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< シャーロック・ホームズ シャドウ・ゲーム >

2012年03月24日 | ☆映画館で見た映画。
ロバート・ダウニー・Jrのシャーロック・ホームズ第2作。

いやー、今回のはねー。
ちょっと話を無駄に複雑にしすぎじゃないか。粗いっていうか。
わたしとしては、アクションを半分くらいにして、話を丁寧に書いて欲しかったぞ。
前回程度の比重がちょうど好きだったのになあ。

何しろアイリーン・アドラーがしょっぱなちょっと出て来るだけ。
現時点では生死も不明。というよりも死んでることになっている。
(多分第3作も作るんだろうし、その時点で復活するとは思うけどね)
制作者側はサービスのつもりかもしれないけど、あんなんなら出さなくて良かったのに。
これはミス・リードだろう。一緒に見に行った友人は1作目を見ていなかったので、
それこそ、???という感じだったようだ。

今回のヒロインはジプシーのシムズだったのですが、なんかちょっといじれば
わざわざこのキャラクターを出さなくてもいい話に作れたよな。
それこそアイリーン・アドラーで話を作れば良かったんだよ。
シムズ役の女優さんは素敵だったけど、全然出てこないお兄さんを話のポイントにされてもね……。
口先だけで地下組織の話を語られたって全くのれないし。

それにいつも言っていることだが、中どころの役柄の区別がつかん。出し過ぎ。
かろうじて狙撃手が認識出来たくらいで、双子とかジプシーの面々とか……
まあこの辺は厳密に個々を認識しなくても話に影響はないっつっちゃないのだが、
この辺がもやもやっとしているとどうもすっきりしない。
いらん役柄が多かった気がする。ジプシーを巻き込む設定は別に必要なかったんだよね。

そして、モリアーティ教授の役者が迫力不足だと感じた。
もっと得体の知れない感じが必要だったと思う。目が狂気に底光りするような部分が欲しかった。
あまりに迫力がないので、わたしはモリアーティ教授は実は別にいたのだ!という
展開になるのではないかと予想していたのだが……
(狙撃手あたりが実は、と変装を解くのではないかと思っていた)

話は全体的に不満。


ま、映像を見る作品ですな。

とは言っても、わたしはアクションはそんなに興味ないので、ラインハルト(名前はあやふや)の
工場から列車での逃走にかけてのアクションシーンの一山はけっこう退屈だった。
だって、無いやん。ワトソンが逃げ込んだ物体が一人で動かせる大砲だったっつーのも、
敵味方入り乱れて追跡劇を行っている森に、盲撃ちで巨大大砲をぶちこむっつーのも。
有り得ないのが悪いとも言えないのだが、この辺はのれなかったなー。

映像自体は、ストップモーションやフラッシュバックを多用して、派手で面白い映像を作っていた。
わたしの好みからは、多少派手すぎるけどね……
ま、小ネタの仕込みは嫌いじゃない。「IMPERATOR」(←あやふや)とか、
黒のクイーンを置いてあるところなんかは好きだ。
しかし「家庭の園芸」は一般日本人には読みとれないと思うがどうか。

あと例によってセットや舞台装置はすごく好き。
そうですか、ストラスブールの大聖堂ですか。
サクレ・クール寺院は建設途中でしたね。ちゃんとチェックしたんだね。
でもヨーロッパ会議をあんな人里離れた山城で行う必然性はないだろう!しかも無理くり滝!
まあ美しいからみな許す。

それからホームズのワトソンに対する執着は……
続編を作るとしたら、もう少しこの部分薄味にして下さい、監督。
世の中にはこういう部分の需要もあるんだろうが、これ以上シツコクなったらちょっとイヤ。

ワトソン夫人が今回も相変わらずひと癖ありげで。
だから絶対、アイリーン・アドラーとメアリー・ワトソンは役者が逆だよ!!
レイチェル・マクアダムスの方がなんぼか無邪気な可愛らしさがある。
ケリー・ライリーは海千山千の雰囲気満々ですから!魅力的ですけど。
あ、そうそう、マイクロフトがいい感じだった。……いや、ヌードがというわけではなく。

そしてラスト・シーン。
ここは巻き戻して再度見たいと思ったよ。後日テレビ放映があることを期待。


3作目、作る気満々なようだから、やるんならまた見に行くと思います。
しかし今度は話をもう少し詰めて欲しいぞ。


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