならぐるりとまつりつけてしまいます。
横全体が入りませんので半分だけですが…
こんな感じで上から10cmくらい折りさげて、左の下を三角に折りあげます。
赤い線のところをしっかり綴じあわせます。これで終わりです。
ちょっと羽織ってみました。横が短いので「七分袖」になってますが…。
柄を見るとどこがどうなっているかわかると思います。つまり縞柄で縫うと、縞のムキが変わるわけです。
これは着物で言うところの「もじり袖」ですね。
セルフで撮ると、どうもうまくないので、お福ちゃんに着せました。
こんな感じになります。
これは小さいので横から見るとちと脇の下部分がツレていますが、実は、このもじり袖マーガレットは、
「抜いた衿」によく添うのです。後ろに余裕ができるので、お太鼓でも大丈夫、着物の袖は中にみんなはいります。
これはバスタオルのだいたいの比率、つまり幅「2」に対して、長さ「1」くらいだと、これでいいのですが、
例えば幅が120センチに対して、長さがあると、図にするとこんな感じ、つまり真ん中が狭くなります。
多少真ん中が狭くてもけっこう大丈夫なのですが、実際には着る人の体つきとか、なで肩であるとかないとか、
胸があるとかないとか…それで着た感じが違ってきます。
またあんまり丈が長いと、脇下の袋部分が大きくなりすぎて後ろが膨らみすぎます。
素材も柔らかい生地、ハリのある生地、伸縮性のあるなしなどで、微妙に着づらくなったりします。
ですから、作ってしまう前に、大雑把に綴じ合わせてみて肩に掛け、具合を見てください。
もしこれではちょっと…と言うときの調整は「綴じ合わせる部分」でします。
ひらひらとドレープさせてほっておくわけです。綴じ終わりのところはシッカリ留めてください。
私はここに飾りボタンをつけて、カーディガンがわりにワンピースの上などに着ていました。
私のすることですから、なんでも「テキトー」、これはまぁ「折り紙マーガレット」とでもいいますかしら。
とにかく仮にとじた状態で、実際に着てみて、体に合わせて縫いとめの場所を決める…です。
120センチ幅の生地が、60~70センチくらいあれば、ちょっとお風呂上りに羽織るくらいのものはできます。
それと、あまりすべりのいい生地ですと、肩からズルズルということもありますので、
割と裏は滑らないほうがいいかもしれません。
この羽織の生地を裏返して作るとなると、反幅が36センチありますので、4枚横に並べて、
手首に当たるところの縫い代を少し多めに取れば、「つんつるてん」にはなりません。
丈は袖が1mありますので、十分たりますね。裏は何か赤いものでもつけましょうか。
まずは洗わないとです。でも明日雨だって…春が近づいている気配ですね。
お天気を待ちましょう。
あのぉ・・・・・マントは今期は作らないのですか・・・・?
裏が綺麗だし表裏の柄の違いほとんど
分かりませんね。
マーガレットというのはショールと
茶羽織の間の様な感じなんでしょうか。
とても参考になりました~~
勉強になりました
マーガレットは毛糸で編むのがかわいいですよ。
マントは、アタマの中ではかなりいろいろできてますが、
大きいものですからねぇ。
気に入った柄の生地は足りなかったりするんですよ。
どんな生地を使うか裏はどうするか…カンタンには進みそうにありません。
そうこうするうちもう春ですからね。
今季はムリでしょう。
きれいだとばかり思っていたので、
えっと驚きました。裏使いで以降と思います。
マーガレットは、作品を載せておられるブログを見つけました。こんなのです。
http://itadaki19.exblog.jp/14332972/
ただ方形を編めばいいんですが、長さで半袖もできるし、
広く編めば背中半分くらいまであたたかいです。
基本的には「肩先」を暖めるものですね。
毛糸編みのものよりフィット感は落ちますが、肩先は暖かです。
布で首周りをフィットさせたいときは、ちょっとゴムシャーリングすると、
するりと落ちなくなりますよ。
羽裏のいいのなんかでもいいですよね、きっと。
(と、何気に作りましょうねと言ってる?)
もじり袖は「野良着」によく使われました。
布の節約でもあるんでしょうね。
半天など、たまにヤフオクで見ます。