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【映画】風と共に去りぬ

1939年米 鑑賞@千里セルシー 
監督 ヴィクター・フレミング  原作 マーガレット・ミッチェル
出演 ヴィヴィアン・リー クラーク・ゲイブル レスリー・ハワード

言うまでもなく、1861年~65年のアメリカ南北戦争を背景に、大農場主の娘である美貌と強い気象を持ったスカーレットの波乱万丈の半生を描いたもの。と言っても、16歳から28歳くらいの間だ。激動の米国南部史と、男女関係の難しさと、両方が記憶に残る。

これまでに見たうちでは、23年前 旅先のフィンランドで列車の
発車待ちに(アトランタが燃える最中に惜しくも劇場をあとにした)とか
去年9月 千日前OSスバル座の閉館最終興行にとかが印象的だ。

他に何も無いとき、間違いなく楽しめる映画として、これを見る。

その年のアカデミー賞9部門を獲得したアメリカ人の最愛の映画の一つだ。
日本には戦後公開され、戦勝国の力を見せつけ、日本人の度肝を抜いたとか。

アメリカ人の価値観とか行動基準を知る役に立つ。

画面は小さいが、色彩が美しく(冒頭、画面いっぱいの桜の花・・・一体どこの桜だったのかな)俳優の表情がハッキリと心情を表していて、分かりやすい。黒人の少女女中ハティ・マクダウエルが助演女優賞をとったのも画期的だ。

スカーレット VS 母エレンやメラニー
レット・バトラー VS アシュレ・ウィルクス

は、本音 対 タテマエ

と見られると思う。「家族を飢えさせないためなら、人殺しでも何でもする」
焼け跡の決意。「あなたのためなら、家族も捨てる」とアシュレに駆け落ちを迫る「お金がすべてよ!そのためには利用できるものはすべて利用する。昨日の敵であっても」これらは、スカーレットの口から出たもので、なんとなくUSA政府の対外方針を思い出してしまう。

 一方で注目すべきは主要人物の厭戦・嫌戦的態度だ。レットは「実力の差は歴然」「南部にあるのは綿花と奴隷制とうぬぼれだけ」と言い切り、アシュレも「平和的に北部から分離することを望む」と言っていることだ。このような戦争反対の表現がありえたということも、日本人から見ると驚きだったろう。



コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (claudiacardinale)
2007-07-02 19:22:09
おっしゃる通り!ホントこの映画はアメリカの白か黒か?の精神をだしてますね。ちなみに私のアメリカ黒人の友達は人種差別の映画だ!と言ってます。
 
 
 
Unknown (Bianca)
2007-07-02 21:46:39
claudiacardinaleさま、こんばんわ。
確かに、当時の南部人の人種差別意識がハッキリ出ていますね。ハティ演ずる女中のプリシーなんて、ひどい低脳扱いで、これでは助演女優賞の喜びも半減だったろうと・・・ちなみに彼女、つい最近まで健在で、88年の「風と共に・・・幻のメイキング」に出ていましたね。(アシュレーは第二次大戦で戦死、バトラーもヴィヴィアン・リーも60年代に死んだというのに。)
 
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