オータサンのアルバムはまだまだ大量にあるのだが、8月中は「夏休みスペシャル」と(勝手に)題して、オータサン以外のウクレレ奏者たちによる音盤を、一か月間だけ更新頻度を上げ週刊ペースで紹介したいと思う。
まず一枚目は、オータサンと同世代でハワイのウクレレ奏者John Lukelaの、恐らくは唯一のアルバム。実際に少年期にはともにウクレレ抱えて弾きあう幼馴染だった、という話もあるようだ。制作年度が不明だが、インナースリーブに広告が印刷されている「Ed Kenny Sings」が1964年の作品であることから、少なくとも64年以降と推測できる。
ルケラ氏唯一のアルバムである本作には、他にも二人のウクレレ奏者と、なぜかハープ奏者がそれぞれ楽曲によってソロ奏者としてフィーチャーされており、それでタイトルが「3人のウクレレ」となっている。曲によって奏者が入れ代わっても、ハワイ・コールズ風のサウンドには統一感があり、組曲風の構成でなかなかに楽しめるウクレレ・アルバムとなっている。
A1 –John Lukela Ukulele Lady
A2a –DeWayne Fulton Wailana
A2b –Lukela & Trio Heahoa No O Honolulu
A3a –Lukela You Stepped Out Of A Dream
A3b –Lukela It's Just One Of Those Things
A4 –Leland Isaacs Ka Loa Loa La
A5 –Lukela - Gabby Beautiful Kahana
B1 –Lukela Holo Ka Pohaku Liilii (Little Rock Getaway)
B2a –DeWayne Fulton Kamalani O Keaukaha
B2b –Lukela Farewell My Tane
B3 –Leland Isaacs Slack Key Medley
B3a –Leland Isaacs Malekas Lullaby
B3b –Leland Isaacs Na Puunani O Hawaii
B3c –Leland Isaacs Kuu Ipo Kuu Pua Aloha
B3d –Leland Isaacs Honolulu Town
B4a –Lukela Pua Tuberose
B4b –Alvin Isaacs Mauna Kea
B4c –Alvin Isaacs E Mama E
B5 –Lukela, Leland , & Alvin Nani Wale Na Hala
B6 –Lukela & Leland Hoi Mai Kaua E Pili
ハープ奏者のDe Wayne Fultonはベルリン・フィルに参加を許されたという最初のアメリカ人演奏家。
Alvin Isaacsはマルチな弦楽器奏者で、作曲家としても知られた。
Leland Isaacsは本業はスラックキー・ギター で、ギャビー・パヒヌイとの共演アルバムなどもある。なお、ギャピー自身もA5に参加しているようである。
プロデューサーはTommy Kearns、レーベルはWaikiki Records。ハワイアンのコンピレーション・アルバムなどを多くリリースしていたようである。インナースリーブに記載のある住所はWest Los Angelesなので、アメリカ本土のレコード会社だったようだ。