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エレベーターを降りるとき


私の住い(日本ではマンションというが実はアパート)は5階建てで各階8戸の40戸入り、エレベーターがある。

少し前までは、一切こういう文明の利器にたよらず、7階であろうと階段を上り下りしたものであるが、骨粗鬆症だの股関節症などが出て来た昨近、やむなくお世話になっている。

うっかり体調の良いのに任せて階段を使うと、てきめんにあとで痛み出す。それで、たとえ2階であろうと、エレベーターを利用する。時には「車椅子や荷物運搬の方以外は利用しないで下さい」と言う注意書きを見るが、自分は見かけは健常者でも、中身は障害者なのだと言訳して、エレベーターを使っている。

さて私の住んでいるのは2階なので、後ろめたくなるのも確かである。降りた後で「2階なのに乗ったのか」と思われるとイヤなので、1階に戻しておく。それが習慣になって何年かたつが、ここは転勤族が多いので、同様の人がおり、土曜には特に多い。多分、よそで身に着けた習慣だろう。疲れて帰宅した時、すぐに乗れるのはうれしいものである。わずか5階だししばらく待てばいいようなものであるが、私はイラチ(せっかち)だし、何よりその気配りがゆかしいのだ。1階もどしには反対の声もあるが、利用者の乗る頻度を考えると、1階にあるのが一番有効で、かつ維持費の節約になるらしく、自動的に1階に戻すように設定してあるものもあるということだ。

何故、降りた後で1階に戻す人と、それをやらない人とがいるのだろう、と、考えがエスカレートするのは私の癖で、「エレベーター使用のマナー:降りるときは1階にもどしましょう」と言う張紙をしたらどうだろうと、しょっちゅう考える。しかし、降りたら忘れる。そこまでしては押付けがましいかなとも思う。私のしていることは良いことか、悪いことか、それとも無意味なことなのだろうか?

→「青と緑」21-10-7

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