プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

◇ 桜庭一樹「書店はタイムマシーン 桜庭一樹読書日記」

2019年07月21日 | ◇読んだ本の感想。
私事だが聞いて下さい。

この本を開いて、1ページ目に桜庭一樹の仕事机の上の写真が載っていた。
その時の机の状況を示す、今回はそういう趣向で行くらしい。
そしたらガルシア=マルケスの「百年の孤独」が載っていた。
わたしは今、「百年の孤独」ではないけれども「十二の遍歴の物語」を読んでいる途中だった。
うへー、こんなところで共時性かー。と思った。

そしたら本の最初がパトリック・ジュースキントの「香水――ある人殺しの物語」の引用だった。
この本はここ3、4ヶ月でわたしも読んだ本。なかなか気に入っている。
この世に本が星の数ほどある中で、数か月という幅があるとはいえ、
「香水」が重なる確率はどのくらいでしょうか。

そして、ついこないだのキアラン・カーソンの「シャムロック・ティー」の件があるでしょう。
なんなんだ、この共時性は。前回と合わせて、四重くらいになった共時性だよ。
まあ共時性があったからってどうだって話ですけれども。

あ。やべー。数か月前に「香水」の記事を挙げたが、その直前の記事は、
「少年になり本を買うのだ 桜庭一樹読書日記」だった。おまけがついた。五重だ。


※※※※※※※※※※※※


桜庭一樹は今のところ、「赤朽葉家の伝説」〇、「青年のための読書クラブ」△、
「私の男」×、と1勝1敗1引き分け的な作家である。
あと2冊くらい読んで、今後読み続けるかどうか決めようと思っている。
でも「ゴシック」は面白そうかもな……。

本作はエッセイとしては2冊目。読書日記その2。読書日記はけっこう面白いんだよなー。
今回はあまり釣れた本はないけれども。山口瞳の「血族」くらいか。

この本は「赤朽葉家の伝説」で何とか賞を、「私の男」で直木賞をとる前後の期間のことなので、
受賞当日の喜怒哀楽(「赤朽葉家の伝説」では直木賞にノミネートされたが落ちた)も読める。
作家と編集者はチームなんだなあ、というのがわかる。
まあ桜庭一樹はとりわけ編集さんとは仲がいい部類なんだろうなあ。

食べ物関係の話題も多いというのも面白く読んでいる所以かな。
どっちの賞か忘れたけど、受賞連絡を待っている日にチョコレート専門店で待機してた。
チョコレート専門店とか、あまり長くいられないイメージがあるけどね?
でも受賞してその店でシャンパンで乾杯したって話だったはずだから、
メニューにはいろいろあるのか。

桜庭一樹は現状心が許せる作家ではないけど、とりあえず読書日記は読もうと思います。



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