今月7日、台風8号が宮古島に接近し、宮古島地方に全国で初めての台風特別警報が発令され、宮古島市は直ちに市長を本部長とする災害対策本部を設置した。ところが、特別警報が発令され、市民が市役所に避難する状況下で、災害対策本部長の市長が、市の幹部職員を市長室に招き入れて飲食を提供、ビールと泡盛でオトーリ(コップ酒の廻し飲み)をしたことが明らかになった。しかも、市長は市長室での飲酒のあと、公用車でスナックに出向きさらに飲酒していたことが、市民からの通報で明らかになった。この行為は、災害対策本部長である市長の適格性が問われる問題であり、「軽率だった」という釈明で済ませる問題ではない。また、災害対策本部態勢の検証も求められている。
市民が大型台風の接近に備え、台風対策に必死で取り組んでいる最中、市民の生命・財産を守るため率先して災害対策の先頭に立って職責を担うべき市長が、自ら率先して飲酒をしたことは危機意識も感じられず言語道断である。
下地敏彦市長の「許容範囲である」との発言は、県内外の新聞で報道されるやインターネット配信で全国に拡散している。そのため「宮古島では今でも、「なあなあ主義」(いいかげんな体質)がまかり通っているのかというダメージが急速に広まり、「宮古の人はそんなものだ」との不名誉なイメージが市民にも、もたらされている。
台風特別警報発令中に市長室で飲酒した市長が、「慣例である」と発言しているが、私たちの調査では、前市長や元市長時代に災害対策本部を設置してから、市長室で市長自ら飲酒し、職員に酒を提供したことは一度もない。今回の事態は前代未聞であり、県内外に大きな誤解を招き、宮古島市の信頼を失墜させたものであり、市長の責任は重大である。
市長は「市長室で飲酒した後、風も弱かったので、マニュアルに沿って自宅に帰り待機した」と釈明したが、防災マニュアルに本部長が自宅待機するとの記述はないことが明らかとなった。さらに、市長は退庁後、公用車でスナックに行き、飲酒したことを自ら認めており、「自宅待機」の発言は虚偽であることが判明した。
台風特別警報時の市長の飲酒に関する一連の言動は、災害対策本部長としての職務を果たしたとは認められない。明らかに業務放棄であり、市民の生命、財産を守るべき市長として不適格であり、謝罪と減給で済む問題ではない。私たちは下地敏彦市長に強く抗議するとともに、市長の即時辞任を求めるものである。
以上 決議する。
2014年7月23日
特別警報中の市長の飲酒問題に抗議する市民集会
2014年7月24日
宮古島市長 下地敏彦 殿
特別警報中の市長の飲酒問題に抗議する市民の会
共同代表 長濱 幸男
同 國仲富美男
同 平良久美子
抗議決議文の提出について
台風8号の特別警報中における市長の飲酒問題に関し、去る7月
19日に市民有志による「特別警報中の市長の飲酒問題に抗議する市
民の会」が結成され、同会主催による市民集会を23日に開催し、別
紙の決議を採択しました。
つきましては、貴職が同決議の趣旨に則り、責任をとって直ちに
辞任することを申し入れるものです。
(連絡先)
宮古島市平良字下里1031-3