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Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

南へ

2013-02-20 23:53:29 | つぶやき

 今日は、私用で長野まで行った。ずいぶん久しぶりの長野行きとなったが、いわゆる高速の通勤時間帯割引が採用される時間帯を利用して100キロ以内を走るという節約志向の長野行きである。天候を見ながら決めたわけであるが、このところ盛んに雪模様で控えたくなるような状況だが、今週中に処理したい用事があって、天候の良さそうな今日にしたしだいだ。高速道路上の路面の白さはかつてないほどである。このところ通行止めが頻繁に起きるように、それを回避すべく盛んに塩カルが撒かれる。一般国道には見ないような白さで、この光景を知らない人は「雪じゃないか」と惑わされるほどである。

 すっかり晴れた午前中から、空模様が一転してちらほら雪が舞うようになった午後3時ころ用事を済ませて長野を出た。焦ることもないので久しぶりに国道19号を南下。冬と言うこともあるのか、国道19号の通行量の少なさは単なる印象だけか。かつてのような賑やかさはそこにはない。30年以上前、この道を盛んに行き来していた。もちろん当時に比較すると道幅も広くなったし、例えばかつてバス事故のあった大安寺橋のように多くの橋が改修された。あの当時とはすっかり様子が違うが、いっぽうで通行量もずいぶん減った。とはいえスローな車がいると、空いているのに急激なペースダウンを招く。快適そうに走れそうな道も、どこか鬱陶しい、吐ききれない思いが胸につかえる。沿線がますます寂れたと印象付けたのは、市町村合併によるところも大きい。その最たる景色は信州新町だろうか。かつての役場はあまりの巨大な城を亡霊のように見せているし、その周囲の賑わいはすっかり消えた。このあたりは以前は南下する際に小さな渋滞を引き起したところだ。ここから明科まで、廃れきった情景がわたしの脳裏に埋め込まれる。

 豊科(現安曇野)インターから塩尻まで長野道を利用しようと走っていたが、「久しぶりに」と思いそのまま国道を南下した。野麦街道の交差点である渚一丁目までは気持ちよく進んだが、その先高宮を経て村井あたりまでは見事な渋滞。昔と変わらない光景である。物好きに国道19号の松本市内を何十年ぶりくらいに走ったが、やはりこの区間は「走るもんじゃない」とあらためて悟った。けしてスムーズではない流れで塩尻まで進み、ようやく国道153号へ。長野を出て2時間以上を経たあたりから高速に入るきっかけを探っていたが、結局そのまま善知鳥峠を越えた。意外に少なかった長野内の雪は、南下するほどに多くなり、伊那谷に入ると景色は一変した。諏訪地方は別として、長野から伊那までの雪景色は、南北が逆転したように南へ行くほどに雪の量は多い。除雪のせいもあるのだろうが、沿線に残る雪の量は数年来なかった景色だろう。数日来の雪は、いまだ脇道の路面を固めていて、渋滞を避けようと気の利いた早道を選択させる気にはならなかった。かつて年に50回以上往復していた道を久しぶりに走ってみて思ったのは、景色は変わってもスピードアップしていない行程の現実である。


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