※引き続き映画「ある画家の数奇な運命」多少ネタバレありなので、
未見で内容を知りたくない方は読まないで下さい。
東ドイツは西の文化を懸念しベルリンの壁を作る。
こうして民主主義的なドイツと東ドイツが分断される前に
クルト(主人公)は西に逃れる。
実はその時期を過ぎると壁が完成し一般人が西ドイツに行こうとすると
射殺される時代になるのです。
クルトはなんとか自由な身になった。
⁜で、なんですけれど
北海道も危なかったんではないかという話しがあります。
ソ連統治の北海道だったらそこは現在日本では無かったのかもしれない。
北方領土問題はまだ残っているんですけどね。
クルトはアメリカの映画を観て自由を謳歌する。
そして西の美術学校に入ります。
芸術で自由を表現する学校。
「キャンバスに描くなんて古いよ」
と学校の友達に言われてしまうクルト。
みんなに影響を受けてクルトも様々な表現を考えます。
しかしその時代のアートだって
はやりのものに感化されただけでは
やはり環境により干渉された作品でしか無いんですよね。
学校の教授は、クルトの無口なのに
もの言いたげな深いまなざしを見て
何かを感じ取ります。
ある日教授は、みずからの原点を告白します。
そしてクルトに
「自分の絵を描きなさい」
というのでした。
クルトの原点。
それは美しく、真実を語り
この世のすべてから目をそらさないで
と叔母に教えられたという幼い頃の記憶。
クルトはそれを表現していく。
この映画のモデルになった画家リヒターとドナースマルクの
喧嘩話しも読みました。
ドナースマルクはかなりの聞き上手らしく、リヒターから
色々なはなしを聞いたようです。
叔母さんの影響で今の自分がある事、叔母さんがどうなったのか
そして妻の父親のはなしは割と事実に近いようで
それがいやだったみたいです。そこに監督の分析も入れたので
「精神科医が患者の本質を言ったので患者がカッとなったのと同じじゃないか」
と監督が言っておりました。ただし
「わたしもそういう事をされたらおこるだろうね。
とくに自分のナイーブな部分をやられると」
というような事をいっておりました。
これが自分と、他人に決められるのは名監督であっても
嫌なんですね。クルトの妻のお父さんだったらもっと怒りで我慢できない
と思いますが。
環境による干渉1
で書いた文の中にチェコの事を書きましたが
先ほど詳しく調べたら
周りの国に長い間干渉されていて
とくにドイツからの時期が長く共和国の時期があり
次にソ連社会主義になったり
スロバキアと色々あったり相当複雑でした。
あのあたりの歴史を調べると最近の戦争の事まで分かるかも
しれませんよ(これは適当です)