写真は女の子の晴れ着を解いたものです。
ちょっと色移りしてる部分もあるのですが、
御所人形が手まりを持ったり軍配を持ったりして遊んでいます。
間を埋めるのは大きな美しい鞠や鶴の群れ、蝶、糸車など。
女の子の場合は、とにかく「赤・金」という色を惜しげなく使えますので、
どれも華やかで愛らしく楽しい柄ばかりです。
一方男の子はというと、どうしても紺や黒、せいぜい緑、といった色ですし、
使われる柄もかわいさを強調するより「勇壮さ」や「凛々しさ」を
表現することが多いので、鷹、竜虎、武具、若武者などが多く見られます。
あとは少しやさしく「太鼓・独楽」などがありますが、
よく見ると「おもちゃ」は、まぁお添えもので、
主体となっているのは「宝珠・七宝・丁子・巻物」など、
いわゆる「宝尽くし」、吉祥柄とよばれるものなどです。
着物には長い歴史がありますが、今のように誰もが好きな素材で好きな色柄で、
自由に着られるようになったのは明治に入ってからですし、
貧富の差がすこしずつ狭まって、一般庶民でも絹の着物を買えるようになったのは
更にその後です。維新のおかげで「機械・染料・素材」などが
外国からどんどん入ってきて、暮らしも技術も豊かになっていったわけですね。
色柄も豊富になり、子供の着物の柄もいろいろ出てきたわけですが、
実は戦争のころには「戦争柄」というのが盛んに作られました。
このことについては、また別に書きたいと思います。
で、戦争がおわり世の中が平和になると、子供の着物柄は、
さらにバリエーションが増えて、洋風柄とかかわいい動物柄、
おもちゃにしても、それまでは「独楽」だの「たこ」だったのが、
輪投げだとかおもちゃの自動車とか…つまりはなーんでもあり、になりました。
最近では「キャラクターもの」の浴衣なんてのが喜ばれるんでしょうかねぇ。
で、今回みつけたのが、和の精神を忘れず、しかーし国際性も持たねば!
ということで、がんばっていただきました。
こんな柄…。
いやぁなんとも…、でもかわいい!
どうしても日本の文化は大切にしたい、でもウチの子野球がすきなのよねぇ…
というわけででもなかったのでしょうが、
なんとなく「これで着物離れをとめてほしい、大ヒットしてぇ!」という、
着物の作り手の思いが見え隠れするような…。
ラジオがありますから、きっとまだテレビが一般家庭に普及していない時代、
昭和30年くらいでしようか。毎晩お父さんや子供たちは、
ラジオの前で「打てぇホームラン!」とかなんとかいいながら、
仲良く夜の時間をすごしていたのでしょう。
こちら、ピッチャー、キャッチャーもおりましてよっ!
ベースやライン、ネットまでも、なんとなく和風の柄に似せて、
うまく使っていると思いませんか?
着物の柄にも流行はありますが、特に子供の着物、それも普段用の着物の柄は、
時代や、その当時に流行したものや有名になった事柄などが、
すぐさま柄になったようなところがあって、おもしろいものです。
こちらが着物全体です。揚げ分折り込んで
「着たらこんなかな」と畳んでみました。
残念ながら、子供の着物らしく胸の辺りに汚れがありますが、
きれいに洗えばまだまだ着られます。
ちょっと色移りしてる部分もあるのですが、
御所人形が手まりを持ったり軍配を持ったりして遊んでいます。
間を埋めるのは大きな美しい鞠や鶴の群れ、蝶、糸車など。
女の子の場合は、とにかく「赤・金」という色を惜しげなく使えますので、
どれも華やかで愛らしく楽しい柄ばかりです。
一方男の子はというと、どうしても紺や黒、せいぜい緑、といった色ですし、
使われる柄もかわいさを強調するより「勇壮さ」や「凛々しさ」を
表現することが多いので、鷹、竜虎、武具、若武者などが多く見られます。
あとは少しやさしく「太鼓・独楽」などがありますが、
よく見ると「おもちゃ」は、まぁお添えもので、
主体となっているのは「宝珠・七宝・丁子・巻物」など、
いわゆる「宝尽くし」、吉祥柄とよばれるものなどです。
着物には長い歴史がありますが、今のように誰もが好きな素材で好きな色柄で、
自由に着られるようになったのは明治に入ってからですし、
貧富の差がすこしずつ狭まって、一般庶民でも絹の着物を買えるようになったのは
更にその後です。維新のおかげで「機械・染料・素材」などが
外国からどんどん入ってきて、暮らしも技術も豊かになっていったわけですね。
色柄も豊富になり、子供の着物の柄もいろいろ出てきたわけですが、
実は戦争のころには「戦争柄」というのが盛んに作られました。
このことについては、また別に書きたいと思います。
で、戦争がおわり世の中が平和になると、子供の着物柄は、
さらにバリエーションが増えて、洋風柄とかかわいい動物柄、
おもちゃにしても、それまでは「独楽」だの「たこ」だったのが、
輪投げだとかおもちゃの自動車とか…つまりはなーんでもあり、になりました。
最近では「キャラクターもの」の浴衣なんてのが喜ばれるんでしょうかねぇ。
で、今回みつけたのが、和の精神を忘れず、しかーし国際性も持たねば!
