「教科書問題・流出議事録」という見出しの記事が2011年10月21日の八重山日報に掲載された。玉津石垣市教育長は市民の要請をうけ、採択地区協議会の議事録を公開すると約束しているが、いまだ公開していない。以下に記事から抜粋する。ただし、八重山日報は、玉津石垣市教育長寄りに記事を書いているので、議事録からの抜粋も意図をもってなされている可能性があり、気をつけて読んでいく必要はある。
一方、八重山毎日新聞(個人的に大ファンです)が情報公開請求をしているが、いまだに正式には公開されていない。石垣女性9条の会の藤井さんという方も公開請求をしているが、4ヶ月以上回答はなく、不服申し立て中ということだ。
この「流出議事録」について、玉津石垣市教育長は誰が流出させたのかを調査していくと述べている。(ya)
以下、抜粋記事。
「正しい歴史観」
委員 「正しい歴史観を教えていきましょうということです」
玉津会長 「正しい歴史観とか、本当の歴史というのは、それを言ってはいけないとおもいます」
崎原用能副会長(与那国町教育長) 「歴史を勉強するのは難しい問題です。裁判所で闘争するものでもない。裁判官は歴史の専門家でもない。こどもたちへ先生の主観を教えてはいけない」
委員 「事実をとらえた教科書をえらびたい」
崎原副会長 「摩文仁から飛んだ婦人の皆さんは、恐らく渡嘉敷や慶良間で集団自殺(ママ・ブログ注)した人間よりも多い」
委員 「子どもたちへ正しい事実に基づいた歴史観を植え付けていく、育てていくことによって、ひいては大人になったときに正しい歴史観につながっていく」
崎原副会長 「あったことは教えてもいいけれど、これが事実だよと先生が言うべきではない」
慶田盛安三副会長(竹富町教育長) 「集団自決に関しては大きな問題ですから、これを忘れてはいけない。07年の11万6千人が集まった県民大会。41市町村で行われた意見の採決などは、こういうふうなことを考えてみても・・・」(記事とぎれている・ブログ注)
集団自決に対する軍名の有無をめぐり、水掛け論のような意見交換が続いた。
社会科の教科書選定に先立ち、玉津会長は「できるだけ教科書名を、名前を言わないでの推薦をお願いします」と提案。意見交換は具体的な教科書名を出さずにすすんだ。
「調査員の推薦」
公民教科書をめぐっては2委員が「公民と道徳との横断的な内容」「思考力、判断力、表現の育成」という観点で選んだ―と述べたほかは発言がなかった。無記名投票の結果は、育鵬社版5票、東京書籍版3票だった。
数学教科書の選定に入ろうとしたとき、委員のひとりが「決まった公民のことです・・・」と異論を提案。玉津会長は「議論を蒸し返すことになる」と難色を示すが、そのまま、調査員の推薦をめぐる議論が始まった。
委員 「(調査員の報告書で、育鵬社版は・八重山日報注)あまりにもマイナス面が大きくかかれているのに、出てくるのがおかしい:
崎原副会長 「調査員の資料の文書と、私に送られてくる抗議文と内容が全く同じなんです。これを私は公平な判断とは見ていない」
崎原副会長は、調査員の報告書が他の資料の引き写しではないかと指摘した。これに他の委員が猛反発した。
委員 「調査員に失礼です。どういうふうに調査員から漏れたのか、外部からどのように指導されたのかわかりませんけど、調査員も一生懸命研究してきたことに対して、避難した言葉は撤回してほしい」
調査員の推薦をめぐる議論は、さらに白熱した。