平和を創り出す宮古ネット通信

宮古島の平和を願う3人の市民が始めたブログ。平和を阻む政治状況とたたかう市民の行動を載せる。美しい自然、環境問題も。

映画『ミツバチの羽音と地球の回転』に思う(2)

2011-10-06 17:49:25 | インポート

 1993年に細川内閣が発足し、細川首相の国会での答弁を聞いたとき「これはなんだ」と思った。本当はこんなことを思っているわけではなかろうに、まるで役人の書いた原稿の棒読み、政策の継続性と言えば聞こえはよいが、それでは政権が代わっても何も変わらないではないか。

 今回の政権交代も少しは期待したが、その前からいまに続く「小沢問題」など、裏で何か大きなものが動いていることは確かだ。そのひとつに、アメリカ政府のお覚えの目出たくない日本の首相は短命に終わると聞く。このところの四、五人は論外として、心臓に持病を持つ小沢一郎など、首相の座につけば命が危ないとまでいう人もいる。

 そういうアメリカの顔色をうかがいながら、日本を動かしているのは自分たちだと思っているのが一部のエリート官僚である。彼らは自分たちのやってきた間違いを決して認めない。普天間を県外へと言われても「やれるものならやってごらん」とサボタージュを決め込み、今回福島の事故の原因も「想定外の津波」とし、しっぽを切っただけで、謝罪も責任も取ることなく、なおも原発推進の機会をうかがっている。そしてその同じ匂いが、八重山の「育鵬社問題」の文部科学省の対応にも感じられる。

 この映画で、海上で予定地の埋め立てを阻止している祝島の住民に向かって、中国電力の関係者が「あなたがたがいくら反対しても、原発がなくてはいずれ町は生活できなく日が来る」と叫んでいるシーンがある。9月25日、上関では町長選挙が行われ、前に紹介した山戸貞夫さんと現職との一騎打ちだった。しかし、私の驚いたのは結果はともかく、その投票数だ。

 前はもっと多かったはずだ。後で聞けば、町の人口は原発の話が持ち上がる前の半分になっているそうだ。何十、何百億の交付金がつぎ込まれても、なおである。

 選挙結果は投票率87.55%
 柏原重海 1868票
 山戸貞夫  905票

 この数字はすでに原発推進を意味するものではない。推進派はもとより、町民の関心はすでに原発計画撤退後にいかに金が取れるかに移っているのだ。

 原発が上関町民の心に残して傷跡はいかに深いことか(普)