映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
映画「ニュースの天才」
3月1日(火)
一昨夜かれに薦められ昨朝まっさきに見たこのDVDは・・・
2003年 米国 原題「Shattered Glass」 監督 ビリー・レイ
1998年5月、米大統領専用機(エアフォース・ワン)に唯一置いてあると言う、権威ある雑誌「The New Republic」の若手花形記者スティーヴン・グラスがそれまでの3年間に書いた記事41本中24本が捏造だった事が発覚する。2重3重のチェックを経たはずの記事が、なぜ?
演じる俳優はヘイデン・クリステンセン、顔立ちも良く、明るく愛すべき人物に見える。待てよ、上の画像では確かに目つきがヘンだ。それにDVDの付録インタヴューで本人を見ると、生理的な嫌悪をおぼえるほどで、明らかに常軌を逸している。勿論、映画俳優と比べては気の毒だが。
この雑誌の記者は平均年齢26歳、中でも彼は最年少だった。そのせいも知れないが周囲に気配りが良く、日々のコーヒーやランチの面倒を見たり、女性の飲物の好みを2、3年憶えていたり、口紅の色が変わると、それにもお愛想を言う。(ゲイではないよ、と本人は言うが、単に母親へのゴマすりが習慣になったとも思える)
かれの両親は医者か弁護士になることを期待していた。それで、法律学校の夜学にも通って、最後の9ヶ月間は睡眠時間2時間だった。編集者や読者に喜ばれたい、受けの良い記事を書きたい、その一心が招いた捏造であろう。
彼のうそは、いかにも本当らしいうそで、これが創作であれば、すばらしい作家になれただろう。のちに「捏造者」と言うノンフィクションを書いている。
事実の裏づけを十分にせぬまま、表面的な観察で面白く調子いい文を書くことは、私もやったかも知れない。「ポトマック河畔の桜」→09-01-02は八木先生がえらくやかましい感じで言われたが、本人は「鳩が豆鉄砲」の心境だった。ただ、今思えばこうだと面白いな、が、きっとそうに違いないと言う思い込みになったことは否定できない。
しかし、捏造と言っても、彼の捏造、為にするものではないし誰かを陥れたわけでもない。(人物も会社も全て現存しないのだから、陥れようも無い)現実以上に真実味のある創作をしたということだ。ただ、それを糊塗するために次々とお粗末な嘘をついたことはミットモないし、詐欺師としても一流とまではいかない。だから、作家になれば?
これも注目すべきこと、同僚は皆、怒り狂って彼をかばおうとしたが、編集長チャック・レイン(ピーター・サースガード)は冷静だった。前の編集長マイク・ケリー(ハンク・アザリア)も、個人的感情に負けなかった。その立場にあるものが務めを果すことは当然のようだが、難しい。そしてどんな偽りも早晩あかるみに出るというのが、アメリカと言う国の魅力だと、今回も思った。(逆に言えば、直ぐバレるような嘘が通用するということ?)
一昨夜かれに薦められ昨朝まっさきに見たこのDVDは・・・
2003年 米国 原題「Shattered Glass」 監督 ビリー・レイ
1998年5月、米大統領専用機(エアフォース・ワン)に唯一置いてあると言う、権威ある雑誌「The New Republic」の若手花形記者スティーヴン・グラスがそれまでの3年間に書いた記事41本中24本が捏造だった事が発覚する。2重3重のチェックを経たはずの記事が、なぜ?
演じる俳優はヘイデン・クリステンセン、顔立ちも良く、明るく愛すべき人物に見える。待てよ、上の画像では確かに目つきがヘンだ。それにDVDの付録インタヴューで本人を見ると、生理的な嫌悪をおぼえるほどで、明らかに常軌を逸している。勿論、映画俳優と比べては気の毒だが。
この雑誌の記者は平均年齢26歳、中でも彼は最年少だった。そのせいも知れないが周囲に気配りが良く、日々のコーヒーやランチの面倒を見たり、女性の飲物の好みを2、3年憶えていたり、口紅の色が変わると、それにもお愛想を言う。(ゲイではないよ、と本人は言うが、単に母親へのゴマすりが習慣になったとも思える)
かれの両親は医者か弁護士になることを期待していた。それで、法律学校の夜学にも通って、最後の9ヶ月間は睡眠時間2時間だった。編集者や読者に喜ばれたい、受けの良い記事を書きたい、その一心が招いた捏造であろう。
彼のうそは、いかにも本当らしいうそで、これが創作であれば、すばらしい作家になれただろう。のちに「捏造者」と言うノンフィクションを書いている。
事実の裏づけを十分にせぬまま、表面的な観察で面白く調子いい文を書くことは、私もやったかも知れない。「ポトマック河畔の桜」→09-01-02は八木先生がえらくやかましい感じで言われたが、本人は「鳩が豆鉄砲」の心境だった。ただ、今思えばこうだと面白いな、が、きっとそうに違いないと言う思い込みになったことは否定できない。
しかし、捏造と言っても、彼の捏造、為にするものではないし誰かを陥れたわけでもない。(人物も会社も全て現存しないのだから、陥れようも無い)現実以上に真実味のある創作をしたということだ。ただ、それを糊塗するために次々とお粗末な嘘をついたことはミットモないし、詐欺師としても一流とまではいかない。だから、作家になれば?
これも注目すべきこと、同僚は皆、怒り狂って彼をかばおうとしたが、編集長チャック・レイン(ピーター・サースガード)は冷静だった。前の編集長マイク・ケリー(ハンク・アザリア)も、個人的感情に負けなかった。その立場にあるものが務めを果すことは当然のようだが、難しい。そしてどんな偽りも早晩あかるみに出るというのが、アメリカと言う国の魅力だと、今回も思った。(逆に言えば、直ぐバレるような嘘が通用するということ?)
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