翌朝、夫はかなり早く目を覚ましたとのこと。
さまざまな鳥が、実にさまざまに鳴く。
昨日到着したときは、午後の優雅なひと時だったか、鶯の麗しい声が響いていたけど。
チチチチチ!
ギャーッ、ギャーッ!!
…縄張り争いなのだろうか。確かに騒がしい。私はすっかり気持ちよく眠ったので爽快。
ウッドデッキの先の生垣と芝生の小さな世界へトンボが入り込んで、まるで音のない戦車のように何往復かしていく。
ふわりふわりと大きな蝶が舞って生垣を越えていく。
昆虫が多く、子育ての仕上げの時期だと思われる鳥たちが活気づいているのも当然だろう。
朝食は七時半。
コール音に勇んで母屋へ。昨夜あれほど満腹だと思って寝たのに、ちゃんとお腹が空いている。
いつもならこんなことはない。会社に行くのがストレスなのか、概ね、胸がいっぱいな感じで朝食はたいして食べられない。
朝から豪勢な料理の品々、炊き込みご飯に伊勢海老の味噌汁、染みる。
焼き魚は豪華金目、久しぶり、焼き加減が抜群によく、これも染み入る。
お漬物やちょっとしたお野菜やひじきのおかずがまた品よく、味よく、丁度良い量。
昼食については、「おにぎりでよろしければこちらでご用意いたしましょうか」とご提案いただく。
お昼になったらお持ちします、という。
どんなものを、というより、もうお任せでも特に問題なさそう、と感じてすっかりお願いする。
離れに下がった後、羽蟻を掃きとってしまいたいので小ぼうきあれば…と申し出ると、すぐ貸していただけた。タタキや引き戸の桟やら建具やらをさっと掃いてさっぱりとする。
こういう体験は忘れないものだ。却ってよい体験をさせていただいたと思う。
海辺へ向かう道は普通に歩いてほんの3~4分だろうが、やれ小川の土手の石垣に、真っ赤なカニが覗いている、この植物はなんだか実がなってるけど、なんていうんだろうね、やら、このオレンジの花、生けてあったよね、一輪挿しにしてさ、なんてたわいもない会話。
道の両側に茂っているのは、丈の高いイネ科の植物だけでなく、それらに囲まれて一部、アロエがたくさん生えている。一株がうわぁっと拡がっているのではなく、小さな繁みでもざっと40~50株ほどあるのでは。
通路っぽく、細い小道が繁みの周りや真ん中ほどに見える。
置いてあるのか捨てきれなかったのか、ゴム手袋があるのや、生えている葉が、長らく放置されていかつくなっておらず若いので、人の手が入っていると思われる。
宿の人の話だと、アロエシャンプーなどの原料として出荷しているとのことだった。定期的にキロあたり500円程度らしいが、村のお年寄りの方々で刈り取って運搬するようだ。
海辺。防波堤の前に何か業務用の車が止まっていたが、公共トイレにも人気(ひとけ)はなく、防波堤の上に立っても誰もおらず。昨日は車なんかなかった。そこそこの広さはあるが、見渡せば隠れるところのない浜だ。
防波堤から里のほうを見れば、両側を切り立った崖に挟まれて、緑いっぱいの中に、来た道と数軒の家。
崖はそのまま海へ向かって突き出している。崖の下に沿って、山へ向かう道があるようだ。
隣村までのハイキングコースらしい標識があるし、草に隠れているが、杭や板を打ち込んで整備されていた様子。
しかし、雨上がりでぬかるんでいるだろうし、はっきり言って、もっさりと茂った中に半袖で入っていく勇気はない。今回はお預け。
戻って、離れのウッドデッキにやってくる鳥たちを眺め、お茶を飲んでまったり過ごす。
さまざまな鳥が、実にさまざまに鳴く。
昨日到着したときは、午後の優雅なひと時だったか、鶯の麗しい声が響いていたけど。
チチチチチ!
ギャーッ、ギャーッ!!
