TOY VOX

管理人VOX6336が昭和レトロな遊びをするだけのブログです。スマートフォンでの閲覧推奨。

第一次世界大戦 12

2023-03-23 00:08:25 |  WWIとその周辺


「『勝ちいくさとは絶対に自己の敗北を認めぬ戦いをいう』とする、この当時の陸軍大学校長フォッシュを熱烈に支持したのが、陸軍総司令部第三局軍事作戦課のグランメゾン大佐であった。」

「この新流派はグランメゾン大佐を予言者と仰ぎ、1912年に参謀総長に任ぜられたジョッフル将軍を、推進役とみなした。将軍の権威を笠に着て、無制限攻撃を主張する連中がフランス軍機構を牛耳り、伝統ある原則を反古にし、 あの悪名高い『第17計画』を立案したのである。同計画は歴史的経験も、また常識も無視したうえで、兵力と場所との二重の計算違いを犯して立案されたものだった。」

「(中略)かりにこれほどのひどい誤謬を犯していなかったとしても、この『第17計画』は是認されず、むしろ根本的な誤りが露呈されたはずである。国境要塞地帯に立てこもっているドイツ軍主力に対して、劣勢の兵力をもって正面攻撃を仕掛けるような作戦、しかもその攻撃たるや、本来の伝統的な方法の利点のすべてを無視するようなこの作戦に対して、これまでの歴史はひとかけらの正当性も認めていないからである。」

(リデル・ハート『第一次世界大戦 上』第3章「両陣営の作戦計画」より抜粋)






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第一次世界大戦 11

2023-03-22 23:34:09 |  WWIとその周辺
[14.23] 連合軍プレイヤーは、第1ターンのいずれかの自軍攻撃フェイズにおいて、フランス軍による攻撃を2回実施しなければならない。


この不可解なルールについて考えてみたい。参考文献はリデル・ハート『第一次世界大戦 上』。

「1870年の敗北(引用者註:普仏戦争のこと)以来フランス軍総司令部は、緒戦においては国境要塞による防御戦、次には大反撃に出て勝利を収めるという段取りを計画していた。大要塞網が設けられ、侵入軍をいったん流入させておいて逆襲に転ずるためにトルエ・ド・シャルムのようなすき間が残してあった。」

うん、ここまでは分かる。

「しかし1914年に先立つ10年間に、新しい考えをもった流派が出現した。彼らは、攻撃こそフランス人の性格と伝統に合ったものであって、機動性と速射性にすぐれた野砲が戦術的にそれを可能にしており、戦略的にはロシア、英国との同盟がそれを可能にしている、と論じた。」

・・・・・・・・。

「彼らは1870年の教訓を忘れて、気力は弾丸よりも強いと妄想したのである。よく引用されるナポレオンの教訓、『精神力と物量の力の比は3対1である』の一語が、これには大いに責任があ る。この言葉が軍人たちに、精神力と物量の間に区別があるように思い込ませているのだが、実際は両者は互いに依存しあっているものなのである。」

相変わらず、ブラック企業の社長が言いそうなセリフだ。

(註:ブログ主はウォーゲーム上でナポレオンにはいつもさんざんな目にあわされているのである。)


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第一次世界大戦 10

2023-03-22 22:59:15 |  WWIとその周辺
西部戦線に目を向けてみよう。


ルール[14.26] により、ベルギーの中立は、第1ターンにドイツ軍によって侵犯されている。
ベルギーはこの戦争にまったく無関係であったが、ドイツ側の一方的な理由により侵略をうけた。

「ドイツ側」というのは、正確な言い方をすればドイツ軍参謀本部のことであり、カイザーの意向ではない。ドイツ軍参謀本部は政治状況を無視し、純粋に軍事的な理由だけでベルギーを侵攻したのである。





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第一次世界大戦 9

2023-03-13 01:20:32 |  WWIとその周辺
「意気軒昂なコンラート(引用者註:オーストリアの参謀総長)は、プシェミスルの守備隊を救援するためにカルパチア山脈を越えての冬期攻勢に打って出た。これは、激しい吹雪のなかで失敗した。プシェミスル要塞は食糧などがったため翌年の3月に降伏した。それまでに、ハプスブルク軍は200万もの兵力を失っていた。」
(マイケル・ハワード『第一次世界大戦』より抜粋)

同盟軍移動フェイズ。オーストリアはベオグラードをおさえつつブダペストへの通路を遮断。ベオグラードさえおさえていればセルビア軍はニシュから離れることができない。

ロシア軍の進入に対しては2個軍集団が要塞に入って対応する。ヘクス1820の軍集団は前進して防衛線を形成。

ロシア軍第1攻撃フェイズ。ヘクス2020への攻撃は戦力差+2、1d6=4で3/1。

ロシア軍第1攻撃フェイズ。ヘクス2020への攻撃は戦力差+2、1d6=4で3/1。

ロシア軍第1攻撃フェイズ。ヘクス2020への攻撃は戦力差+2、1d6=2で1/2。

CRP割当/編成フェイズ。CRPはオーストリア45、トルコ12、ロシア72、セルビア10。


埒が明かないので、とりあえずテストプレイはここまで。




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第一次世界大戦 8

2023-03-13 01:01:37 |  WWIとその周辺
CRP割当/編成フェイズ。ロシアはセルビアに10CRPを支援。CRPはオーストリア24、ロシア39、セルビア10。

第2ターン(1914年冬期)。トルコが参戦。



「1914年10月29日、オスマン帝国の旗を掲げたドイツの軍艦が黒海に面するオデッサを砲撃した。それと同時に、オスマン帝国は、ロシアとの紛争における歴史的エリアであるコーカサスで攻撃することで、ロシアに対して攻勢に出た。攻撃開始から3か月でオスマン帝国軍に8万人の犠牲者がでたことが示したように、この攻勢は冬が到来する時期の愚かな行為であった。」
(マイケル・ハワード『第一次世界大戦』より抜粋)

連合軍移動フェイズ。セルビアはニシュを守りつつブダペストへ進出する構えをしめす。


ロシアは2つの要塞へ同時に攻撃を仕掛けるつもりのようだ。








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