やれやれやり直し…になりました。
写真の羽裏は、以前にもご紹介の「マンガっぽい大石クンと吉良さん」
ちょっとシミもあるのですが、とりあえず解いて洗おうと…。
ところがですねぇ…まったくなんと言うお天気でしょう。
肌寒いし、ついに雨が…5月ってのはカラッと晴れて気持ちいい日が
続くんじゃなかったでしたっけ?梅雨のハシリなんていわないでくださいよ、です。
で、めんどうなのでアイロンでやるか…とおもったのが大マチガイ…。
柄がねぇ、ななめって染まってるんですよ。
わかりやすいように、伸子をちょっとやってみました。
上半分の斜めになっている部分が「柄の横段」に合わせて伸子をうったもの、
下半分は「地の目」を拾って伸子をうったものです。
こちらが同じものを表から見たところ、かなりゆがんでますね。
一本だけ地の目を拾いました。伸子が正しい横糸の位置。
これだけ柄が斜めに染まっているということですね。
それだけではありませんで…わかりますか、左の方、こんなに波打って染まってます。
白いところが生地、です。あらららら…でしょ。
羽織のときは、柄の多少の曲がりは感じていたのですが、
柄がちゃんと揃っていましたから気にならなかったのですが、解いたらすごいわ…でして。
きっとこの羽織、着づらかったと思います。
着物というのは長方形の集まりですから、どこかでムリにゆがみを納めると、ツレたりします。
縫ったヒトがうまいのか、来ていたヒトが鈍かったのか…。
かなり着られている様子でしたから、ゆがんだまんまずっと縫い付けられていたわけです。
伸子張りというのはピンと張るときに、地の目を通すということがとても大切なんですね。
これもまた「呉服屋さんの奥さん」がきたときのお話なんですが、
奥さんは結婚前、染め屋さんに勤めていた人で、伸子張りはお手の物。
我が家の伸子を見て「懐かしいわぁ」というのですが、
やはりプロですから伸子はちゃんと「下」から張ります。
私が「どうしても上からしか張れないのよ」と言ったら、「かえって器用だよ」と大笑い。
でも「上からで地の目が見える?」と聞かれました。
私は上からのほうが見やすいのですが、奥さんはやはり「下から」で慣れているので、
下から刺すほうが、見やすいそうです。
この地の目を通すというのはとても大切で、だいたい反物で何かを縫うとき、
必ず「地直し」というものをしますね。
厳密にいうと「ゼッタイまがっていない生地」なんてものはない、のです。
機織に掛けられて織られているときは、ちゃんと縦横の糸が90度に交差していても、
それからはずされて、巻き取られたり、染められたり、あれこれしているうちに、
少しくらいは曲がるわけです。
特に浴衣などのやすいものを買うと、ものすごいのに出会ったりします。
とりあえず「地の目」は通さないと、できあがったものがゆがみますから、
伸子張りのときは、特に斜めにならないように気をつけるわけです。
この羽裏は、地の目を通すと、柄が思い切りななめになりますねぇ。
これで柄に合わせてまっすぐにしたら、帯にしたときバイヤスになったりして…。
まぁそれはオーバーですが、とりあえず、こりゃすごいです。
こういう横段柄は、多少曲がっていたり、ゆがんでいたりはあるんですが、
ここまでミゴトに手綱(大きく斜めに横段を取った柄)になっているのは初めてです。
松の廊下がスロープになる…。
まぁしかたありません、次のお天気をまって、私も「斜にかまえて」やってみましょう。
というわけで、本日よけいな用事を増やして終わりましたとさ…です。
うー夜になったら半袖じゃさぶい…。
写真の羽裏は、以前にもご紹介の「マンガっぽい大石クンと吉良さん」
ちょっとシミもあるのですが、とりあえず解いて洗おうと…。
ところがですねぇ…まったくなんと言うお天気でしょう。
肌寒いし、ついに雨が…5月ってのはカラッと晴れて気持ちいい日が
続くんじゃなかったでしたっけ?梅雨のハシリなんていわないでくださいよ、です。
で、めんどうなのでアイロンでやるか…とおもったのが大マチガイ…。
柄がねぇ、ななめって染まってるんですよ。
わかりやすいように、伸子をちょっとやってみました。
上半分の斜めになっている部分が「柄の横段」に合わせて伸子をうったもの、
