吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

小さな小さな小さなペット

2007年03月07日 | 
最近、家内は麹を自分で作るべく、いろいろな人にやり方を教わっています。
家にスペースがないので、実行はまだ先になりそうですが、まずは知識からというわけです。

何人かのオバサマに教わって、まず確認できたことは、麹を自分で作る(培養する)人達の多くが麹にペット的愛情を持っているということだそうです。

たとえば、ある方に、麹を見に行きたいと言うと、あと2日後くらいに来てと言われる、その理由は、
「その辺の時期がちょうどかわいい盛りだから」
だって!
麹菌を蒸し米にまぶして保温すること2日ほど、米をくるむように麹の菌糸が白く出て来るその時期が「特にかわいい」そうです。

一日に何度も、温度のこと、増え具合の様子を気にして、手をかけてやると、ちゃんとそれに応えるように育ってくれるそうです。
それが、とてもかわいいといいます。
やさしい言葉をかけながら混ぜてやるのですね。

いいですねえ!
こういう話は好きです、ツボです。
麹を飼ってみたいなあ(すでに“飼って”になってます)。
米、麦、豆、いろいろやってみたいです。
やっぱり、モーツァルトを聞かせますか(笑)。
主な用途は味噌ですが、ここだけの話、発酵遊び(そんな遊びあるのか)の花形は酒でしょう!
で、それを蒸留してスピリッツに…。あ、別に想像してるだけですから。

発酵食品、特に「クサい系」には限りない魅力を感じます。人類の英知です!
発酵という腐敗と表裏一体のものと付き合うエレガントさ!
天国と地獄、生と死、その狭間の細き道を生きる人間の素晴らしさよ!

麹がかわいい(カビですぜ)と感じるのも、実は僕らの中に太古より書き込まれた情報なのかも知れません。

うーむ、やってみたくてたまらなくなってきましたね。
仕事場に、かつて漆室として使われていた場所があったっけ、あれを麹室にすれば…、まずいなあ、本業が遅れてるのに。

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2 コメント

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オリゼーちゃん (わたなべあきひこ)
2007-03-12 21:50:34
今発売中の自休自足の連載ページで「白くてかわいいペットの育て方」を書かせてもらっています。熱帯魚用サーモスイッチとクーラーボックスを使った麹箱(発酵箱)の作り方から、本物の甘酒の作り方、そしてその甘酒に天然の酵母が飛び込んでしまった場合のことなどなど雑誌で紹介できるギリギリまで書きました(笑)。パンの発酵に使えるし田舎暮らしに発酵箱は必需品だと思います。気が向いたら本屋ででも立ち読みしてみてください。ポイントは、小さな小さなペットのベッド(麹蓋)を杉板で作ることではないでしょうか? 出来上がったコウジカビの元気さ、それに風味が全然違うのです。ところで私のミクシィ友達の中にアスペルギルス・オリゼーちゃんのイラストをトレードマークにしている醸しもんがいます。彼も凝り性だから、詳しそうだなぁ。七賢は尾白川の上流で酵母採集しているって知ってました?
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見ましたぞ (ひろなん@風琴屋)
2007-03-14 14:52:49
あきひこさん、ようこそ!

自休自足、見ましたぞ。実にタイムリーです。
参考にさせて頂きます。
「コウジカビの元気さ」そう、“醸しもん”の皆さんはカビのご機嫌がわかるんですよね。
醸しもんのお友達はNOBUさんですね。
焚き火の時にお会いしたことがあります。
その時は「ザンボット3」の話をしましたけど。

聞きかじりの情報で、納豆菌でカビを防ぐという話があったので、家の湿気ってカビっぽいところで試したところ、かなり効果がありました。
よって、ウチの納豆菌量は多いと思われますので要注意ですね。

やっぱり、仕事場の一画に麹室を作らなきゃでしょうか。
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