人村です!

舞台と結婚したと公言する「人村朱美」が綴る舞台生活 毎週火曜日更新・・・したいなぁ

シーズンです!

2008年09月17日 | 舞台
 秋、文化とスポーツと食欲の季節がやってきた。

 19日以降、来月19日の祇園ライヴまで、本番がバタバタ続く。
 特に27日は「敦賀子供ミュージカル」の上演日。ボランティアのお母さんたちも溢れる仕事におおわらわで、その底力と持久力、モチベーションの高さには圧倒される。
 我が劇団の制作部に、全員お入り願いたい程だ。
 
 先日は東京から、人間国宝の11代目新内鶴賀若狭攘(つるがわかさのじょう)が来敦。あみや旅館で100名のお客様を前に、新内節を披露した。

 新内創始者・新内鶴賀若狭が敦賀出身だったとは、新内を4年も修行した私も、当時は知らなかった事。神楽の名物男、故S氏に教えられて初めて知ったのだった。
 しかも、23年前に敦賀で初めて新内を語ったのは、我が師匠・新内枝幸太夫(しこうだゆう)だったという。

 なんたる因縁。
 しかし私は、三味線に憧れて入門したはよいけれど、軍資金と才能の無さに4年でギブアップ。今でも三味線だけは、もう一度挑戦したいと密かに機会を狙っているが・・・最近富みに、持久力が不足して(軍資金は言うに及ばず)、続ける自信がないのである。

 結婚と古典もののお稽古は、始めるのは勢いでOKだが、抜け出るには凄いエネルギーを要する。一旦始めたら「死が互いを別つまで」の世界。入門には一生続ける勇気がいるのである。

 それにしても、新内の復興は難しかろうと実感。車人形との共演が少し面白かったが、素人の私たちには正直、退屈だ。聴くものではなく演じる方が面白い世界ではなかろうか。復興には、そこを突いた企画が必要と思った。
 団塊の世代がついえた時、後継者が生きていける事を祈る。

 14日、パジャマ姿で中秋の名月を眺めながら、環境によってクルクル変わる面と、何千年も変われない面を併せ持つ“人間”というものが、煩わしいけれど、やはり愛(いとお)しい、と思えた。

 祇園ライヴでは、前夜の仕込み時に“いし田”の大将が会席フルコースをご馳走して下さる。
 翌日のライヴに思いを馳せながら、気心の知れた仲間と傾ける盃は、春より秋が相応しい。(春には反対のことを言うだろうが)
 幻聴のように虫の声を聞き、天空の月を想像しながら、ゆっくりと盃を重ねよう。

 様々なものをじっくり味わう季節・・・”秋”到来。
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