吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

山自転車計画2

2009年11月06日 | 趣味
さて、山用自転車についてです。

現在はマウンテンバイクをベースにしている人も多いようですが、僕らが若かった
頃はまだマウンテンバイクは無かったので、ヨーロッパ(特にフランス)型の自転
車をベースに改造したものです。

当時、太いタイヤに憧れていました。
最も太かったのはヨーロッパ規格でいう650×42Bというタイヤでした。
幅がおよそ42ミリです。
でも、現在でもそうですが、この規格は非常にマイナーなので、手に入りにくくし
かも高価で、結局手が出せませんでした。

一方、細身のタイヤで軽快さをより重視したスタイルもありました。
もちろんそんなにタフなタイヤではないので、悪路走行は慎重に行う必要がありま
したが、そこがまたマニア心をくすぐったのです。

僕の愛車は高校の時、ショップのオリジナルのフレームを基に組み上げたものです。
まあ、部品価格が最大の選択理由ではありましたが。
タイヤにチューブラーを採用したのがポイントです。
これは現在でも性能的には最高なのですが、高価なのと扱いが難しいのがネックでした。
ま、それもマニア心を刺激してくれたのですけどね。

埼玉のヨシダというショップ(当時はショボかったけど、現在ではY'sRoadという日本
最大級の専門店)のS2(エスツー)という手頃な価格のわりには工作の良いフレー
ムです。
カテゴリとしてはスポルティーフとなりますが、非常に汎用性に優れたフレーム
(言い換えれば、ツメがあまくてツブシが効く)で、26インチ、650A、B、700C、
27インチのホイールが使え、太めのタイヤも収まるというのは実に便利でした。
用途に応じて、ホイールを交換して使うことが出来ました。
自転車は、タイヤ、ホイールの選択だけで、トラックからスポーツカーくらい性格
が変わります。
複数台所有出来なかった若者にとってはとてもありがたいことでした。

季節は、枯れ葉が落ちて森が明るく見通しが良くなる秋以降が好きでした。
雪が降ると走りにくくはなりますが、道の痕跡に雪が積もって廃道を見つけやすく
なるというメリットがあります。
夏は下草が茂って、かすかな道はわからなくなるのです。

よって、装備は冬山に準じた重装備となります。
「カツギ」を前提としていたので、自転車本体には荷物は付けません。
外せるものは出来るだけ外して自転車を軽くしました。
場合によっては使用頻度の低い前側の変速機を外して、必要な時は手でチェーンを
掛け替えたりもしました。
その不自由で知識が必要なところ、便利さと引き換えにグラム単位の目方を削るあ
る種のストイシズム(マゾ?)がまたマニア心に響いたのです。

輪行(りんこう、自転車をバラして電車に持ちこむこと)で山の近くの駅まで行
き、山中で一泊して帰ってくるというのが基本でしたが、金の無さを体力で補って、
千葉の自宅から奥秩父や西上州まで自走したこともありました。

その自転車のフレームとホイールと多少の部品はまだあるのです。
持つべきものは田舎暮らしで場所があって引越ししない友人です。
彼の元で長年眠っていたのです。

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一見爽やかな若者ですが、中はドロドロ。今の方が中身はスッキリよ。
写真を撮影したものなので絵が悪いです。

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目指せ復活!

自転車も自分自身も!

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (引越ししない伊那の大工)
2009-11-07 20:59:13
うん?呼んだかい。

峠で飲むコーヒーも久しく味わっていないなあ。
やはり、あれは苦労して坂を登り、ほっと一息入れられるからいいんだよな。

車でサーッといったんじゃ、だめだな。

そっちの自転車と体が出来上がったら、30年ぶり(!)にどこかへ出かけてみるか。

西上州は魅力的だな。
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山が呼ぶ (ひろにゃんof風琴屋)
2009-11-08 23:34:26
新居建築予定の伊那の大工さん、ようこそ!

新居にはぜひ、男の隠れ部屋を。

雪の大上峠から見た稜線は実に魅力的だったな。
冬でないとあれほど遠くまで見通せないな。

しかし30年ぶり(!)か。
世の中も身の回りも変わったけど、本当に楽しいことは案外変わらないものだな!
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