下半分は「地の目」を拾って伸子をうったものです。
こちらが同じものを表から見たところ、かなりゆがんでますね。
一本だけ地の目を拾いました。伸子が正しい横糸の位置。
これだけ柄が斜めに染まっているということですね。
それだけではありませんで…わかりますか、左の方、こんなに波打って染まってます。
白いところが生地、です。あらららら…でしょ。
羽織のときは、柄の多少の曲がりは感じていたのですが、
柄がちゃんと揃っていましたから気にならなかったのですが、解いたらすごいわ…でして。
きっとこの羽織、着づらかったと思います。
着物というのは長方形の集まりですから、どこかでムリにゆがみを納めると、ツレたりします。
縫ったヒトがうまいのか、来ていたヒトが鈍かったのか…。
かなり着られている様子でしたから、ゆがんだまんまずっと縫い付けられていたわけです。
伸子張りというのはピンと張るときに、地の目を通すということがとても大切なんですね。
これもまた「呉服屋さんの奥さん」がきたときのお話なんですが、
奥さんは結婚前、染め屋さんに勤めていた人で、伸子張りはお手の物。
我が家の伸子を見て「懐かしいわぁ」というのですが、
やはりプロですから伸子はちゃんと「下」から張ります。
私が「どうしても上からしか張れないのよ」と言ったら、「かえって器用だよ」と大笑い。
でも「上からで地の目が見える?」と聞かれました。
私は上からのほうが見やすいのですが、奥さんはやはり「下から」で慣れているので、
下から刺すほうが、見やすいそうです。
この地の目を通すというのはとても大切で、だいたい反物で何かを縫うとき、
必ず「地直し」というものをしますね。
厳密にいうと「ゼッタイまがっていない生地」なんてものはない、のです。
機織に掛けられて織られているときは、ちゃんと縦横の糸が90度に交差していても、
それからはずされて、巻き取られたり、染められたり、あれこれしているうちに、
少しくらいは曲がるわけです。
特に浴衣などのやすいものを買うと、ものすごいのに出会ったりします。
とりあえず「地の目」は通さないと、できあがったものがゆがみますから、
伸子張りのときは、特に斜めにならないように気をつけるわけです。
この羽裏は、地の目を通すと、柄が思い切りななめになりますねぇ。
これで柄に合わせてまっすぐにしたら、帯にしたときバイヤスになったりして…。
まぁそれはオーバーですが、とりあえず、こりゃすごいです。
こういう横段柄は、多少曲がっていたり、ゆがんでいたりはあるんですが、
ここまでミゴトに手綱(大きく斜めに横段を取った柄)になっているのは初めてです。
松の廊下がスロープになる…。
まぁしかたありません、次のお天気をまって、私も「斜にかまえて」やってみましょう。
というわけで、本日よけいな用事を増やして終わりましたとさ…です。
うー夜になったら半袖じゃさぶい…。
大変だったでしょうね。
時々弓の様に弧を描いている生地が
あります。裁つ時は少し切り込みを
入れて2本ほど糸を抜いて地の目に
添って裁ちますが、これって困ります。
地の目がゆがんだまま染められているのは
なおさら困りますね。
以前拝見したときは、いってみればあたりまえの構図。
もし、これ右45度の傾斜がついているのならすーっと上野介さんがすべってくるかも?とか、
もし、波のようにうねっているのなら、それもそれでおかしい。
まったいらじゃつまんないという染職人のあそびごころを、そうはさせじとと四角四面にみごとに縫いあわせた・・・・・
なんて、とめどもなく妄想が。。。
スミマセン。
まぁどうしちゃったんだかと思うほど、
ミゴトにゆがんでます。
縫いにくかったでしょうねぇ。
安い浴衣の反物なんて、
けっこうゆがんでますよね。
「糸を抜いて…」、母に教わりましたが、
やりながら「まっすぐ織ってよ」なんて、
文句言ってましたわ。
直さなきゃあとがたいへんですもんね。
いやもぅ、どれだけ急いで染めたんだか。
それとも酔っ払ってたか?
これ、とりあえずまともに伸子してみようと
思っています。
きっとおもしろいですよね。
「斜度30度松のろーか柄」、
「斜にかまえた大石クン」…イイカモ。