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故郷の空気

異郷で同郷人に出会うのは、うれしい時もうっとおしい時もある。

先日、外出しようとしたら、若い男女に「こんにちわ」と声を掛けられた。彼らは二人で自転車を磨いていた。自転車と若いカップルとあいさつ。この取り合わせは珍しい。異郷の香がぷんぷんする。ここは半分は転勤族だ。

「最近越してこられましたか」と聞く。「はあ、半年前。お宅は」
「もうすぐ2年です。松江の人は余り自転車に乗りませんでしょう」「ええ、車ばかりで」と男性が苦笑い。「私たちも、大阪から自転車2台積んできたのですが」と言うと「私も大阪です。茨木なんですよ」「エッ」

「茨木はどちら?」「M町、お宅は」「H町です」端と端だが、一度行ったことがある。「H町なら図書館があるでしょう」「ええ中央図書館の裏に住んでいました」「川端康成記念館も近くですよね」「ああ、桜通りでしょう」と話は弾む。

ちなみに大阪ですら、文章教室20数人の受講生のうち、茨木在住はわたし一人だった。この日は、映画を見るのに、いつもの回より一つ遅らせていたから、彼らにも会えた。何物かが引き合わせてくれたような気がする。

私は南の方の出身だが、通算15年いた大阪はいまや第2の故郷に近い。
この二人は、あの大阪の明るい軽い空気を身のまわりに漂わせており、私にも少し分けてくれたような気がした。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
« 珍しい名前 アガパンサス »
 
コメント
 
 
 
Unknown (kazukokawamoto)
2009-07-08 07:36:56
大阪の文章教室での出身者もバラバラでしたね。今は半分に少しになってしまった。教室の中の明るさと笑いは変わりないです。もうそんなになりますか。
早いですね。
 
 
 
Unknown (Bianca)
2009-07-09 09:04:18
そう長く居るとは予想していなかったのですが、来たことで前より元気になっているようです。教室の人数が減っているのですか。この道は苦しい面もありますしね。でも書き終えると温泉かサウナに入ったあとの様にすっきりしますよね・・
 
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