古色蒼然たるハガキが、先夜、伯父の形見の漱石全集第12巻から出て来た。
小ぶりな官製葉書で、一銭五厘、楠正成の図柄である。
消印に「千里も一飛、航空郵便」の標語がある。昭和10年(1935年)7月下旬に、東京市・淀橋区(現在の新宿区あたり)で投函されている。宛名は仙台市の伯父、当時独身25歳、差出人は「K子」さん。
注目すべきは住所以外すべて英字(筆記体)で書いてあることだ。事務連絡と見せ . . . 本文を読む
漱石全集(第4巻)
他人はどういうか、この小説が大好きである。
主役「甲野欽吾」が素敵な27歳なので、10代の頃は憧れて「哲学者」になりたいと思ったこともある。妹・藤尾も大層魅力的に見えた。「悪い人なのよ」と母が呆れて笑っていた。
漱石がプロの作家になる、新聞連載の第1号なので、今見てもおかしいほど、気合が入っている。きらびやかな言葉遣い、勧善懲悪の筋立てとで、文学的価値は疑問視されており、 . . . 本文を読む
「死んでもいい」がTV放映されます。
これは昨夏わたしが「もう見られない?!」と嘆き、
つい最近も「エリザベス:ゴールデン・エイジ」
の中で取り上げた、恋愛映画の傑作といわれる作品です。
ジュールス・ダッシン監督1962年。
(大竹しのぶ出演作品ではなく)
ギリシャ悲劇の好きな方、「サイコ」でしか知られてない
アンソニー・パーキンスが最高に美しく撮れている2本中の1本
(もう一本は「さよならを . . . 本文を読む
内外の俳優を、見た回数の順に並べて見た。あくまで回数順で、好きな順というわけではない。特に三船敏郎は、いい映画に多数出ているから1位になったので、好みの男優じゃない。誤解なきよう。カッコ内は好きな俳優。
1(邦画女優) 高峰秀子・原節子・田中絹代・若尾文子・高峰三枝子・京マチ子・
岸恵子・乙羽信子(芦川いずみ/淡路恵子/嵯峨美智子)
2(邦画男優) 三船敏郎・森雅之・佐分利信・森繁久 . . . 本文を読む
2007年 英国 114分 監督 シェカール・カプール 出演 ケイト・ブランシェット ジェフリー・ラッシュ クライヴ・オーエン サマンサ・モートン 鑑賞@松江SATY東宝
弱小国イギリスを自立させ、空前の繁栄・・・「黄金時代」をもたらした女王エリザベスⅠ世(1558~1603)を「エリザベス」1998と同じ監督・主演で映画化している。主な見所は
1 エリザベス(ケイト・ブランシェット)の両性具 . . . 本文を読む