吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

オタク時代1

2006年08月19日 | 自分のこと
オタクいう名称がまだ定着する前のころ、名前も知らないまだ親しくない相手をどう呼ぶかは結構問題で、これは、例えば英語のYOUに相当するような二人称の代名詞がない日本語の言語構造にもよるわけですが、貴殿、おぬし、など持って回った表現がよく使われていたものです。
「あなた」「私」というのはなんだか使いにくかったですね、皆そうだったようです。
そのなかでオタクというのが徐々に定着していったようです。

いわゆるオタク系の人というのは、人間関係が苦手で回避したい気持ちと、好きなことを通じて人と交流したいという気持ちの相反する欲求の狭間で苦しむもので、それが故のデリケートさがありましたね。
デリケートに過ぎるもの同士が、なんとか交流しようとして、悩んで失敗して、ときには深入りしすぎて息苦しくなってしまったりということを繰り返し経験出来たことは、とても良かったと思います。

現在は、それを補う場(かつてのコミケ的な場、今のアキバもそうですね)というものが、コマーシャリズムの後押しもあって各所に出来てしまったのが良くもあり悪くもありといった感じですね。

僕がそういった時を過ごしたのは高校の頃で、あのころは、本当にいろいろなことがありました。(遠い目)

そんな危うかった時期をなんとかやり過ごせたのは、僕が「場」に恵まれたからです。
高校の科学部SF班の話に続きます。

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