誘導尋問・・・・・
簡単に言えば、「はい」「いいえ」で答えられる質問のことです。
たとえば、
「あなたは、今朝、ジョギングをしましたね。」
「そのとき、裁判所の前を通ったのですね。」
「そこで、この事件を見たのですね。」
「犯人は、右手に包丁を持っていたのですね。」
これらはすべて、「はい」か、「いいえ」で答えられる誘導尋問です。
この誘導尋問は、証人に自由に話をさせないことができるので、
証人尋問をコントロールしやすくなり、尋問者の思うままに証言させることができる
という長所があります。
他方で、証人自身はほとんど何も話さないので、証人はストレスがたまり、
証言を聞いている裁判官に事実を受け入れてもらいにくいという短所があります。
そこで法廷では、不利なことを証言する敵側証人に対する反対尋問
では、証人をコントロールするために誘導尋問を駆使し、
裁判官に受け入れてもらいたい事実を証言する味方の証人には
誘導尋問を使わないようにします。
あなたも会話するときに、相手をやりこめたいときは誘導尋問を駆使し、
相手から話を引き出したいときには誘導尋問を使わず、
「どうして?」「それから、どうしたの?」などと5W1Hを使って質問してみてはどうでしょう。