◆大問5は難しい。だからこそ取りたい
都立高校入試、共通問題数学では最後に空間図形が出される。
三平方の定理、相似の性質を使うため中3の冬休み前後からしか対策をできない。
なお中学校の授業のみで受験勉強した場合、三平方の定理は12月までに終わらない。
よって冬休み中に都立過去問題をすべて解くことは不可能。
上位校を受けるならこれは痛手である。
独学でも不可能ではないが、試験時間内に解けるようになるのは不可能に近い。大問5を取りたいのなら塾でテクニックを習うべきだ。
もしくは大問5の2問目は捨てよう。それでも合格は狙える。
大問5の1問目は比較的取りやすいレベルがほとんど。
数学で平均点以上を確実に取りたいなら、1問目だけは取るべき。
◆出る問題には傾向がある
以下は過去10年分、数学大問5の出題傾向をまとめたものだ。
傾向に気づいただろうか。
柱体→錐体→柱体→錐体・・・と取り上げられる図形には規則性があるのだ。
よって2020年度入試では柱体が出るだろう。
なお、出される柱体は「三角柱」か「四角柱(直方体・立方体)」しかない。
円柱、円錐や五角柱などは、大問5ではまず出ない。
◆角度を求める問題の解答は
切断面の角度を求める問題が4回出ている。なお2009年度以前は、角度を求める問題が出ていない。
その解等は以下の通り。
2018年度 60度
2015年度 60度
2014年度 90度
2010年度 60度
2015年度 60度
2014年度 90度
2010年度 60度
60度か90度しか出ていないのだ。
今後、出る可能性のある角度は、
30度
45度
60度
90度
の4種類しかありえない。「52度」とかは絶対にない。
立体の問題では問題文で角度を明らかにしてくれることはない。
よって空間図形の中に三角定規か正三角形を見つける必要がある。
2つの三角定規の角度は上記の4つだけ。
だから、空間図形で角度を求める問題では60度が多いのである。
これは大学入試センター試験でも使えたテクニックだ。
センター試験はなくなるが、都立高校入試数学はなくならない。
覚えておくこと。
◆2問目は捨てるのが得策
さっきと言っていることが矛盾しているが全員に「最後の問題である、大問5の2問目は捨てること」を薦める。
時間が余っているならいいが、関数・平面図形と比べて指示される図形をイメージしにくく、最も難度が高い問題だからだ。
それでいて得点は他の問題同様に5点。「時間をかけても割に合わない」問題なのである。
これを解くくらいなら、大問1を解きなおして1ミスを見つけるほうが手っ取り早い。
これ1問が解けなくても95点は狙える。
「最後の問題はやらない」は勇気がいるが、勝ちにつながる作戦だと思うといい。
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