風天道人の詩歌、歴史を酒の肴に

短歌や俳句の鑑賞を楽しみ、歴史上のエピソード等を楽しみます。
比べて面白い 比べて響き合う 比べて新しい発見がある

流れゆく 高浜虚子(比歌句 41 左)

2018年06月24日 | 和歌

流れゆく大根の葉の早さかな 高浜虚子(たかはま きょし)

 

山本健吉は、この句をクローズアップ手法だと説明されていた。確かにそうなのかもしれないが、私は心惹かれなかった。

ある日のこと、<五月雨を集めて早し最上川>の隣に、この句を並べてみた。

芭蕉の句の“雅”に対し、虚子の句は“俳”になっていると感じた。

句を並べることによって、句の面白さが引き出されたのだ。私がこの比歌句を書いてみようと思ったきっかけでもある。