…縄張り争いなのだろうか。確かに騒がしい。私はすっかり気持ちよく眠ったので爽快。
ウッドデッキの先の生垣と芝生の小さな世界へトンボが入り込んで、まるで音のない戦車のように何往復かしていく。
ふわりふわりと大きな蝶が舞って生垣を越えていく。
昆虫が多く、子育ての仕上げの時期だと思われる鳥たちが活気づいているのも当然だろう。
朝食は七時半。
コール音に勇んで母屋へ。昨夜あれほど満腹だと思って寝たのに、ちゃんとお腹が空いている。
いつもならこんなことはない。会社に行くのがストレスなのか、概ね、胸がいっぱいな感じで朝食はたいして食べられない。
朝から豪勢な料理の品々、炊き込みご飯に伊勢海老の味噌汁、染みる。
焼き魚は豪華金目、久しぶり、焼き加減が抜群によく、これも染み入る。
お漬物やちょっとしたお野菜やひじきのおかずがまた品よく、味よく、丁度良い量。
昼食については、「おにぎりでよろしければこちらでご用意いたしましょうか」とご提案いただく。
お昼になったらお持ちします、という。
どんなものを、というより、もうお任せでも特に問題なさそう、と感じてすっかりお願いする。
離れに下がった後、羽蟻を掃きとってしまいたいので小ぼうきあれば…と申し出ると、すぐ貸していただけた。タタキや引き戸の桟やら建具やらをさっと掃いてさっぱりとする。
こういう体験は忘れないものだ。却ってよい体験をさせていただいたと思う。
海辺へ向かう道は普通に歩いてほんの3~4分だろうが、やれ小川の土手の石垣に、真っ赤なカニが覗いている、この植物はなんだか実がなってるけど、なんていうんだろうね、やら、このオレンジの花、生けてあったよね、一輪挿しにしてさ、なんてたわいもない会話。
道の両側に茂っているのは、丈の高いイネ科の植物だけでなく、それらに囲まれて一部、アロエがたくさん生えている。一株がうわぁっと拡がっているのではなく、小さな繁みでもざっと40~50株ほどあるのでは。
通路っぽく、細い小道が繁みの周りや真ん中ほどに見える。
置いてあるのか捨てきれなかったのか、ゴム手袋があるのや、生えている葉が、長らく放置されていかつくなっておらず若いので、人の手が入っていると思われる。
宿の人の話だと、アロエシャンプーなどの原料として出荷しているとのことだった。定期的にキロあたり500円程度らしいが、村のお年寄りの方々で刈り取って運搬するようだ。
海辺。防波堤の前に何か業務用の車が止まっていたが、公共トイレにも人気(ひとけ)はなく、防波堤の上に立っても誰もおらず。昨日は車なんかなかった。そこそこの広さはあるが、見渡せば隠れるところのない浜だ。
防波堤から里のほうを見れば、両側を切り立った崖に挟まれて、緑いっぱいの中に、来た道と数軒の家。
崖はそのまま海へ向かって突き出している。崖の下に沿って、山へ向かう道があるようだ。
隣村までのハイキングコースらしい標識があるし、草に隠れているが、杭や板を打ち込んで整備されていた様子。
しかし、雨上がりでぬかるんでいるだろうし、はっきり言って、もっさりと茂った中に半袖で入っていく勇気はない。今回はお預け。
戻って、離れのウッドデッキにやってくる鳥たちを眺め、お茶を飲んでまったり過ごす。
汗を流すため、露天風呂に行ってみた。
入り口の木の立て札を「使用中」に反(かえ)して、入浴。露天では立ち上がると外から見えちゃうね!と言いつつ、ほんとうに、他に客が居ないので貸し切り状態、見える見えないの話じゃない。風が気持ちいいし、見上げると切り立った崖の上部、洞穴が見える!ハイキングコースであそこにも上れるのだろうか。。
入り口の木の立て札を「使用中」に反(かえ)して、入浴。露天では立ち上がると外から見えちゃうね!と言いつつ、ほんとうに、他に客が居ないので貸し切り状態、見える見えないの話じゃない。風が気持ちいいし、見上げると切り立った崖の上部、洞穴が見える!ハイキングコースであそこにも上れるのだろうか。。
お昼、おにぎりを持ってきてくれたのは、若い女性のほう。大きなおにぎりが3つずつ、ソーセージとたくあんが添えられている。
3つのおにぎりは梅、おかか、シャケの定番の具。握りたてって、とても美味しい。
塩加減が絶妙。あっという間に2つ食べてしまった。
天気はうす曇り、時々思い出したように日が差す程度だったが、後で見ると日焼けしてた。
付近を散策し、海辺で石拾い。海に入ることはなかったけど、誰も居ない防波堤の上を右に左に。
波打ち際まで行ってみたり、拾った石を並べてみたり、海に向かって投げてみたり。
15時ごろ、そのまま海辺で、もってきたおにぎりをひとつずつ食べ、お茶を飲む。
本館の大浴場も行ってみた。これも貸し切り。
充分、十分すぎる。
夢みたいな海の里は、新型コロナウイルスに怯える都会に疲れた日々には新鮮で、リフレッシュにうってつけだった!
宿の名を吉田亭という。
二日目の朝食もとても美味しい。あら汁や焼きたてで脂がのってるアジの干物、炊き込みご飯がアワビにユリネ入り、贅沢すぎる。
チェックアウト時におにぎりと夕食の飲み物の分を清算、おにぎりは1200円ほどだった。
来た道を巻き戻すかのように、ミニバンでバス停まで送っていただき、路線バスで下田へ。
バス停は少し先の、よく使われるところで降ろしていただいた。なんでも最寄りの「吉田口(よしだぐち)」のバス停では、停まってくれなかったことがあったらしい。
横浜から移り住んだ宿の主人のご苦労が、辺りへの気配り、やさしさ、気遣いへと繋がっている感じだ。
山歩きがご趣味で、この吉田の里のいい景色が気に行ったのだとご主人は話していた。例のハイキングコースはとても景色がきれいなところがあるらしい。今回は夏休み直前のタイミングであり、ハイキングコースの草刈りがこの後予定されているとか。草刈りは大変そうだけど、素敵な景色を眺めながらのハイキングはさぞかし、爽快だろう。
11時ごろ、バスはほどなくしてやってきて、私たちを乗せて下田へと向かったのだった。
下田では、家族連れがはしゃぐ穏やかな白い砂浜の入江で数十分また海を眺め、駅前の喫茶店でランチにスペシャルハンバーガーを食べて、買ったお土産の大半を宅急便で送った。
帰りの踊り子号も空いていた。熱海の川は相変わらず濁っていて、まだ行方不明の方を思うといたたまれない気持ちになった。
帰宅すると、息子がどや顔でキッチンのシンクを顎で示すので、それとなく褒めておいた。何を食べたか、とりあえず洗い物はできるってことらしい。
お土産の金目ラーメンを渡すとなんだか嬉しそうに見えた。
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