吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

愛情の確認作業

2009年10月15日 | 家族
相手が大人であれば
「愛を試してはならない…」
などと言うところですが、子供の場合そうではありません。
気がすむまで愛情の確認をさせることは必要です。

浮き沈みの激しい性格の娘に比べて、我慢強いタイプの息子は目立たないのですが、すでに小6、難しい年ごろに入りつつあります。

だいぶ疲れている様子なので、少しメンテをしてやりました。
足の裏からマッサージをして、背中、肩、首をほぐしてやります。
結構凝ってやがんの。わりと硬いタイプの筋肉ですね。持久力はあるかも知れません。
関節の柔軟性が低いのは自分で訓練してもらわないとね。
一緒にいるときは少しでも話をしたりこうして触れるように心がけています。
僕に対していろいろと思うところがあるようですが、まあ、僕が彼の年頃だった頃は遥かに屈折していたので、それからすれば素直な子です。
昔はよくしゃべる方だったのですが、最近は言葉が少なくなってコミュニケーションがとりにくくなっています。

ヘビもそうなのですが(一緒にするな?)コンタクトするときにはあまり躊躇しないで一気に捕まえた方がうまくいくものです。
それで、体のメンテということで触れるのです。
向こうから近づいてくることはまずないので、こちらから近づくわけです。
そうして慣れてくると、足もみを彼の方から要求してくるようになります。
こうやって、とりあえずコミュニケーションの手段を確保するのです。
それもまたひとつの愛情の確認手段になります。
子供の方から確認手段を提案出来ない場合は、暫定案でも大人の側から手段を提供してやるのです。

この子は赤ん坊の頃、吐きやすくてしかもよく寝なかったので大変でした。
家内の体調が悪くて、僕がよく冷凍保存した母乳を温めて哺乳瓶で与えていたものです。
当時まとまった仕事をひとつこなした後で、少し時間的ゆとりがあったので、この子も面倒はかなりみることができました。
ちなみに、その時の仕事ぶりが評価されて、後にアメリカのオルガン関係の会社にスカウトされることになったのですが、それはまた別のお話。
縦抱っこで背中をとんとんを小一時間しても降ろしたとたんに吐くということが多かったのです。
立派になったものです。あの小さかった足も今じゃ僕と同じです。

一方娘は、僕のスネ毛を撚って毛玉を作って喜んでおります。
ありんこです。

写真 大変見苦しいので心の準備の整わない方はご遠慮ください。

で、それを僕がほぐさずそのままとっておいてあるのがうれしいらしいです。
こんなことで愛情を感じるらしいです。
人間、愛情を感じるポイントは人それぞれとはいえ、こんなツマランことでねえ。
あのね、もっともっと大変なことを僕らはキミたちのためにしているのだけどね。
そっちは評価してくれないのかね。
「あのね、パパがまだりーちゃんのありんこをとっておいてあるんだよ」
とうれしそうに家内に話しているそうです。

う~ん、ま、いいか。

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2 コメント

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Unknown (しまりす)
2009-10-16 02:01:30
スキンシップ、大切ですよね。

こちらの、挨拶代りの友人同士の
スキンシップにまだ慣れていなかった頃
反射的によけたことがあります。

懐かしい!ありんこ。
私も子供の頃父の足で作って遊びました。
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ありんこの行方 (ひろにゃんof風琴屋)
2009-10-16 22:04:53
しまりすさん、ようこそ!

欧米型のスキンシップは僕も苦手で、相手が領空に近づいたあたりで回避運動をとりたくなる自分を抑えます。
たとえ相手が美人でもです。
慣れるのには時間がかかります。

なんと!あなたもありんこを作っていたのですか。
僕の足のありんこ達は、右は切り取られて娘のコレクションボックスに行き、左はほぐされて、また作って遊ぶそうです。
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