人村です!

舞台と結婚したと公言する「人村朱美」が綴る舞台生活 毎週火曜日更新・・・したいなぁ

東京日記<東京グラフィティ>

2008年01月28日 | 東京
 『蔵のある家』関東公演4日目が過ぎた。松戸では、カーテンコール時の花束が、赤ワインに変身! まさに“花より団子”。しかもメインの役者さんだけでなく、全員に頂けたので嬉しかった。知名度序列の他に、キャスティング(配役)序列もあって、予算が限られる花束を誰々に渡すかは、主催者も頭の痛いところだろう。しかし3つの花束分で13人分のフルボトルワインが賄(まかな)えるならグッドアイデアではないか。花束というのは、舞台上で数人だけもらっても、実は気が引けるもので、主演の有馬さんもいつも「あら、私たちだけ?」と困った顔をなさる。ここら辺が、舞台で育った役者の「同じ釜」意識の強いところ。華やかな花束贈呈も捨てがたい演出だから悩むわけだが、たまには、こういう粋なはからいも好いもんである。

 森氏の新演出は、少なくとも全出演者のやる気を一つにしたようだ。再演消化試合としてではなく、新しい作品として、皆誠実に全力投球している。私はといえば、初日にようやくカマエ役に演出からOKが出てヤレヤレ・・・。が、慣れるという余裕はもちろんなく、毎回新鮮な高揚感の中で演じている。

 4日目の昼公演が終わった日、池袋に戻ったのが夕方5時半。西武線に乗り換えようとして、ふと新文芸座で何やってるかなと思いついた。新文芸座は、映画に対するスタッフの篤い心を随所に感じられる嬉しい映画館だ。アジア・欧州・ハリウッドなど国内外の新旧の名画を、なんと今時2本立てで上映してくれる。この日の作品は、最近面白く感じないハリウッド映画だったが、1本は大好きなK・ゼタ・ジョーンズ主演の最新作だったので、夕飯をデパ地下で買い込み、観に行った。
 地味に温かい雰囲気のスタッフたち、ポスターやチラシの整然と見やすい配置、会員制度も導入して安価な代金(2本で大人1300円・会員なら千円)、クリーンなトイレ、喫煙室付きロビーなど、全てが居心地好い。そして来月の特集は時代劇!
 まずは「東映オールスター時代劇映画特集:佐々木康監督生誕100年祭」と銘打って、片岡千恵蔵、中村錦之助、東千之助、美空ひばり等の顔が踊るポスター・チラシがカラーで飾られている。懐かしいことこの上なし。しかも連日、東映お姫様女優・高千穂ひづるのトークショー付きである。「やっぱ東京やなあ・・・」と実感。この日も土曜日だったので、終映後は松岡錠司監督作品のオールナイト。『バタアシ金魚』は是非観たい作品だったが、無論体力を考えて帰宅した。

 思い起こせば、ひばりちゃん映画から始まったとも言える、我が舞台人生。最近では福井の若者でさえ、「宇野重吉?誰!?」という時代に、「東映時代劇?チンプンカンプン!?」の方もおいでかと思うが、団塊世代の末子としては見逃せない青春グラフィティなのである。必ず観に行こうと心に誓った。ハハ。
 洋画の話題作も満載の新文芸座に、是非一度おいであれ。
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