またや見む交野のみ野の桜狩花の雪降る春のあけぼの 藤原俊成(ふじわらのとしなり)
この歌を簡潔に解説して下さっている「心に残る、名言、和歌・俳句鑑賞」ブログから 記事を転載させていただきます。
https://blogs.yahoo.co.jp/sakuramitih15
<意味・・また再びこのような情景に出会うことがあろうか、
望めはしまい。交野の桜狩の、桜の花が雪のように散る、この春の曙の美しい景色よ。
もう再び目にし得ないかも知れない老いの身を意識して詠んでいます。
注・・交野=大阪市枚方市交野。
み野=野、「み」は美称。
桜狩=桜の花を見て歩いて観賞すること。
作者・・藤原俊成=ふじわらのとしなり。1114~1204。
正三位皇太后宮大夫。千載和歌集を撰進。>
このブログでは、満開の桜山の景色の映像が楽しめます。
この歌を読んでいたら、故地井武男さんの「ちい散歩」のとある映像を思い出した。地井さんが散歩中に雪のように舞い散る桜吹雪と遭遇した。その桜吹雪を浴びる笑顔満面の地井さん。テレビを通して、皆凄いだろうと手を広げて語り掛けていた。私もバーチャルで桜吹雪を楽しんだ。
その後、地井さんが亡くなられたと聞いた時に、その場面を感慨深く思い浮かべた。
自然は、様々な美しさに溢れている。桜は、その美しさを人に理解させるかのように、咲いては散る美の伝道者だ。