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環境による干渉~ある画家の数奇な運命 2

2022-03-07 14:34:43 | 日記
※引き続き映画「ある画家の数奇な運命」多少ネタバレありなので、
未見で内容を知りたくない方は読まないで下さい。


東ドイツは西の文化を懸念しベルリンの壁を作る。
こうして民主主義的なドイツと東ドイツが分断される前に
クルト(主人公)は西に逃れる。
実はその時期を過ぎると壁が完成し一般人が西ドイツに行こうとすると
射殺される時代になるのです。

クルトはなんとか自由な身になった。

⁜で、なんですけれど
北海道も危なかったんではないかという話しがあります。
ソ連統治の北海道だったらそこは現在日本では無かったのかもしれない。

北方領土問題はまだ残っているんですけどね。




クルトはアメリカの映画を観て自由を謳歌する。
そして西の美術学校に入ります。

芸術で自由を表現する学校。
「キャンバスに描くなんて古いよ」
と学校の友達に言われてしまうクルト。
みんなに影響を受けてクルトも様々な表現を考えます。

しかしその時代のアートだって 
はやりのものに感化されただけでは

やはり環境により干渉された作品でしか無いんですよね。

学校の教授は、クルトの無口なのに 
もの言いたげな深いまなざしを見て 
何かを感じ取ります。

ある日教授は、みずからの原点を告白します。

そしてクルトに
「自分の絵を描きなさい」
というのでした。

クルトの原点。

それは美しく、真実を語り 
この世のすべてから目をそらさないで
と叔母に教えられたという幼い頃の記憶。

クルトはそれを表現していく。





この映画のモデルになった画家リヒターとドナースマルクの
喧嘩話しも読みました。
ドナースマルクはかなりの聞き上手らしく、リヒターから
色々なはなしを聞いたようです。
叔母さんの影響で今の自分がある事、叔母さんがどうなったのか
そして妻の父親のはなしは割と事実に近いようで
それがいやだったみたいです。そこに監督の分析も入れたので

「精神科医が患者の本質を言ったので患者がカッとなったのと同じじゃないか」

と監督が言っておりました。ただし
「わたしもそういう事をされたらおこるだろうね。
とくに自分のナイーブな部分をやられると」
というような事をいっておりました。

これが自分と、他人に決められるのは名監督であっても
嫌なんですね。クルトの妻のお父さんだったらもっと怒りで我慢できない
と思いますが。

環境による干渉1
で書いた文の中にチェコの事を書きましたが
先ほど詳しく調べたら
周りの国に長い間干渉されていて
とくにドイツからの時期が長く共和国の時期があり
次にソ連社会主義になったり
スロバキアと色々あったり相当複雑でした。

あのあたりの歴史を調べると最近の戦争の事まで分かるかも
しれませんよ(これは適当です)








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環境による干渉~ある画家の数奇な運命 1

2022-03-07 10:46:58 | 日記
映画「ある画家の数奇な運命」
※ネタバレ注意 知りたくない人は読まないで下さい。

退廃的美術館で、館員が一枚づつ説明するところから始まる。
少年は叔母さんに連れられて来たのだ。

↑私の文コピペです。
自由な絵 国を批判する絵は悪という説明をするナチス。

その環境で悪と決められるものたちが必ず存在する。

少年の叔母さんはそちら側の人だった。

自分には受け入れ難い環境に、叔母さんは言葉を残す。
「よく見て。真実は美しいのよ」
そして混乱と自分との戦いにより一時錯乱状態になる。
身内は心配になりナチの公的機関に連絡をする。
ドイツ市民なので治してくれると信じていたのだ。

病院に入れられた叔母さんの元気な姿を確認したいので
お見舞いに家族のみんながナチの正装をして行く。
(少年の父親はナチの入党を拒む人間だったが、この時だけナチのバッチを
つける)
しかし受付の女はもうその患者はここにはいないと言う。
不安になり泣き崩れる家族の傍で少年は看護師達の楽しそうな
記念撮影風景をながめるのであった。


数年経ち、少年はやはり絵の学校に通う。




ソ連(現ロシア)のためになるような絵ばかりを描かされる。
画法は社会主義的リアリズムのみ。
主人公は褒められる絵ばかりを描く。
しかし疑問を持つ。

実はソ連には、よく考えるとソ連体制への批判ではないか?
と思われる映画やアニメがあります。

ソ連統治であったチェコでもアニメが多く作られ
そういうものの中には、深く考えると
色々なメッセージが隠されているものがあったりする。
それを分かりやすく表現をすると国家警察にすぐ気づかれ
それだけで逮捕監禁されてしまうからだ。

ソ連では有名な映画監督でも作品の内容によっては逮捕される。
興味がある方は独自で調べてみて下さい。


※絵に興味が無い人は、叔母さん 叔母さんの運命を決めた産婦人科医
そしてその家族と主人公の関係についての方が興味があるのでしょうが
その部分はカットしました。

※誤字がありましたので修正いたしました😅
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