ということで、がんばっていただきました。
こんな柄…。
いやぁなんとも…、でもかわいい!
どうしても日本の文化は大切にしたい、でもウチの子野球がすきなのよねぇ…
というわけででもなかったのでしょうが、
なんとなく「これで着物離れをとめてほしい、大ヒットしてぇ!」という、
着物の作り手の思いが見え隠れするような…。
ラジオがありますから、きっとまだテレビが一般家庭に普及していない時代、
昭和30年くらいでしようか。毎晩お父さんや子供たちは、
ラジオの前で「打てぇホームラン!」とかなんとかいいながら、
仲良く夜の時間をすごしていたのでしょう。
こちら、ピッチャー、キャッチャーもおりましてよっ!
ベースやライン、ネットまでも、なんとなく和風の柄に似せて、
うまく使っていると思いませんか?
着物の柄にも流行はありますが、特に子供の着物、それも普段用の着物の柄は、
時代や、その当時に流行したものや有名になった事柄などが、
すぐさま柄になったようなところがあって、おもしろいものです。
こちらが着物全体です。揚げ分折り込んで
「着たらこんなかな」と畳んでみました。
残念ながら、子供の着物らしく胸の辺りに汚れがありますが、
きれいに洗えばまだまだ着られます。
最近は小さい子供が着物を着ているのを
見るのは七五三ぐらいでしょうか。
こんなかわいい着物を着ていたらついて
歩きたくなりますね。
それでいろんな小物作ったりされる方がいらっしゃるので、どんな素敵な作品が出来るのだろうと興味津々です。
私は、うそつき袖を思いつくぐらいです。
寒い間だけでも、作務衣でもいいから、
着せてほしいものです。
ほんと着ているほうもかわいいんですよねぇ。
青め猫様
実は柄を生かして、ということを考えると、
子供着物は使いづらいんです。
吉祥柄などなら切り取って
「はめ込み」でつかいますが、
例えばこの野球、となったら、まんまかわいい
クッションかなんかがいいかもですね。
いいですね~、なつかしのラジオが。スイッチひねると「ぶい~・・・ん・・」って乾いた真空管の音が近づいてきて~、やたら「ぶちぶち」「ざらざら」した雑音があって、丁寧な日本語の男性アナウンサーの声が聞こえてくるのを思い浮かべました!
子供着物ではつけ帯に仕立てるほどは取れませんか?(小さい上に汚れも多いから難しいでしょうね)
末っ子の五つのお祝いが近づいてきてうきうきです。生意気な紋付袴すがた!楽しみです~!(自分の柔らかモノも久々で嬉しいです。)
本人か親御さんが野球好きだったんでしょうか。
知多半島豊浜の鯛祭りでは、昔、祭りで太鼓を打つ役になった男の子は振袖を誂えていたそうです。
そのきものの展示会があったので、見に行ったら、アポロ13号柄、若乃花柄(前の前の若乃花)、美空ひばり柄などがありました!
そうでしたね、あの大きな真空管、覚えています。
ダイヤルをくりくり回すと、数字の盤の上を
針がズッズッと移動していって
「ズービー…ブチブチ…ガー」なんて聞こえていて
いきなり「こんばんは」なんてアナウンサーの声が
出てくる…連続ラジオドラマなんてのもありました。
うまくつなげれば「作り帯」「半幅」には
できそうです。別布を足したりしたら、
おもしろいものができますね。
野球ファンの方にしめてもらいたい?
五歳のお祝いなんですね、おめでとうございます。
しっかりおめかししてください、ハレ舞台ですから!
花兎様
なんでもアリ…ですね。
「アポロ13号柄」見たかったですー!
着物って時代を反映するものですね。
男物の羽裏だと「早慶戦」の野球柄なんてのが
あります。スコアボードなんかも
書いてあったりしますが、さすがに「同点」…。
いまならサッカー柄とか、年配者向きに
「ゲートボール柄」とか、作るくらいの気概が…
あるわけないですかねぇ…。
いやぁー実に楽しい世界です。感服しました。こんなところにも歴史が秘められている、文章も素晴しい。点数が同じで巨人も阪神の名も入っていない、この柄気にいりました。ところで俳句ありがとうございました。
着物の柄って、ほんとに面白いんですよ。
スポーツ柄はやはり野球が多いですね。
羽裏だと「レガッタ」の早慶戦なんてのもみます。
時代がわかる…でもそれも今はだめでして。
当たり前のものしかなくなっちゃったんですよ。
いつつも駄作の俳句ですみません。
こちらこそ載せていただいて感謝しております。