こんばんは。
なんとなく気がふさぐこともあるけれど、逆になんとなく浮つくこともある。
さて今日はこれで帰ってよいと思ったら急にウキウキして、いつもはそんなでもないのに見るもの全てが楽しく感じられた。
人々は明るい表情で駅に向かっているし、月はまだ青みがかった空で浮いている。
月が綺麗だった。半月から一夜の月。満月より目を惹く。
電車の中の親子。父親が小学校1年か2年くらいの姉妹二人を連れている。
ドアの上のサイネージで久慈の琥珀を見た。父親は姉の方に琥珀を説明している。なんだか誇らしげ。久慈は私の故郷に近い。父親の声を聞きつつ私も誇らしく思う。
説明をされた姉の方も熱心に見上げて「ジュラシックパークにもこれとおんなじの出てたよ」といった。
乗り換えた電車で、発車を待つ間。ここはかなり混んでいるから、乗り込む時いつも殺気立っている。いつもよりかはスムーズに中に入っていくと、2歳から3歳くらいの幼い男の子が父親に抱かれて周囲を見回している。
「ちったいむちむち」を思い出す。電車の扉がしまった時、「しまったよ~」と言ったかわいい声が私のほほを緩ませる。周囲の大人はいつも彼にそう言うのだろう。
ささやかな、ほほえましい光景。
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