埼玉県ライダーとしては、信州・木曽方面は日帰り出来る最西のエリアであるので何度も行った。
しかし、ライダーが意外と行かないのは長野駅近くに位置する善光寺だ。
目的地が鬼無里や戸隠方面になると、高速降りてひたすら向かわないと日が暮れるし、帰りは、あまり遅いと
猛り狂う女房殿を思い出し、結局、長野駅周辺のバイクによる観光は叶わぬ夢と成るのだ・・・。
とはいえ、ライダーは旅人である。
旅人の大先輩はヤジキタ道中!
彼らのFinal Destinationは善光寺だ。江戸時代の人々が一生の夢と位置付けていた『善光寺参り』を、
後輩の旅人として果たしておきたい。
善光寺の門前は、浅草の浅草寺以上に門前町らしい店構えが続く。
宿坊や仏器屋が並び、単なる観光地とは一味違う風情だ。
阿吽の呼吸で並び立つ仁王像は、素晴らしい迫力だったが逆光と金網で残念ながら写真撮るわけにいかなかった。
さすが東日本最大の伽藍を誇る善光寺は、六地蔵も巨大で、しかもとても顔が良い。
どんな地獄からも救ってくれそうで、思わず手を合わせる。
六地蔵の左横の『濡れ仏』という通称の地蔵菩薩にはすっかり魅了されてしまった。
5分ぐらいぼーっと立ち尽くすほど慈愛に満ちた仏像だ。
江戸の大火を招いて刑死した『八百屋お七』の恋人が立てたと言われているが、そんな庶民の立てられる
出来の仏像ではない。と、思う。
善光寺の伽藍は実に優美で均整が取れている。
遠景は優美、近付くにつれて男性的な迫力がある。
浄土に聳える高さ数万メートルと言われる須弥山を意識したデザインではないかと思う。
本尊は百済から642年に渡来した一光三尊阿弥陀如来像。
昨年は御開帳が有った事は記憶に新しい。
最大の特徴は無宗派の寺だということで、貴族や権力者だけでなく
広く庶民の信仰対象となっている。
『仏教徒ならば全て受け入れる』という分かりやすさが信仰の拡大につながったことは
疑う余地がなく、『いつかは善光寺・・』という庶民の想いは、昭和40年代に我々が、
『いつかはハワイ・・・いつかはマイカー・・』と願ったことに似ていて、善光寺は、
街道筋の町々に大きな経済効果をもたらした。
高さ30m、間口24m、奥行き50mの東日本一の大伽藍だ・・
内部は撮影禁止なので、御本尊から山門を見た写真を撮った。
一光三尊阿弥陀如来は、ぞろぞろと参詣する信者をこの位置からご覧になり、『おいで・・みんな救ってやるよ』
と慈愛の光を投げて下さる。
400円払って内陣の奥に進むと、仏の救いを実感できる『お戒檀めぐり』を体感できる。
朱塗りの欄干のある階段を下ると真っ暗になり不安になるほど長く壁沿いに手さぐりに
歩くと錠前に手が触れる。これが『極楽の錠前』と呼ばれていて、御本尊が安置されて
いる場所の真下にある扉を守る錠前なのだ。これに触れることで浄土への扉が開かれる
というわけだ 実際にそれから間もなく光がさしている場所に出ることが
出来て『信じることで救われる』ことを実感できる。
不届きなことに、この暗がりを利用して財布をすったり、女性の体をいじりまわしたり
する奴がいるというから、さすがのしゃけちゃんもびっくり。
俺ならそんな卑怯な事せずに、きちんとお願いするがなあ。
三門と呼ばれる本堂寄りの門の直近には、20の別院が並び、外側の仁王門の外には宿坊が並ぶ。
このような町並みの構造は伝統的な門前町の成立時の姿に近いのだと思う。
写真は、宿坊の一つ。明治時代の建築と思うが和風・中華風・洋風が絶妙に混ざったそれでいて統一感のある
不思議な魅力の建造物だった。
バイクを買ったら善光寺参りをしたいとずっと思っていた。
果たすことが出来てほっとした。
この街並みがとても好きになった。次回はしゃけ号に乗って来ると、自分に誓った。
写真を見てくださってありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
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滑りを披露して女子が沢山寄ってくるんじゃないかなあ?(*^^)v