設計事務所の裏窓

夫は建築士。設計事務所をやってます。
裏から眺めた感想、日々の独り言。
不定期便で頑張ります~!

伝説の・・・・娘

2006年08月17日 09時44分51秒 | 独り言
我が父親は今年で多分72になると思うのだが
大昔 自分が小さい時は家族達から
「伝説の男」と呼ばれていた・・・・・

伝説の・・・といえば ガッツさんだけど
我が父親の場合は そそっかしいでは済まない
エピソードが多々あり・・・
毎回 母の嘆き声とヒステリー系の声が耳に残っている。

店や医者に行って 人の傘を自分のと間違えて持ってくるのは
毎度の事であったし ひどいのは靴・・・・

昔は通夜とか法事とか そういう行事が故人の家で行われ
そう広くない玄関に 弔問客の黒い靴が並べられる。
確かにね・・・そりゃあ似ている。特に男の靴は
どれもが似ているような感じのデザイン。
でも 子供じゃないのだからたとえ間違えても履けば
「おや?ちょっと違うかな?」っていう感触あると思うのだ。

ところが伝説の我が父親はこれがない。
たいてい 家人は朝気がつく。母のヒステリーの声で・・・
「おとーさん!この靴は誰なの!!」っていう・・・

こういう時 本人はともかくすっとぼけてて。
「昨日 そういえばきつかったかなあ」
なんて言ってる・・・当たり前である。
この父親 身体も巨体だけど足もデカイ!27のサイズの
くせに25くらいの人の靴を履いてきてしまう。
こうなると病気って感じで 家人達は大体「またか」の声のみ。

靴履かれた人やら傘持っていかれた人やら 本当に
いい迷惑・・・・大体は 母親が謝りに行ってたみたいだけど・・

こんな事もあった。
会社の旅行から帰宅するや 父親が昨日の宴会で隣に
座った同僚から喧嘩を売られたと息巻いている。
驚きながらも話を聞けば どうやら父親 宴会の席で
隣に座った人のコップと自分のを間違って 飲んでいたそうな・・
きっと 何度も注意したのかもしれない、その隣人・・・
そうじゃなければ喧嘩腰なんて・・・
酒も入ってたし 父親は言われても言われても
まーったく気にしなかったのだろう。。。

「あいつ あんな事で馬鹿みたいだよ。」
なんて またすっとぼけていた。
これには 家人も大きなため息。

そんな父親もサラリーマンをリタイヤして 今は隠居の生活。
よく社会で勤まったよなあ~~なんてすんごーく勝手な
娘の感想・・・(でも マジで)

先日 息子どもを連れて久しぶりに一緒に食事をしたら
この伝説ぶりを発揮してた。
明らかに土足で入れないお店に 一人だけ気がつかず
土足で座っていた。生憎 掘りごたつ式の席だったので
なにげに下を見たら 父親の靴・・・・
またか!!思わず「伝説!」と叫びたくなる。

「おじいちゃんが靴で~~」と子供達には格好の笑い話になるけど
こっちはうーんと唸るのみだ。

そんな話をさんざん帰宅して夫に話しまくるが
聞いているのか 聞いてないのかの毎度の夫が一言。

「やっぱり アンタも伝説の娘だから・・・」

返す言葉なし!