ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

もう一枚羽裏です。

2009-12-27 17:09:50 | 着物・古布
大きく開いた草紙の一ページ…という形態です。
描かれているのは「待つヒトたち」…。
思い当たる物語もナシ、上にある「達筆」が読めれば、内容もわかるかもですが、
まーったく読めませんので「想像の世界」です。

深刻な顔にも見えるので、何かの一場面?かもしれませんが、
これはとにかく「待つヒトの顔」がおもしろくて入手したものです。

大きな門の前、脇の木戸口だけあいています。
待つ人5人に馬一頭、これから出立だと思うんですが、
行く前から疲れた顔してます。
ここのオトノサマ、のんびりさんなんですかねぇ。
お籠もあるし、馬もある、右下は腰に二本差してますから、槍持ち奴ではなく
お供の侍ですね。それなりのお行列でしょうねぇ。
凛とした若侍は、あきちまって挟み箱に腰掛け(いいのかそんなことして)
荷物運びの中間さんは腕組みしてしかめ面…。


  


馬の轡を取ってるヒトは、門の方を見て「まだかよー」という顔で、
心なしかおんまさんも「いつまで待たせんのよ」って感じに見えませんか?

  
  

 
槍持ちさんも「重てぇんだよ、横にしちまうぞ」なんて?


          

   
気になるのは、なぜかみんな「履物」がないこと。なんで?
履物のことだけでも、いろんなおもしろいことがあるのですが、
とりあえず、この絵で言うと「わらじ」は履いてませんとねぇ。
中間は当然「脚半」もつけていたでしょうし…。

まぁ謎めいている分、想像するのもたのしいものです。
ひょっとして、この若侍さんが御当主で、帰ってきたのに奥方がへそまげて
家に入れてくれないところとか?
上の文章の中から「月がどうのこうの」とか「案内」がどうのとか、
そんな字が拾えます。昔は時間の流れがゆったりですから
「しばし待て」が何時間だったりもするわけで…。
月見してくるから待っててね、なのかなぁ…などと思っています。
まぁこの年末の忙しいときに見ると、彼らのいらいらがよくわかる気がする?

さて、しまい残したクリスマス飾りも本日で全部撤収。
お正月のお飾りは、もちろん「トラさん」。
なんたって私の干支ですから。


  


左のトラさんは、実はふた周り前のトラ年のもらいもの。
首の部分がふたになっている「瓶」でして、中にお酒が入ってました。
右のラミがかかってパックされているのは、昔買ったパズル、
パックとってバラしたらぜったい元にもどせなくなると思って、買ったまんまです。
縮緬さんは、昨年「牛さん」のをいただいてかわいかったので、
今年はトラさんを買いました。これでまさしく「トラ・トラ・トラ」…
あぶないってば。
生協のお花も届いたし、あとは松飾りですね。
そうそう、あの「酸ツリー」、テッペンのお星様は傾いちゃいましたけど、
なんとかこの状態で、もってくれましたよ。

 
         

 
さすがに下のほうはポロポロこぼれてましたけど、
もっとくしゃくしゃになってしまうかと思ったのに、なんとかなりました。
来年は、当日にベストになるように作りたいなと…もう来年のお話かい!

今日は、母のところに来てくれたイトコが、ちょこっとカオを見せてくれました。
ちょうど玄関の片付けと掃除をしているところで、
ダンボールのいらないのやら、処分する発泡スチロールの箱やらで、
まっすぐ通れない…そのへんの隙間通って入ってぇ…になりました。
お茶を出す間もなく帰りましたので、またまた片付けの続き…。
お飾りとお供え、花の準備はOK。
さて今夜の夕食は…もちろんありあわせ、ごめんねぇ…。


コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 一休みに羽裏を… | トップ | もういくつ寝ると… »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (とんぼ)
2009-12-28 17:53:29
りら様
こういう場合は、だいたい真ん中は一枚の
絵にしてあることが多いのですが、
これは真ん中に、ちゃんと「綴じ合わせ」の
細い線が入ってます。
細かいとこまで、描いてますねぇ。
やたらと見せるところじゃないものに、
こういう「テ」を使う、にくいですねぇ。
返信する
Unknown (とんぼ)
2009-12-28 17:51:20
こいけ様
おぉ、ありがとうございました。
「徒然草」なんて、冒頭文しか知らないので、
ほんとにたすかりました。
言われてみれば…時代があわない、ですが、
こういう柄には「なんとなくの見た目」、
といいますか、要するに筆致のきれいな文章を
後ろに載せたり、
時代も出てくる人物も外れてるけれど、
たとえば「月」の絵だから、
「月の歌」とか「月の出てくる新内」とか、
そんな感じでであわせる場合も、
けっこうあります。
これもそんな感じですね。
返信する
Unknown (とんぼ)
2009-12-28 17:46:00
陽花様
そうなんですよ、きになっちゃって…。
それにしても、昔の字はきれいだけど、
読めないと「英語」とかわりゃしませんわ。
返信する
細かい物なのに・・・ (りら)
2009-12-28 03:53:02
しっかり細部まで書き込まれているというのが、お洒落の真髄だったのでしょうねぇ。
ほ~んと、カッコいいですよね、こういう価値観って。
返信する
徒然草第32段 (こいけ)
2009-12-27 19:16:03
冊子は↓これみたいですね。

九月(ながづき)二十日の頃、ある人に誘はれ奉りて、明くるまで月見歩く事侍りしに、思し出づる所ありて、案内(あない)せさせて入り給ひぬ。荒れたる庭の露しげきに、わざとならぬ匂ひしめやかにうち薫りて、忍びたるけはひ、いと物あはれなり。

読めるところを頼りに検索したら判明しましたが、絵とは時代が合いませんね。
返信する
Unknown (陽花)
2009-12-27 19:15:19
あらっ、本当に外で待っているのに
履きものを履いていませんね。
この達筆が読めれば内容が分かって
いいのにと思いますね。

返信する

コメントを投稿

着物・古布」カテゴリの最新記事