人村です!

舞台と結婚したと公言する「人村朱美」が綴る舞台生活 毎週火曜日更新・・・したいなぁ

ことばは百薬の長

2024年08月20日 | 徒然
 メダルの数で関心を集めているかのような報道の中、寒々しい思いをしている方も多かったと思う。
 リオ五輪(2016年)から結成された難民選手団に初めて銅メダリスト(女子ボクシング)が出た。
 難民代表同士(パレスチナ対イラン)が対戦後に称え合う姿もあった。

 どちらもあまり表には出なかった。

 福島原発のデブリ取り出しは今回も数グラム、残るは880トン。
 釣り竿のような取り出し機の先に小さなひっかき装置が付いているだけだから今後の研究用作業らしい。
 つまり廃炉への展望は皆無ということだ。

 にも拘わらず政府の再稼働・新設方針は加速している。

 <何気に集うタマネギとニンニクとセミ>
 背景の裏庭を時折トンボや名を知らない小鳥やカラスが通り過ぎる。
 そして夜は秋虫の大合唱!
 これで気温が低ければ風情を感じるところだが「暑さ寒さも彼岸まで」にはまだ一月以上・・・暑さは居座り続けている。

 大切に思いながら疎遠になっていた知人が若くして亡くなった。 
 彼は17歳の手記にこう書いたそうだ。

 「幼いころ、チューブに繋がれた自分の姿が痛々しくて嫌だった。
 少年のころ、人の役に立つ人間になりたいと思った でもまったく動かない体・・・
 そんな時「君の頑張っている姿に励まされるよ」と言ってくれた人がいた。
 そうなんだ!前向きに生きる姿で人を励ますことができる。自分に自信が持てるようになった。」

 家族が彼の為に多方面に働きかけて行動し、彼は寝たきりのまま学びのシステムと師を得た。
 人を励まし続けて逝った43年の密な人生だった。

 読み終わった短編小説の最後に心を突く言葉があった。
 「物理的にやることが詰まった日常は、悲しみを遠ざけるには有効だけど、その分、とても大事なものを覆い隠す。
 現代人はそうして何年、何十年でも生きていけてしまう。」

 ここ数年は特に物理的な日常に覆われてきた自分に、気づかされた。
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