9月浜松授業研究の会で、急遽「くじらぐも」の研修をおこなうことになりました。
手元に、最初のページの教科書コピーしかなかったので、とりあえずここだけを解釈し合いました。
1 四じかん目のことです。
2 一ねん二くみの子どもたちが、たいそうをしていると、
空に、大きなくじらが あらわれました。まっしろいくものくじらです。
「一、二、三、四。」
くじらも、たいそうを はじめました。のびたり ちぢんだりして、
しんこきゅうもしました。
3 みんなが かけあしで うんどうじょうを まわると、
くものくじらも、空をまわりました。
4 せんせいが ふえをふいて、とまれの あいずをすると、
くじらも とまりました。
この部分は、今まで勉強をしたことがなかったので、新鮮でした。
くじらぐもだと、有名な「天までとどけ、一、二、三。」の部分を勉強したがりますが、どの部分でも素晴らしい教材になるはずです。
30分しかないので、この4つの段落の中で、一番「へんだ、おかしい。」がありそうな部分に絞って学ぶことにしました。
4 せんせいが/ふえを/ふいて、/とまれの/あいずを/すると、/
くじらも/とまりました。
へんだ、おかしいを出してみます。
・先生はだれに合図をだしたのか?
・合図って何?
・くじらは、いつ止まったの?
・止まるって何?
先生の止まれの合図は、子どもたちに出したものです。
なのになぜくじらが止まるのでしょう?
そもそも、くじらは、笛の音に「止まれ」の意味があることを知っていたのでしょうか?
知っていたのならば、くじらは以前から何度も学校を訪れ「合図」の意味を学習していたことになります。知らなかったのなら、子どもたちを見てまねをしたことになります。
くじらもの、「も」があやしい。
も(副助)
(一)類似した事柄を列挙したり同様の事柄がまだあることを言外に表わしたりする。
「あなたが行けば、私―行く/本―買った/
(二)そのものが例外ではないということを表わす。
「子供に―〔=さえ〕分かる/挨拶アイサツ―〔=一つ〕しない/
(三)予期される程度を超えていたり限界に達していたりすることを表わす。
「雨は三日―降り続いて、ようやくやんだ/何を思ったか、私に十万円―くれた/
この3つ意味の中のどれだろう?
子ども「も」くじらも「も」、止まりました。と考えれば(一)
くじらだけでなく、学校のありとあらゆるものが止まったと考えれば(二)
くじらが止まるなんて、ありえないことならば(三)
(二)はありえないので、(一)か(三)だけど、前段落を読むと、(一)と考えるのが普通だろう。
では、子どもを見て、止まったのか?
次に怪しいのは「すると」
すると=そうすると
[接]《動詞「する」の終止形+接続助詞「と」から》
1 続いて起こる事柄を表すのに用いる。そうすると。「―突然まっ暗になった」
続いて起こる。何に続いて、止まるのか?
子どもたちが止まったのに続くのか、笛の合う図に続くのか?
合図である。
ということは、子どもたちと同時に止まっている。
くじらは、笛の合図が止まれの意味だと予め知っていたことになる。ということは、何度も学校に来ているのである。
ところで、そもそも、「合図」って何だろう?
あいず=当事者同士の約束として決めた伝達・確認の方法。
〔目・手まね・信号・楽器・のろしなどを使う〕
笛の音を「合図」と分かったんだから、体操の当事者に準じた立場なのだ。
ついでに、「止まる」も調べよう。
とま・る
(一)進行中・継続中の物事が、そこで終りになる。
駆け足が、笛の合図で終わりになることだと分かる。
この辺りまで来ると、どんどん、問題点が見えてくる。
・「一、二、三、四。」はだれの言葉?
(くじら。どこから、どこまでが一文か考えると分かる。)
・くじらは、いつから子どもたちのいる空にいるの?
(現れました=居ないものが、居るようになる)
言葉の練習もいろいろな言葉でできそうだ。
・四じかん目のことです。の「こと」
・こどもたちの「たち」
・たいそうをしているとの「と」
・まっしろいの「真」(白い-真っ白いの違い )
・くじらもの「も」
・のびたりちぢんだりの「たり」
浜松授業研究の会の御案内をいたします。 |
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